笑う門には福来たると巷では言われていますが、果たして本当に良いことが起こるのでしょうか。
今回は笑顔のもたらす効果について紹介します。

免疫の上昇

人間の体内には、NK(ナチュラルキラー)細胞と呼ばれる、外部から侵入してきた悪い物質を倒してくれる細胞があります。この細胞が活発にはたらくことで感染症に発症しないのですが、年を経るごとに活動は衰えます。

しかし、笑顔になることで免疫機能を制御する間脳が興奮し、情報伝達物質である神経ペプチドが生産されます。この神経ペプチドが血液やリンパを通じて体内を流れ、NK細胞の表面に付着することで、NK細胞が活性化するのです。

kumiko895-ec
10年ぶり英語への挑戦で、TOEIC895点。秘訣は「毎日続けること」への科学的アプローチ
人気記事

アレルギーへの耐性

人間が何かに対してアレルギーを持つのは、IgE抗体というタンパク質の値が高いためです。IgE抗体の数値は、免疫を管理するヘルパーT細胞とのバランスによって支えられていますが、ストレスが溜まるとこの均衡が崩れて、アトピーをはじめとしたアレルギー体質になってしまうのです。

逆に言えば、常に笑っていることでIgE抗体とヘルパーT細胞のバランスを保つことができ、アレルギー反応を減少させることが可能です。

実際、アトピーの治療には笑顔が大きな役割を果たしているという研究結果も存在します。

脳内麻薬の生産

STUDY HACKERが以前からお伝えしてきた脳内麻薬であるエンドルフィンを始め、ドーパミンやセロトニンなどの幸せ物質は、笑顔を作ることによっても分泌されます。

辛いことがあったら笑ったほうが良いという言葉は実に理にかなっており、上記の快楽物質の分泌により痛みを和らげたりストレスを軽減する効果があります。

チョコレートを食べたりお風呂に入ったりすることでも分泌できますが、単純に笑顔を作るだけで良いというのは非常に手軽でありがたいものです。

脳内麻薬については、こちらの記事で紹介しています。
STUDY HACKER|その効果はモルヒネの6.5倍!? 「脳内麻薬」エンドルフィンを分泌する3つの方法。

egao-kouka02

心臓病の予防

カンザス州立大学のクラフト教授の実験では、3つのグループに無表情・微笑・大笑いの顔を作らせてストレスのたまる作業を行わせました。作業後に心拍数と自己申告による被験者のストレスのたまり具合を計測したところ、大笑いの表情で作業をしたグループは他者2つと比べて心拍数の上昇がほとんどないことがわかりました。加えて、大笑いグループはストレスからの回復も早いということも判明しました。

このように笑顔を作ることで血圧が低下し、心臓病の予防にも繋がるのです。

***

Mr.ChildrenのPADDLEという曲に「良いことがあってこその笑顔じゃなくて、笑顔でいりゃいいことあること思えたら、それが良いことの序章です」という歌詞がありますが、まさにその通りだということがわかりましたね。
笑顔を作ることでこんなにも良い効果があることが、科学的に証明されているのです。
日々の生活の中に常に存在する笑顔を、これからはもっと増やしてみてはいかがでしょうか。

<参考>
aps|Grin and Bear It! Smiling Facilitates Stress Recovery 
スキンケア大学|笑顔になる程ほど、アトピーは快方へ向かう 
Baron Rebecca, et al. (2011), “Social laughter is correlated with an elevated pain threshold,” Proceedings of the Royal Society B, Vol. 283, Issue. 1826.