皆さんは、普段仕事をする際、チェックリストを作っていますか?

確認漏れを防ぎたい時などによく用いることが多いと思いますが、近年の行動分析学の研究では効率を大きく上げる素晴らしいものとして見直されてきています。実際、仕事ができる人は出張時やプレゼン時、その他にもあらゆる場面でチェックリストを持っているようです。

今回はそんな行動分析学から見たチェックリストのメリットや効果的なチェックリストの作り方などをお伝えしていきたいと思います。

チェックリストのメリット

一体、チェックリストのどんな部分に素晴らしい効果があるのでしょうか。具体的にどのようなメリットがあるのか、1つずつ見ていきましょう。

1.抜け漏れがなくなる
これはチェックリストが本来もたらしてくれるメリットですね。やらなければいけないことがリストに書いてあるわけですから、何かをやり忘れるミスも確実に防ぐことができるでしょう。凡ミスが減らせるだけでも、チェックリストを作る意味はありそうです。

2.時間の無駄を省ける
「何をしないといけなかったんだっけ?」と、つまずくことを防ぐことができます。
細かく分けて考えれば、仕事の9割はこうした基本的行動の「繰り返し」です。「繰り返し」の部分でつまずいたり迷ったりする時間を作ってしまうのは、非常にもったいないことですよね。仕事ができる人はここを徹底し、時間の無駄を排除しているのです。

3.マニュアルとして使うことができる
これは副次的なメリットになりますが、一度あなたが作ったチェックリストはそのまま、後輩などに仕事を教える時のマニュアルとして使用することができます。多少は口頭での解説が必要になると思いますが、チェックリストを作っておくことで新人教育に必要以上の時間を割かなくて済むようになるでしょう。

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『強化学習』の観点から見たチェックリスト

『強化学習』という言葉を聞いたことがありますか?
これは、脳内のドーパミンという物質を上手く使ってある行動をより上達させていく方法のことをいいます。ドーパミンは、やる気や快感を得た時に放出される報酬系の脳内物質です。脳はある行動を行っている時にドーパミンが多く放出されると、その行動を「快楽」だと認識し、強化する特性があります。すなわち、何度も繰り返すようになるのです。そして、課題やタスクなどをやり終えて「よし! できた!」と思ったその瞬間、ドーパミンはたくさん放出されるのだそう。

チェックリストは、行程を細分化して「できた!」の到達点を多く作ることになります。そのため、チェックリストを作り、こなすことで脳内には多くのドーパミンが放出されるのです。このドーパミンの放出によって、仕事をこなすことが脳内で報酬として受け取られ、また強化されてチェックリストの項目が習慣化します。

つまりは、チェックリストを作ることによって仕事がいつもより楽しいものとなり、また仕事の行程を無理なく体にしみこませることができるのです。この観点から見ても、チェックリストはメリットだらけだと言えるでしょう。

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『MORSの法則』で作る効果的なチェックリスト

最後に、効果的なチェックリストの作り方を見ていきましょう。

チェックリストを作るうえで重要なことは、曖昧さをなるべく取り除き、実際の行動を可能な限り具体的に書き上げていくことです。この際に便利なのが、『MORSの法則』というもの。これは、具体的な「行動」の定義を簡潔にしたものです。

MORSの法則は「具体性の原則」とも呼ばれ、四つの条件から成り立っている。
・Measured(計測できる)
・Observable(観察できる)
・Reliable(信頼できる)
・Specific(明確化されている)

(引用元:石田淳著(2007),『短期間で組織が変わる 行動科学マネジメント』,ダイヤモンド社.)

例えば、「なるべく早く仕上げる」という項目を「15分以内に仕上げる」と数値化すると具体的で分かりやすいですよね。「できるだけ案を出す」という項目も「4~5個を目処に、最低2つは案を用意する」とすることで曖昧さを取り除くことができます。

このようにMORSの法則を意識し、4つの条件を満たすように行動を具体化して書き上げれば、仕事の効率化を大いに助けてくれる『効果的なチェックリスト』を作ることができるでしょう。

***
少し時間を取ってチェックリストを作る。
たったこれだけの作業で、あなたも仕事が早くてミスのない「できるビジネスパーソン」に近づくことができます。まだやっていないという方は、この機会にひとつ試してみてはいかがでしょうか。

(参考)
10MTVオピニオン|「行動科学マネジメント」でみる仕事ができる人の法則
日経ウーマンオンライン|「チェックリスト」の作り方、生かし方-チェックリストは「実際の行動」から作る
石田淳著(2007),『短期間で組織が変わる 行動科学マネジメント』,ダイヤモンド社.
茂木健一郎(2010),『脳を活かす勉強法』,PHP研究所.