「あんなに勉強したのに、資格試験で答えが思い出せなかった」
誰もが一度は経験したことがあるでしょう。周りの人が何の苦労もなく解いているのを見ると、ひょっとして自分は記憶力が悪いのではないか、と考えてしまうこともありますよね。

しかし、ほとんどの人は才能ではなく、暗記の仕方で差がついてしまっているのです。試験対策のための記憶法にはコツがあります。忘れにくくする復習のコツをしっかりと押さえておきましょう。

すぐに忘れてしまうのは記憶力のせい?

もし、すべてのことを忘れられないとしたらどうでしょう。卓越した記憶力を持つ「超記憶症候群」と名付けられた人々が、現在世界で4名確認されています。そのうちの一人の女性によると、全ての記憶が鮮明で、楽しいこともつらいことも当時の感情まで追体験するのだそう。そのため、心を落ち着かせて生活することがとても難しいのだと言います。

なんでもかんでも覚えておけばいいというわけではなく、自分を苦しめるような記憶は忘れたほうがいいようです。このように、忘却は生きていくうえで大切な機能だといえるでしょう。

超記憶症候群ではない私たちは、たくさんのことを記憶しておけません。そのため、余計な記憶はどんどん排除されていきます。すぐに忘れてしまうのは記憶力のせいではなく、覚えなければいけないことを脳が判断していないことにあるのです。

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1日1時間、わずか90日の『時短型英語学習』 2歳の双子の育児をしながら成し遂げたTOEIC200点アップ。
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復習することが大切

勉強したことをしっかり覚えるには、記憶のメカニズムを上手に使って、復習することが効果的です。脳に「これは覚えておくべきこと」と叩き込みましょう。

試験は努力の量を測ってくれるわけではありませんから、記憶に残らない勉強を延々としても、試験で高得点を得るためには無駄になってしまいます。時間や期限も限られている社会人や学生にとっては効率も重視したいものですよね。

人は物事をすぐに忘れてしまう生き物ですが、生死にかかわるような重要な出来事や身体に刻み込まれた記憶を優先的に覚える力には長けています。この脳の特性を活かして、重要だと思い込ませる勉強法を3つ紹介します。

1. “ざっくり” “何度も” 繰り返せ!

まだ全体的に記憶の定着が曖昧であるときにオールマイティーで使える復習法として、何度も繰り返し読むことを推奨します。教科書や参考書などを使用した勉強に最適です。

Study Hackerの人気コラム記事でも紹介されている、7回教科書を読む方法は覚えたことを忘れないための復習にもぴったりでしょう。単純接触効果といって、何度も目にすることで好印象を持つ効果も期待できます。教科書をざっと読み、わからないところも拾う程度にして、先へ進むことを繰り返すだけという、とても簡単な方法です。

7回教科書を読むと脳が勝手に覚えてくれる! 繰り返し読み勉強法の驚きの効果

2. 「テスト形式」でアウトプットを

単語や語句など、丸暗記すればいいものはテスト形式で復習するのがおすすめ。英単語を覚えるときや、理科・社会の重要語句を覚える際に試してみてください。

テストというと学習内容の理解や定着を測るツールと考えがちですが、テストによって学習内容の定着が促進されることがわかっています。記憶するには参考書よりも問題集のほうがいいのです。

パデュー大学のカーピック博士は、勉強法の異なる4つのグループに分け、言語を覚えてもらい、1週間後にテストを実施しました。すると、アウトプットの確認テストに時間を割いて覚えた2グループのほうが、覚える(インプット)ことに集中した残りの2グループよりもはるかに点数が良い結果が得られたのです。

インプットを繰り返すよりもアウトプットを繰り返すほうが、記憶の定着がいいことがわかります。何度も検索される内容を、脳は重要だと判断するからです。

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3. 間違い専用ノートをつくれ!

数学や理科など思考力の問われる問題では間違い専用ノートを作ってみましょう。解けなかった問題は解けるようになるまで繰り返すノートです。このノートの使い方は以下の通り。

1. 間違った問題を書き写す。または、コピーして貼り付ける。
2. 解答をノートに写す。丸写しでも構いません。
3. ページに問題を書いておく。または貼っておく。
4. 数日後、問題を自力で解いてみる
5. 模範解答が書けるようになるまで繰り返す

これは、筆者が中学受験で知り、大学受験まで活用していた方法です。さらに、Study Hackerの人気ノートの3つを組み合わせたものでもあります。

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間違えた問題が集まったノートは、自分の弱点の宝庫。1冊にまとめてすぐに見返すことができるようにしておけば、同じミスを防ぐことができます。また、問題演習ノートとして、問題をあらかじめ書いておいたり、貼っておいたりすると、解き忘れを防ぐことができるので効果的。苦手を潰していくための最強ノートを作りましょう。

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勉強したことがそのまま成果になる復習法を分野別に3つ紹介しました。実行すれば、「これで試験は大丈夫」と自信を持てる勉強ができるはずです。

(参考)
高橋雅延 (2014),『記憶力の正体: 人はなぜ忘れるのか?』, 筑摩書房.
ダ・ヴィンチニュース|「どうして忘れるの?」と自分を責める人へ、不完全な記憶力こそ優秀!?
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