暗記にも計算力アップにも! “刺激” が脳を活性化、勉強効率が格段に上がる『トランプ勉強法』

皆さんは普段、どのような方法で勉強していますか?

インターネットや書籍を駆使すれば、勉強法に関する情報はたくさん得ることができます。それらをいろいろと試してみたいと思っている方も多いのではないでしょうか。

さて、今回は “効率よく” かつ “楽しく” 学べることに焦点を当てた、ちょっとユニークな『トランプ勉強法』を紹介したいと思います。この勉強法、一見すると “楽しく” 学ぶことにしかメリットがないように感じられるかもしれませんが、ひとりで机に向かって勉強するよりも、感情・思考・運動を総動員するため、非常に効率がよいのです。

『トランプ勉強法』の具体的なやり方を解説しつつ、その大きなメリットを探ります。

暗記のための『トランプ勉強法』

まずは、暗記を目的とした『トランプ勉強法』をご紹介しましょう。

【準備】 1. トランプを1セット用意する 2. 参加者を2人以上集める 3. 40枚(※絵柄とジョーカー以外)のトランプに、覚えたい勉強内容の問題ならびに答えを書きこむ ※40枚を参加者で分担して問題作りを行ないます。 ※1枚につき2問の問題を書きこみます。

card-studymethod-02 (画像は筆者にて作成)

このように、空いているスペースに問題と答えを書きこんでいきます。これで1枚が完成です。この要領で、40枚すべてのトランプに書きこみを行なっていきましょう。

【方法】 1. 問題を書きこんだトランプを均等に配る 2. 1ターンごとに1問ずつ問題を出していく ※3人以上の場合は、自分の左側にいる人に問題を出していきます。 3. 答えられたら、そのカードを中央に捨てる。答えられなかったら、そのカードを相手にわたす

【勝敗の決め方】 A. 制限時間内に問題を出し合い、終了時に手元のカードの枚数が少ないほうが勝ち B. 先に手元のカードをなくした人が勝ち

このように、クイズを出し合う形式でゲームを進めていきましょう。

ちなみにこのゲーム、トランプでなくても紙さえあれば実施できるのですが、以下の理由からトランプを使うことを推奨します。

・もともとカードゲームとして作られているため、配りやすい・持ちやすい・シャッフルしやすいなど、扱いやすいデザインである ・マークと番号が振られているため、管理しやすい ・100円ショップ等でも売られているため、安価で手に入りやすい

以上が、暗記のための『トランプ勉強法』の方法です。

計算力を鍛えるための『トランプ勉強法』

次にご紹介するのは、計算力を鍛えるための『トランプ勉強法』です。

この方法は、大ヒットした受験漫画『ドラゴン桜』でも出てきます。ドラゴン桜では東京大学に合格するためのユニークな勉強法がたくさん紹介されていますが、そのひとつとして、このトランプを用いた計算トレーニングがあります。

【準備】 1. トランプ1セットとストップウォッチを用意する 2. 参加者を2人以上集める

【方法】 1. ジョーカーを除いた52枚のトランプを重ねて伏せて置く 2. トランプを1枚ずつめくり、出た数字を足し算していく(すべて足すと、合計は364になります) 3. すべてのカードの足し算が終了するまでのタイムを競う ※3人以上いる場合、ひとりが時間を計測し、残りのメンバーが同時に実施して対決することもできます。

この足し算で最速タイムを目指し、計算力を高めていくという方法です。基礎的な計算力をつけたいという方はもちろん、日常場面で少しリフレッシュしたいという方も、頭の体操としておすすめです。

card-studymethod-03

『トランプ勉強法』のメリット

ひとりで机に向かって黙々と参考書を読んだり問題を解いたりといった通常の勉強法に比べ、この『トランプ勉強法』にはさまざまなメリットがあります。

1. 感情を伴うため、記憶に残りやすくなる 『トランプ勉強法』の最大の特徴は、人と一緒に行なう勉強であるということ。これにより、ひとりで机に向かっているときよりも「楽しい!」「悔しい!」といった感情が湧き起こりやすく、これが記憶の定着を助けてくれます。

2. ゲーム感覚で行なえるため、意外と集中できる ゲームなど勝敗が決まるもので、人は集中力を発揮しますよね。暗記物に取り組もうと思っても、机に向かった瞬間に眠くなる、なかなか集中できない……。このように、ひとりでの集中が難しい人には特におすすめです。ゲーム感覚で、楽しく効率よく学びを手に入れることができます。

3. 声に出したり体を動かしたりすることで、脳が活性化する 問題を出し合ったり足し算の答えを言う際に声を出すほか、2つめにご紹介した「計算力を鍛えるための『トランプ勉強法』」ではちょっとした運動も伴います。このように思考以外の聴覚や運動といった働きを伴うことで、いつもの勉強よりも活動レベルが上がり、脳が活性化した状態でいろいろな情報を取りこむことができます。覚醒レベルを上げて、知識やトレーニング効果の吸収率を向上させられますよ。

4. 空間視覚で覚えられる もうひとつのメリットとして、空間視覚で記憶を定着させられるという点が挙げられます。 1つめにご紹介した「暗記のための『トランプ勉強法』」では、マークや数字が書いてあるトランプに直接問題を書きこみます。そのため、書きこんだ内容が印象に残りやすくなるのです。

*** 勉強にちょっと刺激が欲しい方は、仲間と楽しめるこの『トランプ勉強法』はいかがですか?

(参考) David G. Myers 著, 村上郁也 翻訳 (2015),『カラー版 マイヤーズ心理学』, 西村書店. 無藤隆, 遠藤由美, 玉瀬耕治, 森敏昭 (2004),『心理学』, 有斐閣. 三田紀房 (2005), 『ドラゴン桜(6)』, 講談社.

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