集中できないのは時間設定のせい。伝説のクリエイターは33分33秒で区切る

勉強中、ラインの通知に気づいてスマホを手に取る。素早く返信したら次はツイッターを開き、気づくと20分経過していた……。あなたにもそんな経験はありませんか? 勉強や仕事をする際、その成果の良し悪しには多くの要素が関係していますが、それら要素の中でも成果に直結するのが集中力です。集中力の大切さは誰もが分かっていても、簡単には成功出来ないくせものです。今回は1950,60年代にアメリカで活躍した伝説的コピーライター、ユージン・M.シュワルツが実践していた33分33秒法と呼ばれる集中法をご紹介します。

 

方法はいたって簡単

 

用意するのはキッチンタイマーのみ。そして、それを33分33秒にセットし、仕事開始と同時にスタートボタンを押すだけです。あとはいくつかのルールに従って仕事を行っていきます。彼は主に以下のルールに従って作業を行っていました。

33分33秒の間はなにがあっても席を離れない。 33分33秒の間は仕事をしてもしなくてもいい。 33分33秒の間はコーヒーを飲んでもいい。 33秒33秒たったら作業途中でも席を立って休憩する。 休憩後に再び33分33秒をセットして作業を再開する。

「33分33秒を1セット」とすると、彼はそれを1日に6セット行っていました。つまり3時間21分18秒働いたらその日の仕事は終わり。本当にこんな簡単なやり方で集中力を持続できるのか疑問に思われる方も多くいらっしゃるでしょう。しかし、この方法はどうも理にかなっているみたいなのです。

 

集中力は15分で切れてしまう

 

一般に、集中力には周期が存在しており人間の集中力の周期は15分と言われています。それを踏まえた上で、小中学校や大学の講義などは、45分や90分といった単位になっているんだとか。それを考えると、33分33秒という時間設定は長すぎることもなく短すぎることもなく適切な長さだと言えるのではないでしょうか。

もちろん、集中力の持続時間には個人差があるので33分33秒という時間にこだわることはないでしょう。自分にとってもっとも集中できる時間間隔を探してみてください。

 

仕事の量は与えられた時間をすべて満たすまで増え続ける

 

皆さんはパーキンソンの法則をご存知でしょうか? 1958年、英国の歴史学者・政治学者シリル・ノースコート・パーキンソンが発表した法則で、これによると仕事の量は与えられた時間をすべて満たすまで膨張するとされています。40日もある夏休みの、最後の数日間に宿題が集中してしまうアレです。どれだけ時間的余裕が与えられていたとしても完成するのは締め切りの直前になる場合が圧倒的に多いのです。

33分33秒ルールはこの習性を利用しています。仕事時間を短く区切ることによって「締切」に追われて仕事にかかる必要最小の時間で完成させることができる、つまり仕事の効率が格段にアップするのですね。

 

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途中で終わったものは気になる

 

一般に、人間は達成できなかった物事や中断している物事に対してより強い記憶や印象を持つとされています。例えば、ニュースサイトやブログなどでよく見かける「続きを読む」ボタンはこの性質をうまく利用している事例です。今回ご紹介している方法においてもこの性質が利用されています。

33分33秒たったら作業中でも強制的に席を離れることで、作業の続きが気になってしまいます。結果、必要以上に休憩をとってしまうのを防ぐというわけです。

✳︎✳︎✳︎ いかかでしょうか。ユージン・M.シュワルツはこの方法で次々とヒットコピーを生み出し、当時のアメリカでもっとも高給取りのコピーライターにまで上り詰めたといいます。もちろん、彼の方法をそのまま真似する必要はありません。ルールに自分なりの改良を加えたり、時間間隔を変えてみたりして自分だけの集中法を見つける一助になれば幸いです。

参考 集中力.net|人間の集中力の限界 SwingRootビジネスのためのWeb活用術。|33分33秒の法則を使った時間管理術で仕事に集中する SEO Japan|伝説のコピーライターに学ぶ、たった一つの最強ライティング術 NARUHIKO’S WEBSITE|ツァイガルニク効果の事例と使い方。マーケティング活用方法

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