理系こそ「伝える力」を身につけよう! 発信力アップのためのTwitter活用法

理系学生の皆さん、「コミュ力(コミュニケーション能力)」に自信はありますか?

「リケジョ」「理系男子」といった言葉が一般的になり、スポットライトの当たりやすい存在になった理系。以前に比べてだいぶ身近になってきた一方で、そのスポットライトの中には「根暗そう」「コミュ力がない」なんていう不名誉なイメージが含まれているのも、また事実です。

一般的に理系といえば「研究室に籠って実験に励んでいる」ようなイメージを持たれることが多いですから、コミュ力がないと言われてもしかたないかもしれません。しかし、理系だからといってコミュニケーション能力がなくても大丈夫、というわけではないのです。

理系「だからこそ」コミュ力が必要だ。

そんな風に言われていること、ご存知でしたか? もちろんコミュニケーション能力は、理系のみならずすべての学生、ひいてはビジネスパーソンたちにとって必須の能力です。しかし、実際にはどうでしょうか。専門知識を学び、自らの学力に自信を持つ理系学生は「コミュ力」をつい軽視してしまいがちではないでしょうか? 確かに必要ではありそうだけど、理系「こそ」ってどんな意味なのでしょう。実は、理系だからこそコミュ力が重視される理由があるのです。なぜ理系にはコミュニケーション能力が必要なのか、どんな時に必要なのか、一緒に考えてみましょう。

技術力だけじゃない。日本の理系に足りないもの。

ハーバード大学を卒業後来日し、英会話学校の講師を経て日本のお笑い芸人へと転身した、現在では東京工業大学で非常勤講師として教鞭を執る「パックン」ことパトリック・ハーラン氏。彼は東工大の学生についてこんなことを述べています。

東工大は日本の強みである「技術力」が生まれる場所のひとつです。でも、いまや「技術力」だけでは、日本の強みを世界にアピールすることは難しい。技術力に加えて、コミュニケーション力が必要なんですね。日本の理系の世界からはすばらしい技術が生まれていますし、日本人のノーベル賞受賞者も理系ばかりです。でも、そんな日本の理系の力を世界に伝える人、コミュニケーションする人があまり見当たらない。

(引用元:日経ビジネスオンライン|「いい質問ですねえ」と言わせたら勝ちです

新興国の台頭はあれど、まだまだ日本の技術力も捨てたものではありません。しかし「コミュニケーション能力=伝える力」が足りないのだとハーラン氏はいいます。

理系の皆さんは耳が痛いかもしれませんね。どんなに優れた技術を持っていようと、まわりの人や国に伝えられなければただの宝の持ち腐れです。「専門科目を後輩に教えなければならない」「会社でつかっている技術を説明する必要がある」など、伝える力が必要になる場面は数多く存在します。そんなとき、分かりやすく伝えられる自信はありますか?

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「コミュ力」があればチャンスが広がる。文系出身社長が多いワケ。

ビジネスパーソン一人、学生一人にとっても、「コミュニケーション能力」を磨くことは重要です。

理系と言えど、自分一人の技術力で戦っていくには限界があります。なぜなら、ビジネスの世界に入れば、たとえどんな専門的な技術や知識を持っていようとも、最終的には自分の技術や研究を他人に「言葉で」売り込む必要があるからです。言葉で伝えることができなければ、あなたがどんな高い能力を持っているのかもまわりには伝わりません。社会集団に属する以上、コミュニケーションは必要不可欠なのです。

講談社が発行している週刊現代には、以下のように書かれています。

「今の時代、技術者も外回りの必要があり、製品やシステムを売る際には営業と一緒に顧客に会います。その時、相手との会話についていけなかったり、顧客の要望がよくつかめなかったりすると通用しません。でも、それこそが理系出身者の苦手な部分なんです。(中略)」この1年、東証一部上場企業で誕生した新社長の出身で見ても、文系142名、理系73名と、歴然とした差がついている。大会社の社長は圧倒的に文系だ。

(引用元:週現スペシャル|受験ガイドには載っていません 名門大学の正体(III)理系はやっぱり損

理系出身者が、たとえ技術者やエンジニアとして就職したとしても、営業や外回りなどの仕事を任されることは少なくないでしょう。しかし、熱心な学生ほど、ひたすら研究に打ち込み、コミュニケーション能力・伝える力を伸ばさずに就職してしまうことがあります。結果、まわりとのコミュニケーションに差がうまれ、「コミュ力がない」という評価をされてしまうのです。

さらに、コミュニケーション能力が必要なのはビジネスパーソンだけではありません。人事領域に関する幅広い各種調査の実施・分析などをおこなっている松岡仁氏は、理系学生の就職活動においても、コミュニケーション能力は欠かせないといいます。

「企業が学生に求める能力」の結果を見ると、断トツの1位は「コミュニケーション能力」で、実に83%もの企業が求める能力として挙げている。(中略)入社後、エンジニアは黙々と研究室で実験だけをしていればよいということはなく、企業は文系、理系の隔てなく、理系学生にもコミュニケーション能力を求めているのだ。

(引用元:東洋経済オンライン|就活生が誤解する「企業が求めるコミュ力」 求めているのは「話の面白さ」ではない

8割以上の企業が、コミュニケーション能力のある人材を求めています。しかし理系学生は、文系に比べてコミュニケーション能力を磨く機会が少ないですよね。そのため、自ら意識してコミュニケーション能力を高めるトレーニングをしなければ、「企業の求める能力」を満たすことはできません。理系「だからこそ」コミュニケーション能力が重視される理由が分かってきましたね。では実際に、どうすればコミュ力を伸ばすことができるのでしょうか。

どうやって「伝える能力」を鍛えるか? Twitterでコミュ力訓練!

有名なビジネス書作家である木暮太一氏は、「伝える能力」とは「自分が考えていることを、相手にわかりやすく伝える能力」だと語っています。

それだけを聞くと、プレゼンテーションや、会議・授業で発言する場面を思い浮かべますよね。しかし、いきなりプレゼンテーションや演説の練習をするのは、少しハードルが高いでしょう。伝える力を身につけるために「プレゼンや演説の練習をしなければ」と思い込み、自らハードルをあげるのはもったいないことです。なかなか続きませんし、モチベーションが削がれてしまいます。

何事も、上達したければ少しずつ、というのが定石です。脳科学の知見によれば、何かの上達や訓練のための最良の方法は、少しずつでいいから、とにかく始めることなのだそうです。

(上達のために必要なこと)それは「何はともあれ、まずやってみること」です。学生時代のテスト勉強を思い出していください。勉強を始めるまでは、あれこれと理由をつけてやらないようにしていたものです。しかし、テストが迫ってくれば、そういうわけにはいきません。結局数日前になって問題集を開き、解き始めます。すると、意外なことに気づきます。勉強を始めてみれば、結構スイスイ進んでしまうものなんですね。

(引用元:Study Hacker|方法論はどうでもいい。「今やる」「すぐやる」を実現するための科学的アドバイス

そこで、筆者がおすすめするのは「Twitter」です。いきなり自分の考えや思いを大勢に向かって発信するのは気が引けますし、何よりちょっと恥ずかしいですよね。まずはTwitterを使って実践してみましょう。一回の投稿が140字に限定されているため、「自分の考えを短くまとめて説明する」能力を養うことができます。もし恥ずかしければ、Twitterであれば匿名で利用できますし、「自己発信専用」のアカウントを作ってみてもいいでしょう。

例えば一日の終わり。寝る前に「今日あったこと、それに対する自分の考え」をつぶやいてみてください。それだけで、自分の意見をまとめて発信することの重要性がわかってくるはずです。うまくまとめられなくても、大した考えが思い浮かばなくても、なによりもまずは「発信すること」が重要です。

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理系に当てられる「コミュ障(コミュニケーション障害)」などの不名誉なスポットライト。これをはねのけるには、日本の実力ある理系の技術力に、伝える力を重ね合せるしかありません。まずは少しずつ。理系のイメージをひっくり返すのは、あなたのつぶやきかもしれませんよ。

(参考) 日経ビジネスオンライン|「いい質問ですねえ」と言わせたら勝ちです cakes|「発信力はビジネスの基本」 【第1回】アウトプットしなければ何もわかってもらえない Study Hacker|"方法論はどうでもいい。「今やる」「すぐやる」を実現するための科学的アドバイス 東洋経済オンライン|就活生が誤解する「企業が求めるコミュ力」 求めているのは「話の面白さ」ではない

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