皆さん、ガムは噛みますか?
おやつ代わりに噛む、という人もいれば、眠い時にミントのガムを噛む、なんて人もいるかもしれません。

今回は、ガムを噛むと脳が活発に動くというお話。

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badge_Columns_100「噛む」ことは、脳への刺激になる

自然科学研究機構・生理学研究所の柿木隆介教授らは脳波を使った次のような実験を行いました。

1.まず4つのグループを作ります。

Aグループ:ガムを噛む
Bグループ:何もしない
Cグループ:噛む真似をする(実際はなにも噛んでいません)
Dグループ:手の指の運動をする

2.音の刺激にたいして、”P300″という脳波の出現速度を計測します。
“P300″というのは、刺激が与えられて約0.3秒後に現れる脳波。脳が活発に働いているときには、より早く現れます。

結果は、以下の通り。

Aグループ(ガム)   :早くなった!
Bグループ(何もしない):変わらない
Cグループ(噛む真似) :遅くなった!
Dグループ(手指)   :遅くなった!

ガムを噛んだグループだけ、有意に脳波“P300″の出現が早くなりました。
しかもこの結果、繰り返せば繰り返すほど傾向が強まったそうです。

これらの結果から、顎を単に動かすのではなく、「よく噛む」ことが脳を活性化させる、ということが分かったと結論づけられました。

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badge_Columns_100賢くなる、という訳ではない…

賢くなる、アタマが良くなる、というのは一般的には「知能や認知力が高まる」ということですね。
今回の実験では、ガムを噛むことによって少なくとも短期的には脳が活発に活動するということが分かりました。
しかし、長期的な知能や認知力の向上に結びついたとは言えないそうです。
残念……今後の研究が待たれるところですね。

スポーツの世界にはガムを噛みながらプレーしている選手がいます。
「真剣にプレーしていない」と批判の対象になることがあります。
私は、プレー中にガムを噛むことの是非を判断する気は毛頭ありませんが、少なくとも科学的には、それが有効であるということが示された、ということ。

ただし、いくらガムが脳を活性化させるからといって、「勉強中にはガムを噛むぞ!」と、大量にガムを噛むのは、やめてほうがいいということも、付け加えておきます。

ガムの甘味づけには合成甘味料が使われていることが多いのですが、これは摂取しすぎると、お腹がゆるくなってしまうことがあります。(私もそうなってしまったことがあります……。)

皆さんも、勉強の合間などに、リフレッシュも兼ねて、ガムを噛んで脳を活性化させてみるのはいかがですか?

参照:
生理学研究所 「噛めば噛むほど、脳は活発に— モノを噛むことに効果あり。脳波を使った研究で証明 —」(http://www.nips.ac.jp/contents/release/entry/2008/12/post-13.html)

Sakamoto K, Nakata H, Kakigi R (2008) :
The effect of mastication on human cognitive processing: A study using event-related potentials.
Clinical Neurophysiology


東京大学文科二類所属。明星高等学校卒業。東京でも大阪弁を貫く決意で日々を送っている。現在は、有名フリーペーパー制作にかかわり、多くの企業の協賛を獲得している。