数学と聞くと、渋い顔をされる方も多いかもしれません。

今回はそんな人にこそ聞いてほしい、数学の話を揃えました。全く役に立ちそうもない、だけどちょっと面白い話です。良ければ読んでみてください。

面白い? 数学の式

意味はよく分からないけど面白い数式というのはたくさんあります。まずは、それらを紹介しましょう。

はじめに、この式です。

図1

この式は、『博士の愛した数式』という本にも登場しているので比較的有名かもしれません。言語化するのが難しいですが、何となくすごそうな式ですよね。

一応、記号の解説をしましょう。

eは自然対数の底と呼ばれているもので、e=2.718……という値を取ります。このeという値は、不思議なことに、自然科学の数式等に頻繁に登場するとても意味深な値なのです。

iは虚数単位と呼ばれ、二乗すると-1になります。二乗して負の数なんて実際には存在しませんよね。そういうわけで、英語ではimaginary number(想像上の数)と書きます。実はこの虚数も、自然科学の世界によく登場するのです。

πは円周率で、ご存知の通りπ=3.141……という値をとります。これまた自然法則によく現れます。

もう一度数式を見てみると、自然界にゆかりの深い、e、i、πという記号があり、またiπという値が、eの肩に乗っているという複雑な形をしているのに、それに+1をすると0になるというのです。なんとも不思議で面白い式のように感じないでしょうか?

次の式も、なかなかおもしろいもの。

図2

左辺は無限に続く足し算で右辺は一つの値です。しかも右辺にはさっきも登場した円周率のπが。円周率といえば円に縁深いものですが、イコールで結ばれている左辺には円の香りがしませんよね。そういう意味で、これまたとても不思議だと思いませんか?

最後に再び、有名な式を取り上げたいと思います。

1=0.99999999……

おかしいと感じた人も多いかと思いますが、こう考えると、確かに、と思えるかも。

図3

これでもしっくりこない人には、上の数式の真の意味をお伝えしましょう。

実はこの式、右辺の9が続いていくと、1にだんだん近づいていきますよーという意味であり、普通の数式とは少しわけが違うのです。

実際、0.9と0.99では0.99の方が1に近く、0.999の方がさらに1に近く、さらにさらに0.9999の方が……ですよね。これで上の数式の意味を分かっていただけたのではないでしょうか。

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面白い? 数学の記号

数学には様々な記号があります。記号だけで証明ができてしまうくらいの種類があり、数学者どうしは数学という言語のみで分かり合うことも可能かもしれません。

どのような記号があるか、いくつか紹介しましょう。まずは「∴」。これは、茶畑を指すのではなく、「よって」や「したがって」という意味になります。証明などでよく出合う記号ですね。これをひっくり返した記号「∵」も数学の記号で、「なぜならば」という意味になります。

他には、「∀」という、口のような記号があります。これは「any」、つまり「任意の」という意味を表します。「任意の」という言葉は少しわかりづらいかもしれませんが、「どんな」とか「好きな」と置き換えてもいいかもしれません。これと対になる記号としては「∃」があります。これは「ある」とか「少なくとも一つ」という意味を表します。

また、数学では「Z」が整数(-1や0や1などの数の集合)という意味をもつことも。

このほかにもたくさんの記号があり、∇(ナブラ)、△(ラプラシアン)、□(ダランベルシアン)とか、div(ダイバージェンス)、rot(ローテーション)、grad(グラディエント)などという記号もあります。

顔文字に使われている記号なんかは、大体数学の記号です。顔文字を使うときには、たまには数学のことを思い出してあげてくださいね。

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面白い? 確率

最後に計算してみると面白い確率についてお話ししたいと思います。

まず一つ目は誕生日に関する確率です。唐突ですが、もし、自分の学校の同じクラスに誕生日が同じ人がいたらちょっとすごいな、と感じません? そう思うくらい、自分のクラスに同じ誕生日の人がいる確率って低そうですよね。実際にこの確率を調べてみると面白い結果が得られます。1年を365日、一クラス40人と仮定すると、その確率はなんと、89%となります。ちなみに30人でも71%、20人でも41%となり、計算してみるとそこそこの確率となることがわかります。同じ誕生日の人がいても、実は全く不思議ではないということなのです。

もう一つ、面白い確率に関する問題をお話しします。それは次のような問題。

あなたはあるテレビ番組のゲームの挑戦者。このゲームは、ディーラーと挑戦者の二人で行うゲームです。まず挑戦者はテーブルに並んでいる3つの封筒から1つ選び、手に持ちます。封筒の中の1つには賞金の小切手が入っているので慎重に。そして、ディーラーは、テーブルに残った2枚の封筒のうち、外れの封筒を1枚だけ破り捨てます。さてここでディーラーはあなたにこう聞きます。「テーブルの上に残った封筒と今あなたが選んで手に持っている封筒を交換しますか? 」

このとき、あなたは封筒を交換したほうが良いでしょうか。しても変わらないでしょうか。

実は、このとき、交換したほうがいいのです。確率を正確に計算してみると、変えないままだと当たる確率は33%しかなく、変えた場合の当たる確率は一気に二倍の67%になるのです。

あんまりしっくりきませんか? では先ほどの問題を修正して、こうしたらどうでしょうか。

封筒が1000枚あります。あなたがこの中から封筒を1枚選ぶと、ディーラーは残った封筒のうち、外れの998枚を破きます。このときあなたは封筒を変えますか? 変えませんか?

今度はきっとすぐに変えると言うでしょう。実はさっきの問題と、スケールこそ違うにせよ、問題の構造は同じなのです。ちなみにこの問題のことを、モンティ・ホール問題といいます。

確率に関する直感が涵養されていないと、もしかしたらどこかしらで損をする、かも?

***
理系を除けば、受験生から離れれば離れるほど、数学からも遠ざかっていきます。しかし、たまには、そういえば数学という分野があったなあ、ということを思い出していただけると、きっと数学も喜ぶと思います。その機会になってくれたなら幸いです。

もし、数学にもう一度触れてみようかな、と思った人は、『数学ガール』という本をぜひ読んでみてください。もっと面白い数学の世界に触れることができますよ。