『組み合わせ・仮想・逆転』2016年の流行から見る、アイディアを生む3つの思考法

「最近、似たようなアイデアしか出せないなぁ」

アイデア出しで行き詰まる経験は誰しもあると思います。筆者自身、企業のインターンシップに参加してきたときに痛感しました。

大学のゼミやビジコンに出る学生から企画職の社会人まで、こうした悩みは尽きないのではないでしょうか?

そこで今回は、思考のワンパターン化が進み、新鮮なアイデアを出すことが少なくなってきた方に向けて、2016年の流行をもとに考えた、発想のための3つのキーワードを紹介したいと思います。

アイデアがワンパターン化する理由とは?

発想がワンパターンになる原因は、そもそも思考の枠組みが整理されていないからです。

人の数だけ考え方には型というものがあります。自身の経験や過去の事例から発想する人もいれば、イメージや言葉からアイデアを生みだす人もいるのです。つまり、私たちは、いつも自分の得意な型でアイデアを考える傾向にあるということが言えます。

もちろん、得意な型があるのはいいことです。しかし、常に同じやり方では似たようなアイデアしか出てこなくなってしまいませんか? まさに自分の思考の型から出られなくなってしまっているのです。

だからこそ、自分が無意識に陥りやすい型や他に存在する型を知ることが重要になります。その間を行ったり来たりしながら思考することができるようになれば、アイデアのワンパターン化を防ぐことができるのではないでしょうか?

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発想に役立つ3つの思考の型

そこで、2016年の流行をもとに、筆者が分類した3つの思考の型(組み合わせ・仮想・逆説)を紹介します。

【1】組み合わせ 広告業界のバイブルと言われる書籍『アイデアのつくり方』の中で、著者ジェームス W.ヤングは、アイデアを「既存の要素の新しい組み合わせ」だと定義しています。

例えば、下記のようなもの。 ・キャンプ+高級ホテル=グランピング ・位置情報+ポケモン=ポケモンGO

この組み合わせ型は、最も取っ付きやすい方法です。もしアイデアに困ったときは、まず周囲のモノやサービスを組み合わせることから始めましょう。

【2】仮想 既存の常識やアイデアを離れるためには、大胆に視点を変更してみてはいかがでしょうか? 別の場所や人格からの視点で、「もしも~なら、どうなるだろう」と発想してみるのです。

今年流行した映画『シン・ゴジラ』は「もしも自分が官僚であり、現代の日本にゴジラが現れたならどうなるだろう」という前提から作られていますし、映画『君の名は』の場合は「もしも夢の中で異性と入れ替わっていたらどうなるだろう」という大胆な視点の変更が基盤になっています。

漫画『宇宙兄弟』の編集者である佐渡島庸平さんも、「もし自分が宇宙人だったらどういう風に考えるだろう」と常に思考しながら本を売っているそうです。

自分の頭でアイデアに行き詰まった際は、他の視点で発想してみましょう。

【3】逆転 逆転とは「~だからこそ、逆に~」という風に、あえて常識や慣習の180度逆のことを考えてみるという手法です。

例えば、「ベテラン芸人だからこそ、逆にお笑い以外の芸で攻める」という逆転として、オリエンタルラジオの「Perfect Human」やピコ太郎の「PPAP」が挙げられます。

大河ドラマ『真田丸』の脚本を担当する三谷幸喜さんは「歴史ドラマだからこそ、逆に説明しない」という手法を取っています。あえて状況説明のセリフやナレーションを減らすことで、家庭やSNSで語り合い話題になるよう狙っているのです。

こうして100%正しいわけではないけれど、常識だとされるものを疑う姿勢から新たな発見とアイデアが生まれることも多いのではないでしょうか。

*** 自分の発想の傾向を知り、それ以外の方法も身につけることであなたのアイデアは格段に広がります。発想に行き詰った際はこの3つのキーワードを思い出すことで突破してみて下さい。

きっと以前はなかった視点から、物事を考えられるようになるはずです。

(参考) 木村健太郎,磯部光殻著(2013),『ブレイクスルー ひらめきはロジックから生まれる』, 宣伝会議 佐渡島庸平(2015),『僕らの仮説が世界をつくる』, ダイヤモンド社 ジェームズ W.ヤング著(1988),『アイデアのつくり方』, CCCメディアハウス エキサイトニュース|三谷幸喜が「真田丸」に賭ける凄い思い。大河ドラマが好きすぎて脚本家になった男

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