みなさんは読書をよくしますか? StudyHackerでも、たびたび読書の有用性についてお伝えしてきました。しかし、読書のメリットは十分に分かっているけれど読むスピードが遅くなかなか進まない、という悩みを持っている人も多いでしょう。また、世の中には速読メソッドが多々ありますが、試したもののうまくいかなかった人もいるはず。そこで今回は、あえて読むスピードはそのままに、読むのが遅い人向けの読書術をお送りします。

遅読のメリット・速読のデメリット

数を読むことができる速読にどうしても目が向きがちですが、ゆっくりと読む「遅読」にもメリットはあります。

1987年にビクトリア大学のマイケル・マーソン教授が行った実験では、文章を読むスピードが遅い人ほどその内容を十分に理解していることが示唆されました。ゆっくりと読書をする場合ですと、読み飛ばさずにすべての文章を読むことになりますから、内容の理解により時間をかけられるということですね。そしてそれは読んだ内容についての幅広い解釈、中身の吟味といった、本を“味わう”ことにもつながっていきます。

反対に、速読について考えてみましょう。たしかに速読は情報を素早く仕入れることには優れているといえるでしょう。しかし速さばかりを求めてしまうと、表面的な理解しかできない恐れがあります。そして一つ一つの言葉の解釈もしにくくなるため、読み飛ばす癖もつきやすくなってしまうそう。読み飛ばす癖がつくと、難解な文章を読むのが苦痛になったり小説の行間をじっくり味わえなくなったりしてしまいます。

内容を理解する、そして読書をしっかりと楽しむためにも、スピードにこだわる必要はないことが分かりましたね。

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遅読を活かす! おすすめ読書術3選

ここからは、読むのが遅い人向けの読書術を紹介していきます。

1. 本から引用して書く
テキストを読み進めるときに、自分が「いいな」と思った文章をそのまま書き写す手法です。その部分を書き写すことで内容の理解が深まり、積極的に自分から考えるモードに切り替わります。

また、スマートフォンやパソコンの普及によって、身の回りの情報量は格段に増えています。そんな中でさらに読書をすれば、情報を受け取り過ぎてキャパシティがあふれてしまいますよね。息を吸ったら吐き出すように、文章を書き出してアウトプットすることも、読書には大切なのです。

2. 静かな環境をつくる
ニュージーランドで行われている「スロー・リーディング・クラブ」では、スマートフォンの着信音から離れた静かな環境で読書をすることに率先して取り組んでいます。ほかのものに気を散らされることなく、すべての文章・文字に目を通し読書をする習慣がつくため集中力も養うことができるのです。

読書に集中したいときには、カフェのようなオープンな場ではなく、自宅や図書館など静かな空間を選ぶようにしましょう。また、雑音や人の出入りなど、集中力を乱す要素を極力減らすことも重要です。電子機器の電源を切ったり耳栓を着けたりして、読書だけに集中できる環境を整えてください。

3. 時間を区切って読書する
ゆっくり読むということは、それだけ集中力を使っているということ。個人差はありますが、集中力の持続時間は30分ほどです。脳の処理能力が低下しないよう、25分間の読書と5分間の休憩を繰り返すサイクルにしましょう。

このとき重要なのは、時間になったら必ずやめることです。時間で区切れば、面白い場面の直前などキリの悪いところで終わりになってしまうこともあるでしょう。でも大丈夫。そういう中途半端なところで終わらせておくことによって“早く続きが読みたい”という意欲がわいてきて、次の読書がますます楽しくなってくるはず。この性質を活かすためにも、タイマーなどを利用して「気が付いたら設定した時間を過ぎていた」なんてことは防ぎましょう。

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遅読にもメリットはたくさんあります。自分は本を読むのが遅いと落ちこまず、深く物事や知識を吸収していってください。

(参考)
DIAMOND Online|なぜ「書き写す」だけで「読書スピードが上がる」のか?
StudyHacker|本の中身忘れてない? 知識をしっかり記憶に残す2つの工夫。
マイナビウーマン|集中力は30分で切れる―仕事にも応用できる「25分読書法」
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