「文章に間違いが多い、誤字脱字の癖が治らない、どうにも文章が落ち着かない」
そんな経験はありませんか?

本を読んでいるときは何の違和感もなく受け入れられる表現が、自分で書くとなんだか気持ち悪く感じられることがありますよね。間違った表現をしていないか、言い回しが変でないかなど、他人の文章なら冷静に判断できることが、自分で書いた文章となると判断できない……。そして、何度も確認したはずなのに誤字脱字がチラホラ。

メールや書類、原稿などの文章に自信を持ちたい! そんな人のために、自分でできる文章校正・校閲法をご紹介します。

原稿は一晩寝かせる

まずは自分の文章に対する気持ち悪さをなくさなくてはいけません。

その気持ち悪さは、自分で書いたという実感からくるものです。書いたときの記憶が残っていて、自分がどういう考えでそう書いたのかを脳が明確に覚えているので、なんとなくわざとらしさを感じてしまい、違和感となるのです。また、自分で書いた文章はどこかで正しいと思いがち。たとえ間違った文章を書いていたとしても、書いた直後の見直しでは上手く認識できないといったことが起こってしまうのです。

では、どうすれば良いのでしょうか。その答えはとてもシンプル、「時間を置くこと」で自分の文章を正しく校閲することができます。時間を置くことで、客観的に自分の文章を読めるのです。この寝かせる時間は長ければ長いほど良いのですが、文章を書くときはたいてい締め切りに追われています。ですから、そうそう長い時間を置くことはできません。

そこで、夜のうちに書いた文章を朝起きてからチェックするのです。眠ることで一度頭をリセットし、自分で書いたという意識を極力減らすことができます。そのため、書いた直後よりも格段に違和感なく自分の文章に目を通せるのです。それはまるで他人が校閲しているかのよう。

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校閲と校正は切り離して行う

時間を置いて頭をリセットし、自分の文章であるという認識を消したところで具体的な修正作業に入りましょう。

このときに気を付けるべきことは、俯瞰的な校閲と局地的な校正を同時に行わないということです。ここでいう俯瞰的な校閲というのは、話のつながりや全体のまとまりなど内容にかかわる修正のことで、局地的な校正というのは、誤字脱字など文字の謝りを正すことを表しています。

たとえば、内容の修正をしながら誤字を探していては、どうしても見逃しが多くなってしまいますし、文字修正をしつつ文章の流れを確認していては、文章全体の姿がおぼろげになってしまうものです。

そこで、この2つの作業を切り離し、個別に行うことで、校閲・校正の精度は簡単に上がりますよ。

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校閲は斜め読み

さて、その上で一番初めにやるべきなのは、斜め読みでの校閲、つまり内容にかかわる確認です。文章全体を広く浅く俯瞰するように、あくまでも雑に流し読みます。その過程でスムーズに読めずに引っかかるところや違和感のあるところをピックアップします。

これらは文章の流れの整合性が取れなくなっている箇所だったり、表現がずれていたりする場所です。このように斜め読みをすることで、文章が全体のテーマから逸脱していないか、内容が飛躍しすぎていないかなど、細かに見ていると気づけない文章の間違いに気づくことができます。

修正するたびに2、3度全体を斜め読みすることで、全体的にまとまりのあるすっきりとした文章になるはずですよ。

校正は文節ごとに誤字脱字をチェック

内容の修正が終わったら、最後は誤字脱字のチェックです。

日本語はひらがな一文字くらい抜けていても、違和感なく読めてしまいます。そのため、一字一句しっかり追わなければ誤字や脱字を見逃してしまいがちです。そこで、今回紹介したいのは、「文節切り」なのです。

文節というのは、文を実際の言語として不自然でない程度に区切った最小の単位のことで、小学校あるいは中学校の国語の時間に習った人も多いと思います。文中に「ね」を入れて不自然じゃない部分で区切るというあれです。

以下の文章を文節ごとに区切ってみましょう。

【例】
机の上にバッグを置いておく。

(「ね」を入れて考えてみる)
机のね/上にね/バッグをね/置いてね/おくね。

机の/上に/バッグを/置いて/おく。

実際に「/」を入れなくても、頭の中で文節切りを行うことで、一文ごとだと見逃してしまうような誤字脱字も、目ざとく見つけ出すことができるでしょう。

筆者がこの方法を使うときは、それぞれの文節の区切りに「ね」を入れながら原稿を音読しています。この方法で文章を読むことで、誤字脱字があるときはすぐに違和感を感じることができますよ。

***
ビジネス上での文書はもちろん、プライベートでのメールやSNSなどの文章にも誤字脱字は控えたいですよね。自分自身でしっかり校閲・校正して、より良い文章を目指しましょう。

(参考)
Wikipedia|文節
須藤 崇志, 丸山 広, 中村 太一(2008) , “文を分かりにくくする要因の分析と改善支援手法の提案”, 信学技報, Vol.108, No.65, pp41-46.