みなさんは、学校や仕事などでリーダーとしてグループの先頭に立ったことはありますか? いざ自分がその立場になると思うようにいかず苦労した、という方もいるのではないでしょうか。

今回は、いざという時にもしっかりとリーダーとして立ち振る舞うために「リーダーシップ」について学ぼうと思います。そこで紹介したいのが日本のアニメに登場するキャラクターです。

日本のマンガやアニメなどのポップカルチャーが「COOL JAPAN」と海外で注目されるようになり久しいですね。日本のマンガがここまで評価されるようになったのは、ストーリーの面白さ、作画レベルの高さはもちろん、魅力的なキャラクターたちの生き様が私たちに共感と感動を与えてくれるのではないでしょうか。そしてなにより、彼らは私たちが憧れるような「リーダーの素質」を持ち合わせているのです。

そんな日本のアニメに登場する3人のキャラクターを分析してみました。あなたはどのタイプのリーダーでしょうか? そして、どのタイプのリーダーになりたいですか?

1.「理念・ビジョンタイプ」モンキー・D・ルフィ|ONE PIECE

7月23日に約3年半ぶりとなる劇場版「ONE PIECE FILM GOLD」が邦画史上最大数のスクリーンで公開され、話題となっている「ONE PIECE」。その主人公がモンキー・D・ルフィです。ぶれない理念と明確なビジョンで人を惹きつける「理念タイプ」のリーダーです。

物語の舞台となるのは大海賊時代。世界中の海賊たちが海賊王ゴールド・ロジャーが最後に残した“ひとつなぎの大秘宝”であるワンピースをめぐり、争い、航海をするのです。そんな中、小さな村に生まれた男の子・ルフィは、海賊王を目指し、仲間とともに冒険の航海に出ます。

ご存知の通り、彼は「海賊王に、俺はなる!」と、自分の夢を頻繁に口に出します。

そのためなら、海軍に楯突き、世界政府にケンカを売り、たった1人で強大な的に立ち向かうこともいといません。所詮マンガの話だろうと思いますが、現実世界でも「理念・ビジョン」はリーダーに必要不可欠な資質なのです。

よいリーダーシップを発揮している人たちに共通していえることは,「自分自身がその実現に深くコミットしている“ビジョン”が明確で,それに向けて自分自身をリードしている状態になっている」のです。言い方を換えると,よいリーダーといわれる人たちは,上司やお客さまなど外部環境から与えられた目標だけでなく,それも含めた自らの向かうべき方向を明確に自覚しており,それに対して非常に強い思い入れを持っています。

(引用:月刊リーダーシップ|リーダーシップの発揮には”ビジョン”が不可欠

ルフィは「海賊王」という夢と理念を一度たりとも捨てたことはありませんし、誰よりも深くその理念にコミットしているのです。そのビジョンが、まずは自分自身を強く引っ張るのだといいます。ビジョンに導かれた自律的な行動を引き起こし、それがフォロワーをも巻き込み、目標への力強い前進を生むんだとか。

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2.「有言実行タイプ」うずまきナルト|NARUTO

単行本の累計発行部数が全世界で2億部を突破している「NARUTO」。その主人公がうずまきナルトです。

忍者の集落である「木の葉隠れの里」に生まれた彼は、生まれて間もないころ、里を襲った九尾の妖狐を体に封印されてしまいます。そんな暗い運命を背負いながらも、持ち前のド根性を活かして、里長の忍である火影を目指していくのです。

ナルトは、もともと里一番の落ちこぼれ忍者。忍者の学校では、実技もダメ、学科もダメ、何をやらせてもうまくいかず、いつもみんなにバカにされていました。しかし、物語が進むにつれ少しずつ成長し、周囲から認められていきます。その大きな理由が「行動を起こし、結果を出したこと」だと筆者は考えています。

苦手だった忍術も、師匠の下で必死に努力し克服し、仲間を奪われた時は絶対に諦めずに取り返し、やると言ったらやる、そして実際に結果を出す。

「まっすぐ自分の言葉は曲げねえ。それが俺の忍道だ!」というナルトの言葉通り、真っ直ぐな心意気を見せています。彼は自分の口にしたこと、決意したことを行動に移し、やり遂げることで周囲の信頼を勝ち取り、リーダーとなったのです。この姿勢も、現実世界に通用するものです。

リーダーにもっとも必要な素質は「有言実行である」と語るのは、ウェディング業界に革命を起こしたといわれる「株式会社テイクアンドギヴ・ニーズ」の創業者である野尻吉高氏です。

リーダーに必要なのは有言実行ということです。目標に向かって自分がどこまで行動で示していけるかだと思うんです。お客様に最高のサービスを提供することに始まり、マネジメントの中にあるさまざまなカテゴリーに至るまで、きちんと目標を定め、それに向かって自分が先頭に立って貪欲に挑み結果を出すこと。これがリーダーには一番重要なことじゃないかと思います。このことを僕は自分の体でレクチャーしているつもりです。

(リーダーたちの名言集|野尻佳孝

口だけのリーダーについていきたい、なんて人は、どこにもいないですよね。先頭に立つ人が、誰よりもコミットし、結果を出すからこそ、周囲の人を巻き込むことができるのです。

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3.「共感タイプ」野比のび太|ドラえもん

国民的アニメ「ドラえもん」の主人公、のび太を知らない人はいないでしょう。

テストは毎回0点で、運動神経もゼロ。趣味は昼寝とあやとりという、典型的ダメ人間ののび太。22世紀に暮らす彼の子孫のセワシくんは、ご先祖様であるのび太を教育するため、猫型子守ロボットの「ドラえもん」をタイムマシンに乗せて送り込みました。

一見、のび太はぐうたらで面倒臭がりで到底リーダーシップなんてないように思えます。しかし、本当にそうでしょうか。

本作を観たことがある方は思い出してみてください。のび太がピンチの時、困っている時、いつも誰かがそばにいませんか? 映画では特にそのことがよくわかります。

ジャイアンやスネ夫、しずかちゃんをはじめとしたいつものメンバーだけでなく、原始人、宇宙人、魔法使い、恐竜、ロボット、果ては台風までもがのび太の味方となり、全力で彼を支えてくれるのです。

彼の「共感する力」が非常に強いからではないでしょうか。作中、のび太が登場キャラクターに感情移入する場面が何度も出てきます。

虫かごの中に咲いたたんぽぽをわざわざ庭に移し替え、水をやったり嵐から守り、卵から孵した恐竜をハンターの手から守るために、数千キロの道のりを歩いて旅をすることもありました。
のび太は何もできないくせに「かわいそうだよ」、「助けてあげよう」と感情移入し、文字どおり時空を越えて行動を起こすのです。

そんなのび太のことを、ヒロインであるしずかちゃんの父親はこんな風に語っています。

「あの青年は人の幸せを願い、人の不幸を悲しむことのできる人だ。それがいちばん人間にとって大事なことなんだからね」
メンバーが悩んでいる時、困っている時に同じ目線に立って一緒に悩んであげられる、のび太が持つ共感する能力は、現実のリーダーにも欠かせないといいます。

この「共感力」の大切さを説くのはHONDAの創業者である本田宗一郎氏です。

人を動かすことのできる人は、他人の気持ちになれる人である。そのかわり、他人の気持ちになれる人というのは自分が悩む。自分が悩んだことのない人は、まず人を動かすことはできない。

(引用:PHP文庫|本田宗一郎「一日一話」―“独創”に賭ける男の哲学

自分が落ちこぼれで、ダメダメだからこそ、のび太は自分なりに悩み、考え、人にも影響を与えているのかもしれません。

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マンガの世界に生きる彼らは、現実世界に暮らす私たちと同じくらい、ひょっとするとそれ以上に、笑い、泣き、怒り、悩み、考え、行動しています。危ういくらいに豪快、振り切った彼らの生き方をちょっとくらい真似してみたいものですね。

(参考)
月刊リーダーシップ|リーダーシップの発揮には”ビジョン”が不可欠
リーダーたちの名言集|野尻佳孝
PHP文庫|本田宗一郎「一日一話」―“独創”に賭ける男の哲学