「受験勉強は仕事には何の役にも立たない」
「“勉強をしてきたこと”と“仕事ができること”は別だ」

そう思っている人は多いのではないでしょうか? しかし、これは本当にそうなのでしょうか?

実は、受験勉強はある点において仕事に活かすことができるのです。大学受験のために皆さんが費やした多くの時間と努力は決して無駄ではありませんよ。

今回は、受験勉強をその後の生活に活かす2つのポイントを紹介します。

受験勉強と仕事

そもそも受験勉強をしている時には、それが何の役に立つかわからない場合が多いですよね。筆者も、数学や物理、漢文など、当時は何の役に立つかわからないまま、何となく勉強していました。

しかし、有名な思想家である内田樹氏も教育についてこう言及しています。

教育の逆説は、教育から受益する人間は、自分がどのような利益を得ているのかを、教育がある程度進行するまで、場合によっては教育課程が終了するまで、言うことができないということにあります。

(引用元:内田樹著(2007),『下流志向』,講談社)

また、ベネッセの行ったアンケート調査では、実際に76%の人が「受験勉強の経験」が仕事をする上で、大なり小なり役に立っていると回答しています。

つまり、働く中で初めて受験勉強で得たものが何だったのか明確に理解できるのです。それと同時に、仕事の中に活かしていく方法を見つけられるのではないでしょうか?

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ポイント1:ミスの癖がわかる

では、受験勉強を通して明らかになるものとは一体何でしょうか?

それは“ミスの癖”です。
受験勉強で大事なことは、勉強したこと(What)ではなく、どう勉強したか(How)から浮かび上がります。例えば、受験勉強で問題をひたすら解き続けていると、自分の解答ミスや問題を解く順番の傾向などがわかってきますよね。

学生時代のことを思い出してみてください。
・焦りから計算ミスが多かった人
時間に追われて仕事をする中で、数字に関わる失敗をしがちかもしれません。
このことを自覚していれば、売上や統計データに関わる書面や資料を作る際には、見直すことに優先的に時間を使うという対応策を取ることができます。

・テストの問題を順番に解いていって時間が足りなくなる人
優先順位の付け方が下手で、時間のかかる仕事に取り組むあまり、些細な仕事を残してしまう傾向にあるかもしれません。
これも自覚さえあれば、毎朝自分の仕事を整理して、その日に手を付けるべきタスクの順番を決める、という習慣を作ることができます。つまり、業務時間を無駄なく使うという対策が取れるのです。

受験勉強から自分の思考の癖を見抜き、その癖を自覚してマイナス面を補うような業務工夫をすることで、私たちは仕事の生産性を上げることができるでしょう。

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ポイント2:自分に最適な学習方法がわかる

仕事では、知らないことやできないことがある度に、新たに学ぶ必要があります。その際、受験勉強を経験しているお陰で自分に向いた効率的な学習がわかるのです。

例えば、自分の得意な学習方法。
受験英語で文法本を完璧に身に着けて、文章をゆっくりしっかり読む方が得意だった人もいれば、とりあえず文章の量をこなすうちに、文法が身に付いてくる人もいたはずです。

こうした経験はどんな言語であれ、今後語学を学ぶ際に効率的な学習方法として活かせるのではないでしょうか? 受験で培った自分の勉強法を、次は仕事で必要な勉強に役立ててみましょう。

また、自分に向いている学習環境もわかります。

通学中に単語や用語を覚えることが得意だった人は、毎朝通勤中にニュースを読んだり、業務に必要な知識本を読むべきです。コンビニやファミレスでの勉強が集中できた人は、仕事が進まない日は早く切り上げて、そうした環境で続きをするという方法もあります。

社会人になって環境が変わったとしても、何となく空いた時間に勉強するのは得策ではありません。どんな時も、自分の学習効率を最大化できる環境で勉強や仕事に取り組むことが重要です。

***
このように、受験勉強で得たものは社会での仕事にも活かせるはず。何を学んだか(What)ではなく、どう学んだ(How)を思い出しながら、自分の癖や傾向を思い出してみましょう。

(参考)
内田樹著(2007),『下流志向』,講談社
和田秀樹著(2007),『受験勉強は役に立つ』,朝日新書
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