最後に読書をしたのはいつですか? そう聞かれてさっとこたえられるでしょうか。

全国大学生活協同組合連合会が2016年2月に発表した「学生生活実態調査」の結果によると、大学生のうち文系で約40%、理系で50%弱の学生が、一日の読書時間(電子書籍含む)を0と答え、その割合は過去最高を更新。大学生の一日の平均読書時間はわずか28.8分という驚きの短さだったよう。

大学生に限らずとも、最近本を読んでないな……という方に、今回は、本を読むことのメリットをお伝えしたいと思います。

本の中でも、ここで注目するのは自己啓発本。本屋にいけば、はやりの自己啓発本が平積みになっているものですが、本を読まない人にとっては遠い存在かもしれませんね。自己啓発本を読むと、3つの嬉しいメリットが得られます。あなたも読書、始めてみませんか。

1, 気分が高揚する

そもそも、自己啓発本とはどんな本を指すのでしょうか。一般には、成功本や経営本という認識をされることが多く、人間の能力向上や、ビジネスにおける成功への手段を書いた本だといわれています。

そんな自己啓発本を読むと、気分が高揚します。自分一人で頑張っていても、なかなかうまくいかないことも多いと思います。しかし、自己啓発本には、いろいろな物事やビジネスをうまくいかせるやり方や成功者の体験談などが載っているので、なんだか自分自身もできる気になって、やる気が増すというわけです。

ですが、あくまでそれは成功者の話。自分の現状にピッタリ即した本なんて簡単には見つかりませんし、具体的な物事の手順が書いているとも限りませんので、実際に行動に移すにはもう一つハードルがあるとも言えます。

ですので、自己啓発本を読むときは「解決策を探す」つもりで読むのではなく、「やる気に火をつけてもらう」つもりで読みましょう。なかなかやる気が出ないことでお悩みの方も多いと思いますが、自己啓発本を読めば、とりあえずやる気だけはゲットできますよ。

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2, 失敗談を読める

自己啓発本を選ぶ軸の一つとして、大事にしてほしいことがあります。それは、「成功談」ではなく「失敗談」を選べ、ということです。ここで、面白いたとえを紹介しましょう。

もうやめてるらしいですけど、いちろーが毎日必ずカレーを食べるからと言って、草野球をやってる人は「よし!カレー食べてイチローみたいに打ちまくるぞ!」とは思わないでしょう。カレーが、イチローをイチローたらしめた理由ではないからです。
それなのに、多くの自己啓発本は、「カレーが成功の秘訣です」と自信満々で提示してきたりするから注意しなきゃいけないんです。読者がそれを鵜呑みにして、「そうかカレーか!」と食べ続けたりしてしまう。

(引用元:日経WomanOnline|自己啓発本は読んではいけない?

このように、成功体験を書いたものでは、どの要因がその成功につながったのかがわかりにくいため、時として読み手にとってピント外れなアドバイスが書いてあることがあります。しかし、失敗体験を書いたものは違います。失敗体験を記した本には、その失敗につながった要因であったり、そうならないために次はどうすればいいのか、ということが書いてあります。そのため、その部分を読み手が自分の人生に還元して役立てることができます。

人生は一度しかないため、重要な判断を下さなければいけない局面では、得てして臆病になってしまい安全策をとることも多いかと思います。その結果とりあえず失敗せずに済むのは良いのですが、反対に、失敗から得られる実りは実は非常に大きいもの。でも実際には、なるべく失敗はしたくないですから、失敗しないためのエッセンスだけでも自己啓発本から吸収してしまいましょう。

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3, 知恵になる

自己啓発本は、あなたに賢く生きるための知恵をくれます。

たとえば、アドラー心理学の流行のもととなった『嫌われる勇気』の続編『幸せになる勇気』の中では、「三角柱理論」という考え方が紹介されています。この理論が説くのは、「悪いあのひと」「かわいそうな私」という軸以外に「これからどうするか」という観点も取り入れて話をしましょう、ということ。確かに、私たちは普段、なにかできないことがあると人のせいにしたり、自分の不遇を嘆いてみたりするばかりで、これからどうするかという話はなかなかできません。この「三角柱理論」は、その事実を気付かせてくれるものだといえるでしょう。

このように、自分が生きていく今日以降の人生の中で、ちょっと役立てられる知恵を得られるというのが大きなメリットです。

自己啓発書の選び方について、コラムニストの深澤真紀さんは次のように語っています。

180度ガラッと視野を変える本より、微妙に、5度くらい視野を広げてくれる感じの切り口のほうが役に立つと思うんです。

(引用元:同上)

得たことを知恵として活用するためには、あまりにも背景の違う考え方では受け入れるのが難しい場合もあります。本を選ぶ際には、仮にやる気を得るために読むのだとしても、自分の考え方や知識にちょっとプラスになって役立ちそうなもの、という観点で選んでいくといいかもしれませんね。

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様々メリットのある自己啓発本ですが、一つ心にとどめておいてほしいのは、本を読んだだけでは人は変わらないということです。読んだ内容を是非、実生活で活用してみてくださいね。

(参考)
IRORIO|学生の読書不足に大人が喝!! 本読まなかったこと「後悔してる」
全国大学生活協同組合連合会|第51回学生生活実態調査の概要報告
ビジネス心理学|20代で読まないと後悔する【自己啓発本】おすすめの5冊
日経WomanOnline|自己啓発本は読んではいけない?
自分のアタマで考えることにしようっと|自己啓発本の定義とは?自己啓発本の選び方
稲森和夫著・山中伸弥著(2014),『賢く生きるより、辛抱強いバカになれ』,朝日新聞出版.
岸見一郎著・古賀史健著(2016),『幸せになる勇気―――自己啓発の源流「アドラー」の教えII』,ダイヤモンド社.