いよいよ新年度がスタートしました。春は出会いの季節ですね。
人との出会いが大切な人脈の元となりますが、「“人脈”ってなんか、意図的で厭らしい感じがする」と思っていませんか? 日本人はなぜか、必要以上にそんな風にとらえがち。
これから社会で成長していくために、いかに「人脈力」が大切か、というお話です。

自分にタグをつける

日本人はとくに、「能力やスキル開発(資格・語学など)」には一生懸命ですが、「人脈構築」を戦略的にやっている人が少なく、“真面目にやってさえいれば、きっと誰かがみとめてくれる”と、受け身に考えてしまいます。

カリスマヘッドハンターであるプロボノの岡島さんによると、「人脈力」とは、会合やSNSなどで知り合いを増やすだけではなく、自分の強みを積極的に生かしてくれる人との出会いのことをさすのだそう。
まだ若いうちに成長の「きっかけ」となる未経験のポジションを勝ち取るには、「能力開発」と「人脈開発」の両方において、戦略的努力をしていくべきだと説いています。

「極端な言い方をすれば、良い人脈ネットワークとは「チャンスが舞い込んでくる」「何かの時に声がかかる」といった、他薦をしてくれる人たちのつながりを作ること。すなわち「抜擢される人脈」なのです。

(引用元:『抜擢される人の人脈力』岡島悦子 東洋経済新報社)

ではどうやって「人脈力」を磨き、「抜擢される(買いかぶられて機会を与えられる)」のか、岡島さんの進める「人脈スパイラル・モデル」のステップを見てみましょう。

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「他人から推薦される人材になる」には、まず自分が得意なもの、差別化できるもので、自分が何なのか訴求ポイントをはっきりさせましょう。それがあなたの“タグ”になります。
あなたの得意なものが、どこにでもいるレベルなら、残念ながらそれは単なる趣味のレベルで、人が推薦するほどではありません。

100人いる中で抜きん出て初めて、「あ、その仕事ならこういう適任者がいますよ」と名前を挙げてもらえます。

そこまでのレベルに到達するには、相当の時間と努力が必要です。今はまだそのレベルにいなくても、“やりたい! と思っているもの”をあちこちで話していることでも、まずは十分です。トップレベルじゃなくてアシスタントレベルで探している、ということだってありますからね。

コンテンツを作る

タグが出来たら、自分の経験の中から成功ポイントや気づいたこと、あるいはしくじり先生のような失敗ストーリーなどのコンテンツなどを考えましょう。振り返ることでしっかりと記憶される上に、新たな学びがあるかもしれません。またこのコンテンツを誰かに話すことで、あなたという人物が深く記憶に刻み込まれます。

そしてコンテンツができたら、それをブログやTwitterで発信したり、出会える機会があれば編集者などにも積極的に情報を提供していきましょう。
話し合う仲間と切磋琢磨する勉強会・交流会を運営するなどもいいですね。

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チャンスを積極的に取りに行く

さて、自分自身のコンテンツもでき、それを語る仲間ができたら、次は少し背伸びをしてより高い目線の人たちに自分から会いに行きましょう。
上昇気流のチャンス(人脈モテキ)を逃さないように。

自分ブランドの「コア」を作りながら、抜擢されることによって上昇気流に乗る、というのが一番の成功ストーリーです。いくらストーリーができても、「個人」として認知されなければ、自己実現の道は遠くなります。

この変化の早い時代に、個人の価値を高めるために最も大切なことは「抜擢される機会を創出する力」で、「抜擢された人」と「されない人の間」には、実績という名の大きな開きができるそうです。

「私たちを取り巻くビジネス環境の変化から、個人事業主だろうが、どこかの組織に属していようが関係なく、自分自身の「個人ブランド」を独自に展開することが可能となり、一人の個人でも多くの人を巻き込んで影響力を持ち、大きな変革を推進できることができるようになってきている」

(引用元:『擢される人の人脈力』岡島悦子 東洋経済新報社)

また、コンサルタントの草分け的存在である、堀紘一さんの人脈作りのエッセンスも同様です。
彼は、タグのことを、「誰にも負けない得意技」と表現しています。そして、そのタグを拾ってくれて一緒に仕事をする人に対しては、心からの尊敬と、『I care you』の精神で奉仕することが大切だと言います。自分本位の損得勘定での作為は、結局人脈を細らせるそう。値踏みしたり、「金額に見合わない」と手を抜いたりすると、全て戻ってきますね

「BCGの創業者ブルース・ヘンダーソンは、企業経営にとって戦略は需要なものだ。しかし最重要ではない。一番大切なものは運だ。と話した。運は非常に人為的なものである。さらにいえば、運はつまるところ、人と人との出会い、縁で決まる。」
「人脈づくりの本質とは、「自分を磨く」プロセスである。小手先で人脈を築こうとしても、自分に魅力がなければ、生きた本当の意味の人脈にならない。」

(引用元:『超人脈力』堀 紘一 講談社)

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いかがでしょう?
成功者の共通点は、過去に自分の能力以上の仕事に「抜擢」され、そこで「背伸び」をしながら成長した経験をもちます。どんな素晴らしい能力があっても「抜擢」されなくては、「実績」ができません。「能力開発」だけでなく、引き上げてくれる(抜擢)される「仕組み」(人脈)が必要になるというのは、とても説得力がありますね。

「一人でも多いえらい人と知り合いになる」といった意味での人脈ではなく、「自分の可能性を信じてくれる人」が、「あなたにもう一度会いたいと」思ってもらうための実践的な方法です。
ぜひあなたのタグをつけて、覚えてもらいましょう!

参考:
抜擢される人の人脈力 早回しで成長する人のセオリー 岡島悦子 東洋経済新報社
超人脈力 堀 紘一 講談社
ダイヤモンド・オンライン 一流の人は絶対しない! 間違った人脈づくりの発想