もっとたくさんの本を読んで勉強をしたいけど、他にやるべきことがたくさんありなかなか時間がとれない。このような悩みを抱えた方は、ビジネスパーソンにも学生にも多いのではないでしょうか。

今回は、そのような悩みを解決する方法「速読多読術」について。これは、メンタリストDaiGo氏が実践する「速読によって本をたくさん読む方法」のことです。これは、読書によって効率的に知識を手に入れることに特化した方法であり、練習すれば誰でも身につけることができる方法です。

そこで今回、1日に20冊の本を読むDaiGo氏が実践する読書術に筆者が挑戦してみました。

筆者がこの速読多読術を実践して身についた技術

まず、この速読を実践して筆者が実際に身につけたことは下記の通りです。

【1時間で2冊の本を読めるようになった】
この読書術は、小説などストーリー性のあるものでなく、「読書によって効率的に知識を身につけること」に特化した方法なのですが、筆者はこの方法により2冊分の本の知識を1時間で身につけられるようになりました(1冊2~300ページ前後の本)。小さいころから読書が苦手で、絵本や漫画ばかりを読んでいた筆者でしたが、この速読多読術によって「時間感覚が身についたこと」と「知りたい事を絞ること」ができるようになり、1週間の継続で読書を効率化することができてきたのです。

以下では速読多読術の方法と、やってみて実感したことをお伝えしていきたいと思います。

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速読多読術のやり方【下準備】

※速読多読術=「速読でたくさんの本を読む方法」であるため、以下「速読」と表記します。

それではさっそく、速読の方法についてみていきましょう。まず速読にあたって、【下準備】と【速読の実践】の大きく分けて2段階を行います。

【下準備】
メンタリストのDaiGo氏は、「速読する前で勝負が決まる」ということを強調しており、速読の前には下記のような準備が必要であるということを述べています。

1. 本を選ぶ
まず、自分に必要な本を見極めるところから始めます。

① 目次を見て、知っている・知らない情報が半々くらいの本を選ぶ
速読をするにあたって、知らない言葉が多すぎると目に飛び込んでこなかったり、頭に入ってこないという事態が発生してしまいます。そこで、本を選ぶときは必ず目次に目を通し、自分がすでに知っている情報と知らない情報の量がどれくらいの割合で含まれているかを確認しましょう。

例えば、筆者が『「生産性」をあげる技術』を手に取った場合、第2章に書かれている「行動科学が大切にするMORSの法則」という項目はすでに知っている……といった具合に章のタイトルを見て知っていそうだ、知らなそうだとチェック。知っている情報と知らない情報が半々くらいの本を選びましょう。

② 速読初心者はページ中に「太字」の表記がある本を選ぶ
これは、1秒速読という「1秒で1ページを見る」という速読作業のときに重要なポイントになります。速読初心者にとって、1秒で必要な単語を目に飛び込ませるのは難しいため、ますは重要な箇所が太字で書いてあるような本を選ぶのが、「必要な単語を追うこと」に慣れるためにも良いとされています。

2. 手に入れたい知識を3つ決める
本を決めたら、自分が本当に知りたいことをまずは3つに絞りましょう。
(例)『「生産性」をあげる技術』を読むとき、以下のように知りたいことを3つ挙げてみます。
① 生産性が低くなってしまう理由
② 生産性をあげる仕事の方法
③ 部下からの信頼を得る方法

このように自分が本当に知りたい知識を上手にピックアップし、その知識をぬかりなく手に入れるということが、速読の最大の目的であると言えます。ですから、「1. 本を選ぶ」「2. 手に入れたい知識を3つ決める」は順序が逆になっても問題ありません。本を決めてから知りたいことを絞っても、知りたいことを絞ってから本を選んでも良いのです。

速読多読術のやり方【実践】

下準備ができたところで、さっそく速読を実践してみましょう。1冊の本につきペースを変えて4回読むことが基本ルールです。手順は以下です。ペースによって目的が異なるので、その都度目的を意識することを忘れずに。

【1回目】
1秒速読:1冊を約5分で読み切ります
目的:本の全体像を掴むこと、時間感覚を身につけること
やり方:1ページにつき1秒みる。特に太字部分を探して見る。最初から最後まで読む
その後、【下準備】1で得た情報と目次を元にして、最も気になる章を1つ決める

【2回目】
(章を1つに絞って)3秒速読:1章を約3分で読み切ります
目的:気になる章のおおよそ内容把握
やり方:1ページにつき3秒みる。今回も太字のみに注目する

【3回目】
10秒速読:1章を約10分かけて読み切ります
目的:気になる章の太字周辺の文章理解
やり方:1ページにつき10秒かけて、太字周辺の文章を理解する

【4回目】
30秒熟読:もっと知りたいページのみを約5分かけて読み切ります
目的:欲しい知識を頭にいれる
やり方:【3回目】に読んだ章で「もっと知りたい」と思ったページを30秒かけて熟読する

【その後】
必要に応じて熟読を繰り返す:本当に必要な個所を熟読します
目的:内容の理解を深める
やり方:本への書き込みなど行って理解を深める、必要な情報をノートにメモする

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実際にやってみた

筆者も実際に速読術を下記の通りに実践してみました。

【スケジュールと実施内容】
期間:1週間
時間:授業前の1時間
場所:大学の図書館
実施内容:1日2冊=計14冊(1冊のページ数は2~300ぺージ前後)

【実感したこと】
1. 時間感覚が身につく
1秒速読を行うと、その後の3秒、10秒、30秒がとても長く感じるというのが特に実感したことです。通常の読書では1ページにつき、もっと長い時間をかけているにもかかわらず内容が頭に入ってこない……ということがありましたが、この方法で読み進めていくと「1秒で見切る」ことが必要になるため、かなり集中を要します。この「短い時間で見切る」という集中が、その後の深い内容理解に大きく影響してくるということを実感しました

2. 本当に必要な内容は一部である
また、せっかく本を読むなら書いてある全部の情報をものにしたいと思っていた筆者ですが、速読を通して本当に必要な箇所はごく一部であるということを実感しました。

筆者が読んだ本は『「生産性」をあげる技術』という、行動科学を使って仕事の生産性をあげる方法についてが書かれた本でした。筆者は行動科学に関する基礎的な知識はあったため、具体的な方法がどのようなものかを知ることを目的として読み進めましたが、その結果、第4章に書かれている「仕組みで自発型人材を育てる」といった項目を読むことで、自分に本当に必要な情報を得ることができたのです。このように、目的を明らかにしてから徹底的に読書を行うことで、効率よく本から学びを得られるということを実感しました

3. 練習によって上達する
最初は、1秒で1ページを見るのでも太字を探すことで精いっぱいでしたが、数をこなしていくうちに太字が表す意味までしっかりと頭に入ってくるようになりました。その結果、1秒速読によって本の全体像を掴むことができるようになったのです。これは300ページほどの本であれば5分で読み切ることができます。

そして、約25分(上記の手順通り)あれば自分の読みたい箇所を知り必要な情報を得ることができるようになりました(5分で全体像を把握し、残りの20分で読みたい章を絞って重点的に読む)。書店や図書館で、買ったり借りたりすることができない状況であっても、この速読法をマスターすれば、十分に得たい知識を得られますよ。

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以上が速読法のやり方と、それをやってみて実感したことです。読書が苦手な筆者でも、段階ごとに時間が指定されているのでスイスイと読み進めることができました。時間が無くて、読書をする時間がないと思っていたあなたも、1日最低25分あれば濃厚な読書ができるようになるのではないでしょうか。

(参考)
メンタリストDaiGoの心理分析してみた|初公開!速読多読術~1日20冊の本を読むための読書法
石田淳著(2017),『「生産性」をあげる技術』,宝島社.