皆さんは、目の前の仕事や勉強などに取り組む際に、集中力をしっかりと維持することができますか。

タスクをミスなく正確にこなしたり、実りの多い勉強をしたりするうえでも、集中力は必要不可欠なものです。しかし中には、なかなか集中力が続かなくて悩んでいるという方もいるのではないでしょうか。それはもしかしたら、あなたが “集中できない環境” に身を置いているからかもしれませんよ。

そこで今回は主に「環境」という観点から、集中力の維持のためにできることについて探っていきます。

集中力を保てないのは「環境」が原因かもしれません。

人間の集中力の持続時間の限界については「15分」「45分」「90分」など諸説あるようですが、いずれにせよ5時間や10時間など非常に長く続くものでは決してないということは、皆さんもご存知かと思います。しかし、こういった脳科学的な話ではなく、もっと別の “外的な要因” によって集中力が途切れてしまうケースもあることを、ここで指摘しておかなければなりません。

例えば、集中して作業に取り組んでいたのに、隣の人に話しかけられてしまった場合。私たちは一度自分の作業を中断して、その人の話に耳を傾けなければいけなくなりますよね。このように「他人」に邪魔されてしまうことについて、THE WALL STREET JOURNALでは以下のように書かれています。

面と向かって中断されるケースは、自由に先延ばししたり無視したりできる電子メールや電話で邪魔される場合よりも3分の1ほど多い。(中略)頻繁に中断が入ると疲労が高まったり、ストレスが原因の病気につながったり、ミスが倍増することが明らかにされている。

(引用元:THE WALL STREET JOURNAL |「仕事中は話しかけないで」―2秒の邪魔でもミスが倍増

あるいは、YouTubeやFacebookといった娯楽につながるものがパソコンでブックマークされていたり、スマートフォンがすぐ近くに置いてあったりするなど、仕事や勉強が少し行き詰まったときの手軽な逃げ場が身近な場所に用意されてしまっていることも原因のひとつに数えられるでしょう。もちろん短時間であれば息抜きという点ではよいのかもしれませんが、これが頻繁に重なるようでしたら、進めるべき仕事や勉強も進まなくなってしまいます。

そして、整理整頓されていない景色も集中力を阻害する一因になります。机の上が散らかっているなど、視覚からの情報は意外と集中力を下げてしまうのだそう。また何か必要なものが出てきた際にそれを探し出すのにも手間取りますから、ますます集中どころではなくなってしまいますね。

このように私たちの身の回りには、集中力を阻害する原因となるものが意外と多く存在しています。したがって、集中力を可能な限り維持するためにも、それらひとつひとつをしっかりとなくしていくことが大切になってくるのです。

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集中力を邪魔する原因をなくしていこう

それではここからは、私たちができる対策を紹介していきましょう。

1. 他人から話しかけられないように工夫する

緊急の用事以外で他人から話しかけられて集中力が途切れるのを事前に防ぎましょう。以下の方法がおすすめです。

・イヤホンやヘッドホンをつけて作業する
イヤホンやヘッドホンをつけている人にはなんとなく話しかけづらい印象がありますよね。例え音楽は流さなくても、「今は集中しています」というポーズとして効果的です。

・集中していることを周囲に伝える
「ちょっと集中したいから○時までは話しかけないでほしい」と周囲に伝えておくのもよいでしょう。また、このように事前にアピールをすることで、自分でも「今は集中するぞ」という意識が高まります。

2.「誘惑」を排除する

行き詰まったときの逃げ場となる誘惑も排除しておきましょう。YoutubeやFacebook、Twitterなど、つい見てしまいがちなサイトは思いきってブックマークから削除したり、スマートフォンを手に届かない場所に置いたりするのが有効です。実際に筆者は、テスト勉強をするときなど、自宅にスマートフォンを置いて図書館へ出かけていました。

3. 机の上を整理する

先ほども述べた通り、ごちゃごちゃした風景が視界の中に入ってくるだけでも、私たちの集中力は知らず知らずのうちの削がれてしまいます。そこで、机の上はしっかりと整理整頓をしておきましょう。またメルボルン大学で行なわれた研究によると、人間の集中力は緑色を見ることで高まるのだそう。整理された机の上に観葉植物などを置いておけばちょっとしたインテリアにもなりますから、まさに一石二鳥ですね。

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途切れた集中力を取り戻すには

とはいえ、集中力の持続時間の限界を超えてしまったり、緊急の用意が入って作業や勉強が中断されてしまったりして、集中力が途切れてしまうことってありますよね。このようなとき、区切りがいいからと、たまには休憩を挟んであげるのも大切だと言えるでしょう。しかし、いざ再開しようとしてもやる気が湧き起こってこず、いつまでもエンジンがかからないようでは考えものです。ではいったいどうすればよいのでしょうか。

解決のためのキーワードは「作業興奮」。私たちのやる気は脳の側坐核という部分が担っているのですが、実は側坐核は実際に何かを始めないとなかなか働き始めないという性質があります。したがって、やる気を出して集中力を生み出したいと思ったら、とにかく何かを始めてしまうのが肝心です。

このときに活用してほしいのが「2分ルール」。これは著名な生産性向上コンサルタントであるデビット・アレン氏が発案したもので、「2分以内にできることは今すぐやる」ことを提案しています。例えば仕事であればメールの返信や単純な数値の入力、勉強であればちょっとした一問一答式の問題など、2分以内に終わらせられそうなものがありますよね。エンジンをかけるためのトリガーとして、まずはこういった手軽で簡単なものから取りかかることで側坐核が働き始めますから、やがて集中力が生み出されてきますよ。

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周囲の環境に目を向ければ、集中力の維持のために改善すべき部分が見えてくるはず。環境を整えて、集中力を維持できる人になりましょう!

(参考)
THE WALL STREET JOURNAL |「仕事中は話しかけないで」―2秒の邪魔でもミスが倍増
logmi|あなたはなぜ職場だと仕事に集中できないのか? オフィスワークの隠れた問題点
Rhythm|集中できない人へ… 注意力散漫の原因と改善方法5つ
オーストラリア留学センター<進学版>|緑で集中力アップ!? メルボルン大学環境心理学研究
ダイヤモンド社書籍オンライン|使うのは自分の脳内物質だけ!今すぐ集中、やる気アップさせるコツ
Study Hacker|『2分ルール』で世界が変わる。効率が劇的にあがるたった1つのルール