ゲームはデメリットだらけ? ゲームのもたらすよい影響、悪い影響

ゲームはデメリットだらけ? ゲームのもたらすよい影響、悪い影響

電車に乗り、まわりを見ると、大半の人がスマートフォンを操作していますよね。SNSはもちろん、ゲームを楽しんでいる人も多いのではないでしょうか。

スマートフォンの普及により、いつでもどこでもゲームで遊べる時代になりました。「PlayStation 5」のように据え置きで使うものから、「Nintendo Switch」のように外で遊べるものまで、さまざまな環境でゲームに没頭することができます。

「つい誘惑に負けて、やるべきことを後回しにしてしまう……」

こんな声が、子どもからも大人からも聞こえてきそうです。あなたも、ゲームで遊ぶことに後ろめたさを感じた経験が一度はあるのではないでしょうか?

しかし、もし「ゲームは脳にいい」としたら、どうでしょう? ゲームで遊んでいるときの脳の働きを見てみましょう。

ゲームで遊ぶときに脳内で起こっていること

大人のあなたは、仕事や勉強を頑張ったごほうびや、息抜きとしてゲームを始めることが多いのでは?

「さあ、仕事が終わったからゲームで遊ぶぞ!」

このとき、脳内では神経伝達物質の「アドレナリン」が出ています。精神科医の樺沢紫苑氏によれば、アドレナリンが出ると交感神経が優位になり、興奮状態になって頭の回転が速まるそうです(YouTube|「ゲームをするとアドレナリンが出る」の対処法【精神科医・樺沢紫苑】)。

また、脳神経科学者の枝川義邦氏によると、ゲームで遊んでいるときは特に「海馬」の働きが活発になるのだそう(プレジデントオンライン|"ゲームをするとバカになる"は本当なのか)。海馬とは、新しい記憶を収容する脳の部位です。

つまり、ゲームで遊ぶことで海馬が刺激され、記憶力によい影響を及ぼす可能性があるのですね。

Q. ゲームで遊んでいるとき、脳はどんな状態? A. アドレナリンが分泌され、興奮状態に。

ゲームのジャンルでメリットも変わる

「脳にいいゲームなんて、『脳トレ』だけでは?」と思うかもしれませんね。しかし、そんなことはありません。

コンサルティングファームなどによる「Game Wellness Project」は、鹿屋体育大学と協力し、ゲームプレイ時の脳活動や、プレイ前後での変化を計測しました。ゲームのジャンルによって、確認できた効果が異なるそうです(PR TIMES|【Game Wellness Project】ゲームプレイ時における脳活性状態とパフォーマンスの検証)。

【ゲームプレイによって高まった能力】
  1. カーレース:反応力
  2. リズム:集中力
  3. サッカー:俯瞰力

ひとくちに「ゲーム」と言っても、その内容はさまざまです。じっくりテキストを読んで想像を膨らませたり、多数のデータを同時に参照しつつ作戦を練ったり、突然現れた障害物に素早く対応したり。

ゲームの内容によって、必要とされる能力も変わります。つまり、鍛えられる能力も変わると考えられるでしょう。

ゲームにはデメリットもある

ゲームは脳を刺激し、ポジティブな効果を与えてくれることもあるとわかりましたね。実際、老人ホームやデイケアセンターには、ゲーム機を設置しているところもあるようです。

しかし、もちろんデメリットもあります。

「Game Wellness Project」による前述の研究では、被験者に連続してカーレースゲームをプレイさせたところ、120分以上のプレイでは集中力が低下してしまったそう。そのため、「一回で実施する最適なゲームプレイ時間は、約60分から90分」と推測されました。

ゲームのプレイ時間について、同研究で得られた見解は次のとおりです。

ゲームを適切な時間プレイすると、集中力の向上や脳の活性化などの良い影響が得られ、一方で連続で一定時間を超えてプレイすると集中力の低下など、脳の疲労につながります。

(引用元:PR TIMES|【Game Wellness Project】ゲームプレイ時における脳活性状態とパフォーマンスの検証 太字による強調は編集部が施した)

ゲームで楽しく遊ぶと、脳が活性化したりストレスを解消したりできるものの、連続で2時間以上のプレイは逆効果になりそうですね。

ゲームで遊ぶメリットとデメリット

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「時間の無駄」とすら言われてしまうこともあるゲームですが、メリットもあるとわかりました。メリット・デメリットを理解し、適度に楽しみたいですね。

(参考)
YouTube|「ゲームをするとアドレナリンが出る」の対処法【精神科医・樺沢紫苑】
プレジデントオンライン|"ゲームをするとバカになる"は本当なのか
PR TIMES|【Game Wellness Project】ゲームプレイ時における脳活性状態とパフォーマンスの検証

【ライタープロフィール】
STUDY HACKER 編集部
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