皆さんは、普段の仕事できちんとメモを取っていますか。あるいはメモを取ってはいても、それを仕事に生かすことはできているでしょうか。

メモを取るか取らないかについて「それほど重要な問題ではない」と思われている方もいらっしゃるかもしれません。もしかすると「自分の頭の中で記憶できないようでは、デキるビジネスパーソンとは言えない」なんて考えをお持ちの方もいるのではないでしょうか。

しかし、仕事におけるメモの効果を侮ってはいけません。今回は、ビジネスですぐに使える「メモ技術」についてお伝えいたします。

メモを取ることの重要性

伝える力【話す・書く】研究所所長の山口拓朗氏は、スポーツ選手や経営者など2,700人以上にインタビューをした中で「その道で一流だと考えられている人ほどメモ魔であると感じた」と伝えています。

シンプルに備忘や記憶の効果があるのはもちろんのこと、メモの最大のメリットは、ぼんやりとした思考を具体的に言語化できる点にあります。頭の中でもやもやと漂っていた考えを、“具体的な言葉” として紙に書く。そこで初めて気づくことだってあるかもしれませんし、斬新なアイデアの元となるネタだって見つかるかもしれません。

メモを取るべきときにメモを取らないのは、実はとてももったいないことなのです。

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メモを取るべき場面

それでは、実際に仕事でメモを取るべきタイミングとしては、どのような場面が考えられるでしょうか。例として3つ挙げてみます。

1. 会議の議事録を作成するとき

ただ聞いているだけで議事録を作成することができるのは、よほど記憶力が良い人だけでしょう。たいていの場合はメモを取らなければいけないはずです。議題は何か、誰がどのような発言をしたのかなどを記録することで、チームメンバーそれぞれの考えを理解するとともに、実りのある話し合いができていたかどうかを簡単に振り返ることができます。

2. 電話応対をしているとき

取引先などから電話がかかってきたら、必要な情報を聞き流さないようにとメモを取る方は多くいるのではないでしょうか。それが自分宛てではなく同様や上司宛ての伝言であった場合、メモがあれば、漏れなく情報を伝えられる可能性がより高まります。

3. 朝礼に参加しているとき

朝礼時には、上司などから注意点といった重要なポイントが伝えられることも多いはず。普段聞き流してしまっていることでも、適宜メモを取っていれば、仕事をするにあたって有用な情報を得られるかもしれませんよ。

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5つの “メモ技術”

では、どうすれば効果的なメモを取る技術を身につけられるのでしょうか。具体的な方法をいくつかご紹介します。

1.「日付」を明記する

当たり前と思われるかもしれませんが、日付は意外と抜け落ちやすい情報です。いつどんなときにメモを取ったのかを記録しておくことで、そうでないときと比較して情報が一気に整理しやすくなります。

2.「さかなの法則」を用いる

メモをきれいに取ることに集中しすぎて、肝心の内容が不充分だったという経験はありませんか。もちろん美しいメモを取れるに越したことはありませんが、そもそも内容がわからなければメモとは言えません。ただ文字を書く練習になってしまいます。

「捨てメモ」コンサルタントの相葉光輝氏によれば、「さっと」「カタカナで」「なぐり書き」の頭文字を取った「さかなの法則」を利用すると良いのだそう。漢字の画数が多いなど書くのに時間がかかる場合は、カタカナを用いると効率的にメモを取ることができますよね。メモするスピードが上がれば、書く内容そのものにより意識を向けられるようになりますよ。

3.「自分なりの記号」を使う

全ての言葉を書き留めていては、メモが間に合わないなんてこともあるはず。さっとメモを取るためには、自分が見て理解できる文字や記号をあらかじめ考えておくと良いでしょう。

例えば、会議であれば「カ」、要相談であれば「◎」など、自分でわかればどのようなものでもかまいません。ただし、最初からこれらを多用しすぎると記号自体を忘れてしまうかもしれないので、3つ程度から始めるようにしましょう。

4.「その場の雰囲気」も記録する

もし余裕があるのならば、必要な情報だけでなく “記録したときの状況や雰囲気” も一緒にメモしておきましょう。

例えば、一緒に仕事をする上司のAさんから、納期が1ケ月後であることを伝えられたとします。いつもならば「納期:1ケ月後」とだけメモを取りますが、伝えたときのAさんの様子がどうも不機嫌そうでした。そんな場合、「納期:1ケ月後 ※Aさん不機嫌 → 要早期納品」とメモしておけば、Aさんの不機嫌の矛先が後日こちらに向くことを避けられるかもしれませんよ。

5.「名刺の裏に」メモを取る

名刺に、その人はどのような人だったか、どういった経緯で会ったのかといったことを簡単にメモしておくと、人間関係の構築に一役買います。

せっかく会ったにもかかわらず相手の印象をすっかり忘れてしまうのは、非常にもったいないこと。打ち合わせが終了し、その人と別れたタイミングで名刺の裏にすぐメモしておけば、あとで思い出す際にも苦労しないはずです。

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メモは仕事の基本です。お伝えした方法をぜひ実行し、できるビジネスパーソンになりましょう。

(参考)
坂戸健司 (2002),『メモの技術』, すばる舎.
リクナビNEXTジャーナル|デキる人は、やっぱりメモ魔だった——メモのもたらす5つの効果
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