学習参考書でセクハラ炎上? なぜカリスマ講師は例文に下ネタを用いたのか。

つい先日、「現代文問題集に不適切表現」というニュースが話題となりました。 現代文で問題になるって?と思ってよくよく聞いてみると漢字の問題がセクハラだ、とのこと。 でも考えてみると、周期表や古文単語など、下ネタのゴロで覚えるものってたくさんありましたよね。 きっと(比較的)万人受けしやすいということがあるのでしょう。 では下ネタに限らず好きなものに絡めると覚えやすいのはなぜなのか。 今回はそんなお話をしてみます。

 

好きなものに関連付けると覚えやすい

 

好きなものは簡単に覚えられる、というのは誰もが実感したことがあるでしょう。 例えばアイドルや野球選手が好きなら、別に頑張らなくてもその人のプロフィールのちょっとしたことまで覚えていますよね。 東京大学の池谷教授によれば

扁桃体(へんとうたい)が活動するとLTP(長期増強)が起きやすくなる、というものがあ る。扁桃体とは海馬のすぐ隣にある小さな脳の部位だ。一方、LTPは神経細胞同士の結びつきが強くなる現象で、LTPがよく起こるようにした動物では記憶 力が高まり、逆にそれを奪われた動物は記憶ができなくなる。 (中略) ポイントは「シータ波」(脳波の一種)です。シータ波が出ている海馬では、少ない回数の刺激でLTPが起こること、また、うまくやれば10分の1の刺激数ですむことがわかっています。シータ波は好奇心の象徴ともいえるもので、ワクワク、ドキドキ、好きなことをしているとき出ている。要するに、興味のあるものは簡単に覚えられる、というわけですね。

と、いうように好きなもの、興味あるものに関連づけると暗記しやすくなるというのは脳科学的にも証明されています。

 

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いかに好きなものに絡めるか

 

好きなものとの関連のさせかたには、確立されたメソッドがあるわけではありません。しかし、いくつかヒントになるものがありそうです。 ひとつめが「場所法」と呼ばれもの。ある場所をイメージしてそこにあるアイテムに覚える事柄を関連付けると定着しやすいというものです。 この「場所」を好きなものに置き換えて見てはいかがでしょうか。

参考リンク: StudyHacker|2,000年以上の歴史を持つ記憶法「場所法」で、長期記憶を強化) StudyHacker|記憶の鍵はイメージ化! 『場所法』と『メモリーリーディング』

ふたつめは鉄板の「替え歌」。 自分の好きな歌を替え歌にすることで親しみやすくします。替え歌を作るのは簡単ではありませんが、その苦労した経験ごと覚える「関連記憶」でますます暗記が定着しやすくなります。

参考リンク: StudyHacker|覚えやすくて忘れない!替え歌暗記法について調べてみた。

*** 多くの学生が目にする学習参考書にはたしかに「下ネタ」はふさわしくないものでしょう。でも、自分の興味のあることと結びつけることで、記憶効率はぐっと高まるようですよ。 大学受験パスナビ|《脳》ぐんぐん覚えられる! 脳科学的記憶術をマスターしよう Waoサイエンスパーク|こうすれば記憶力は高まる!~脳の仕組みから考える学習法 毎日新聞|漢字問題集:例文に性的表現 「セクハラ」と批判

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