人に接する3つの方法 『ストローク』を身につけてコミュ力UPをめざそう

みなさんは人付き合いは得意ですか? それとも、人と関わるのは苦手だと感じているでしょうか。

人付き合いに自信のない方は、コミュニケーションを取ることが苦痛に感じられる時もあるかもしれませんね。実は筆者も、コミュニケーションはあまり得意ではありません。しかし、人付き合いが得意な人をうらやましく思う一方で、自分はそういう性格ではないから、とあきらめてしまってはいませんか? 人付き合いに対する苦手意識を克服すれば、仕事でもプライベートでも、より活躍しやすくなるでしょう。

そこで今回は、人付き合いが苦手な人のためのコミュニケーション術についてお伝えしたいと思います。

コミュニケーション能力が大切である理由

コミュニケーション能力は私たちが身に付けるべき非常に大切なスキルである、とみなさんもどこかで聞いたことがあるでしょう。

確かに、学生であれば普段の授業やサークル活動、社会人であれば職場などで人と接する機会がありますから、日々の生活においてコミュニケーションを全く必要としない日はほぼありませんよね。そのため、人間関係で何かトラブルを抱えていたりうまくいかなかったいるすると、時に大きなストレスとなってしまうことも。気楽に人付き合いをするには、コミュニケーション能力を身に付ける必要があるのです。

また、人脈は「中長期的に仕事に役立つ財産」でもあります。例えば、今回しか請け負わない仕事だからと適当なコミュニケーションをしていては今後の評判にかかわってくる可能性がありますよね。たった1回きりの仕事であっても、丁寧な対応を心がければ、相手に「仕事でもプライベートでももっと付き合いを深めたい」と思ってもらえて、そこから次の仕事や人脈につながるかもしれません。

つまり、今よりももっとキャリアアップしたい、社会で成功したいと考えているのであれば、高いコミュニケーション能力が必要となるのです。コミュニケーション能力を身に付けられれば、これまで逃していたかもしれないチャンスをつかめるようになり、より高い成果を上げやすくなりますよ。

なぜコミュニケーションが苦手になってしまうのか

では、コミュニケーションが苦手になってしまう原因はいったい何なのでしょうか。ここでは、2つの原因について考えてみます。

1. 自分に自信がない 会話をしている時、相手に本音を言うことはできますか。相手に興味を持ってもらえないかもしれないと危惧したり、相手に拒まれるのを恐れて自分の気持ちが言えなかったりしてコミュニケーションがうまく取れない場合は、自分に自信がないことが原因かもしれません。

しかし、自信がないからといってコミュニケーションの機会を減らしていると、さらに人付き合いが苦手になってしまいます。そしてまた人付き合いが苦手になり……、と負のループにはまってしまうのです。

2. 周囲に壁を作りやすい 心理カウンセラーである浅野寿和氏は、「相手に避けられている?」など人との間に距離があると感じる時は、「自分が人との間に心の距離を置いている」のだと伝えています。つまり、相手が避けているのではなく、自分自身が相手を避けている、というのです。

これまで他人から嫌なことをされたり、言われたりした経験はありますか。その時に「もう人に振り回されたくない」と感じたかもしれませんね。そういった過去の経験があると、自分を守ろうとして、人と心の距離を取るようになります。結果、コミュニケーションを取ることを避けるようになってしまうのです。

しかし、たとえ人付き合いが苦手であっても、コツさえつかめば、相手と気楽に付き合うことは可能です。次に、その「コツ」をご紹介しましょう。

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コミュニケーション能力を高める3つのポイント

もしコミュニケーションを取れるようになりたいと考えるなら、精神科医であるエリック・バーン氏が提唱した「ストローク」の考え方が役に立つでしょう。

「ストローク」とは、相手のことを認める様々な言動のことです。ストロークの手段には「バーバル」「ノンバーバル」「スキンシップ」の3種類があり、肯定的なストロークを用いることによって相手と良好な関係を築くことができます。それでは詳しくみていきましょう。

1. バーバル 「バーバル」は、言葉によるコミュニケーションの方法です。挨拶をする、褒める、叱るなどがそれにあたります。

例えば、「今度の新入社員歓迎会で幹事をしてくれないか」と上司が自分に頼んできたとしましょう。その時、「私にはできません」というようなネガティブな表現をしてしまうと、失礼な部下だと上司にみなされてしまう可能性もありますよね。

もしできないのだとしても、「次回なら引き受けられる」「仕事が立て込んでいるため、そのサポートをしてもらえるのであればできます」などと、ポジティブな表現を付け加えてみてください。そうすれば、自分だけでなく相手も前向きな気分になることができるでしょう。

2. ノンバーバル 「ノンバーバル」は、言葉を用いないコミュニケーションです。うなづく、微笑む、にらむなどが当てはまります。

相手との会話で上手に受け答えができないという方なら、バーバルよりもノンバーバルの面を強調してみてはいかがでしょうか。言葉で自分の気持ちを表現することは難しくても、例えば相手の意見に同意する際にうなづいたり微笑んだりする、同意できない場合には首を横に振ったり顔をしかめたりすることならできるはずです。

何を考えているか分からない人とのコミュニケーションほど難しいものはありません。人と話す際には表情豊かな反応を心がけてみてください。

3. スキンシップ 「スキンシップ」は、相手との接触を伴います。人付き合いが苦手ならスキンシップはハードルが高いと思われるかもしれません。しかし、握手をしたり相手を励ます際に肩をたたいたりする程度であっても、これに当てはまります。

桜美林大学教授の山口創氏によれば、スキンシップを行うことによって、ストレスを軽減し情緒を安定させる働きのある「オキシトシン」という物質が脳内に分泌されるのだそう。

例えば、付き合いのある取引先と会った際に、相手と握手を交わしてみてはいかがでしょうか。取引先の人に会うと緊張して固くなってしまう方もいらっしゃるかもしれません。しかし、握手をすることでその緊張が緩和され、相手との関係をより親密にさせることができるのです。

*** コミュニケーションは、常に能動的に働きかけなければいけないわけではありません。少しずつ慣れていけば、いつのまにか人付き合いが苦手だという意識はなくなるでしょう。みなさんも、ぜひお伝えした方法を試してみてください。

(参考) 和田秀樹著(2014),『なぜ、あの人は“人付き合い”が上手いのか 「人間関係」でもう悩まない心理学』,ゴマブックス. DIAMOND Online|人付き合いが苦手な人は圧倒的不利!? 「人脈」は本当に仕事の命運を決めるのか Counseling Service|心の壁・人との距離を感じるとき 〜疎外感と分離感と投影のお話〜 ITpro|第6回 よりポジティブな言い方を意識してみよう NHK解説委員室|視点・論点 「スキンシップの力」

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