机の上が片付けられない。部屋をすぐに散らかしてしまう。そんなことに悩まされている人は少なくないと思います。

「机の乱れは心の乱れ。仕事も勉強も、散らかった机や部屋でははかどらないものだ」

このようによく言われていますが、何かの作業をしているとすぐに物が机じゅうに広がってしまい、手の付けられない有り様に……ということはありがち。筆者もその一人です。

しかし実は、机や部屋が散らかっているのは悪いことだと言い切ることはできません。散らかった作業場所には、それなりの“効能”も存在するのです。散らかったデスクも悪くない、かもしれませんよ。

混沌が創造性を促進!

散らかっている机には仕事ができないイメージがあるかもしれませんが、実際はそうではありません。Appleの故スティーブ・ジョブズ氏やFacebookのマーク・ザッカーバーグ氏など、超有名な経営者にも机の整頓が苦手で知られる人が存在します。彼らのような超一流のビジネスパーソンが、まさか仕事ができないなんてことはないですよね。

アメリカのミネソタ大学は、散らかった部屋の方が整頓された部屋よりも、人間の創造性を促進するという研究結果を発表しました。

実験では、他の条件を同じにした二つの部屋を用意し、片方は整頓をして、もう片方は散らかった状態で被験者に入ってもらいました。そこで「ピンポン玉の新しい使い方を考案する」という仕事を与えたところ、散らかった部屋の被験者の方が28%も多くのクリエイティブな案を出すことができたというのです。

何か新しいものを考案したり、クリエイティブな作業をするには、机や部屋はむしろ散らかっている方が良いパフォーマンスが期待できるということになりますね。

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革新的な気分にも影響

同研究では、他にも実験が行われています。

上記の二つの部屋の被験者に「伝統的なレシピで作ったスムージー」と「最新のレシピで作ったスムージー」の二つから一つを選ばせたところ、整頓された部屋の被験者は前者を、散らかった部屋の被験者は後者を選ぶ人が多くなりました。

このことから、人は、整頓された部屋では保守的に、散らかった部屋では革新的になる傾向があることが分かります。

ですので、何か新しいことを始めたいときや、何かを変えていこうというタイミングでは、片付いていないデスクがあなたを後押しすることでしょう。

新たな勉強にチャレンジするとき。今までとは違ったテイストの文章を書いてみたいとき。なかなか手を出せずにいた積ん読の本をいよいよ読もうというとき。このようなときなどは、机や部屋をわざと片づけないでおくとはかどるかもしれません。

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片付けた方が良いことも……

とは言え、散らかった状態が引き起こすのは、良い影響ばかりではありません。

従来の研究では、整頓された環境の方が仕事を最後までやり遂げる確率が高く、また事務作業などへの集中力も向上するということが分かっています。

部屋が散らかっているということは、その分気が散る要因が多いということ。人間は一度集中力が切れてしまうと、回復するために平均二十五分もの時間を必要とすると言われています。それに「必要なアレはどこにあったっけ?」といちいち探す時間が発生したら、その分作業が進むのも遅くなってしまいそうですよね。

そのことを考えると、集中して事務作業をしたいときや、勉強に打ち込みたいときなどは、きちんと整頓された部屋で行うのが理想のようです。

常に散らかった環境で作業をするのではなく、作業の内容や目的によって、環境を変えていくと良いでしょう。

***
片付けの苦手な人にとっては、作業場所を綺麗に保つというのはなかなか骨の折れることだと思います。そんな人は、いっそのこと割り切って、創造的な仕事に励むのも良いかもしれませんね。

(参考)
日経ウーマンオンライン|机がきれいな人に仕事ができる人が多いワケ
SelfDoctorNEWS|頭の良い子が育つのは「散らかった部屋」 クリエイティブになれる、洞察力が高まるとの研究も
マイナビウーマン|あなたのオフィスはクリエティブ?「部屋がきれいな人は健康で長生きする」―米研究
Wikipedia|スティーブ・ジョブズ
Wikipedia|マーク・ザッカーバーグ