脳はマーカーよりふせんが好き? ふせんで勉強の効率を大きくあげる方法。

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学生時代から、重要な部分にマーカーでラインをつける習慣があった人も多いのでは? また、緑マーカーで塗りつぶした語句を赤シートで隠して勉強、なんてこともやりましたね。今ではマーカーにも「ノック式」や「目に優しいパステルカラー」なんてものも出ています。マーカーのバリエーションは増える一方、といったところでしょうか。

今日は、そんな勉強中の「マーカーの使い方」についてご紹介しましょう。

badge_columns_1001711勉強中にマーカーは使ってはいけない

「マーカーの使い方」についてご紹介しましょう、と銘打っておいて、いきなりこれ。しかし、効率を意識すると、このような結論に至るのです。

まず、なぜマーカーを使いたくなるのか考えてみましょう。それは、重要な部分を覚えたいから、ですよね。重要な部分を目立たせることで、後で見た時にわかりやすくする。そのためにマーカーで線を引くわけです。つまり、最低でも「後から見て目立たなければマーカーで引いた意味がない」ということ。

でも、こんな経験無いでしょうか。重要だと思った部分にガンガン線を引いていたら、ほとんど全ての行に線を引いてしまった……。結局わけわかんねーよ……。

資料やテキストを読んでいるときには、どの項目がどのくらい重要なのかわかっていない場合が多いのです。そんな状況でマーカーを引いたら、全く目立たなくなってしまう、なんてことも起こるわけです。目立たせるなら、もっと別の方法があるのかもしれません。

badge_columns_1001711ふせんが効果的。

今回ご紹介したいのは、目立たせる場合にマーカーではなくふせんを使うという方法。

ふせんは、消えないマーカーと違っていつでも取り外し可能です。もし貼りすぎてしまっても「あ、ここはそんなに重要じゃなかった。やめとこう!」という風に、ほんとうに重要な部分だけを効果的に目立たせることができるんです。

それだけではありません。あるひとつのことを意識するだけで、ふせんの効果が倍増するんです。

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badge_columns_1001711ふせんにメモを書き込めば、効果倍増!

それは「メモ」するということ。

一般に、人間の脳は「出力依存型だ」と言われています。(参考:池谷裕二|受験脳の作り方)情報が氾濫する人間社会。その中では情報の取捨選択が命です。だから、人間の脳は重要なこと以外できる限り忘れようとするんだとか。

でも、私たちは靴紐の結び方や、自転車の乗り方を忘れることはありません。それはなんどもなんども練習し、アウトプットを繰り返したことで、神経回路が強固に接続されているからなんだとか。

ならば勉強でも、アウトプットを繰り返すことで記憶しやすくなるはず。それを取り入れたのが、今回紹介している「ふせんにメモ」勉強法。

テキストや資料を読んで、重要だと思ったところにいちいちふせんをはり、コメントを加える。この小さなアウトプットが記憶の形成には非常に重要になるのです。マーカーでは、重要な部分を目立たせることしかできません。でも「ふせんにメモ」すれば、目立たせるだけでなく、アウトプットを行うことも可能。

こんなお得な方法、試してみるしかないですよね。

badge_columns_1001711「文章でメモする」を意識すれば、さらに効果倍増!!

メモする時に注意点がひとつ。それは、単語でメモするのではなく、文章でメモするということ。メモというのは、しばしば走り書きになりがちです。大切だと思ったところには「重要」試験に出るといわれた時には「頻出」なんていう風に。

でもこのメモでは、何がどうして重要なのか、頻出なのかがまるでわかりません。重要度のグラデーションが見えてこないわけです。だからメモする時には、単語ではなく完結した文でメモすることを心がけましょう。「この表現は様々な種類の文章で使われるから重要」なんて風に。

このようにメモすれば、後で重要度の確認をする時にも便利ですよね。

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マーカーを手放せない人も多いでしょう。 でも、ふせんに変えてみると、思いのほか効率が上がることにびっくりするはず。

ふせんがいっぱいはみ出た本を小脇に抱えていると、ちょっと知的な気分にもなれますよ。 ぜひお試しあれ。

参考:池谷裕二|受験脳の作り方

 


東京大学理科二類所属。県立浦和高等学校および駿台予備校出身。小さいころから自然や生き物に関心を持ち、高校時代に読んだ福岡伸一の「生物と無生物のあいだ」に刺激をうけ、分子生物学を志す。テニス歴6年。AKB48の大ファン。

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