皆さんは、心のゆとりを持って仕事や勉強に取り組めていますか?

やらなければいけない仕事や課題にすべての時間と労力を費やすことは当たり前だと感じる方もいらっしゃるかもしれませんが、実は、科学的にはそれは間違ったやり方だということが分かっているのです。そこで今回は、「心にゆとりを持つこと」について、その利点などを挙げながら実践する方法をご紹介したいと思います。

ゆとりがないことの悪影響

心のゆとりがないと、仕事やプライベートでのストレスを感じ取りやすくなります。ある程度のストレスは程よい緊張を生み出しますが、過度なストレスは身体にも心にも悪影響を与えかねません。

東邦大学神経科学研究室の発表によれば、人の脳は過度なストレスを受けると反応し、心拍数の増加、血圧の上昇、食欲の低下、普段は抑圧されている衝動や不安の増幅などを引き起こすそうです。これでは仕事に集中できませんよね。脳科学的知見から見ても、心のゆとりは必要なものなのです。

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「Googleの20%ルール」に学ぶゆとりの重要性

「Googleの20%ルール」は、ご存知の方も多いのではないでしょうか。これは、業務時間の内の20%を「普段の業務とは異なる」業務(Googleにおいては新規事業立案)にあてて良いという制度です。今やデジタルインフラの一種となりつつあるGmailやGoogleマップ、Googleニュースなどといったサービスは、この画期的な制度によって生み出されてきました。

脳科学者の茂木健一郎氏は、著書の中でこの20%ルールにふれた後、次のように述べています。

仕事に忙殺される日々を繰り返すことは、脳にも、体にも、決して良い影響を及ぼしません。
たとえ仕事の時間を削ってでも、心にゆとりの時間を与えることで、仕事のクオリティは格段にアップします。結果、大きな成果も得られるでしょう。

(引用元:茂木健一郎(2016),『脳を最高に活かせる人の朝時間』,河出書房新社.)

心に余裕をもつことで思考も広がりやすくなり、革新的なアイデアが生まれてくる可能性も高まります。必ずしも仕事や課題、勉強の時間の20%をゆとりのために費やす必要はありません。1日20~30分などというように自分のペースで時間配分をして、何か他のことを行なってみましょう。

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ゆとりの生み出し方は?

ゆとりを作ろうとしても、すでに仕事や勉強で手一杯だという方もいらっしゃるでしょう。そこで、次にゆとりを生み出す方法を2つご紹介します。

1. 「マルチタスク」で時間を有効活用する
つまり、今まで1つのことしか行っていなかった時間に他のタスクもこなすことで、その分の自由な時間を作るという方法です。この方法のポイントは「頭を使うタスクと体を使うタスクを組み合わせる」こと。思考を伴うタスクを同時進行で複数個行おうとすると、脳が混乱してかえって効率が下がってしまいます。

電車で移動する時には英単語の暗記やメールの返信をしたり、昼食をとる時には次の会議の資料に目を通したり。思考が必要なものとそうでないものをうまく組み合わせれば、効率を下げずにマルチタスクを行なえるでしょう。

2. 「レコーディング」をして1日の無駄を省く
自分の1日の行動を記録するレコーディングも、ゆとりを生み出すには効果的です。たとえどんなに効率主義の人でも、気付かないうちに無駄な時間を過ごしてしまっているもの。自分が無駄な時間を過ごしてはいないか、一度確認してみてはいかがでしょうか。

レコーディングによって、通勤時間など、思考を伴わない行動だけをしている時間が見つけられたら、先ほどのマルチタスクと組み合わせてみましょう。積極的に時間を有効活用し、1日の中にゆとりある時間を作ってみてください。

ゆとり時間×朝活読書

Study Hackerのこちらの記事『忙しく働きながら、インプットの時間も確保する。「早朝読書」を続ける3つの方法。』では、朝活で読書を行うことは1日の集中力を高め、さらには習慣化しやすいなどのメリットがあると述べられています。

この朝活読書は、「ゆとり時間」と非常に相性が良く、組み合わせればとても高い効果が得られるのです。レコーディングによる無駄な時間の削減やマルチタスクによって生まれた時間の分、これまでよりも早めに就寝すれば、朝も無理なく早起きできるはず。

その空いた朝の時間を使って朝活読書をすると集中力が高まるため、1日を通して効率的に仕事をこなせるようになります。このようなサイクルを回せられれば、精神衛生的にも優れた、より充実した日々が過ごせるでしょう。

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仕事に追われてしまうと、ついそのことばかりに意識を向けてしまいがちです。しかし、それで効率的に仕事がこなせるわけではありません。今回の記事をきっかけに、「心のゆとりを持つ」という選択肢が皆さんの中に生まれれば幸いです。

(参考)
茂木健一郎(2016),『脳を最高に活かせる人の朝時間』,河出書房新社.
STUDY HACKER|限られている時間を濃いものに! 成功者たちが意識する「時間対効果」という考え方
nikkei BPnet|MBA講座:米Googleの「20%ルール」がGmailやGoogleマップを生み出せた心理学的な理由とは?
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