決断にも『断捨離』を。走る哲学者・為末大さんに学ぶ理想の自分へのステップ

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何も心当たりは無いのに妙に集中力が続かない、生産性が上がらない……。 その症状、もしかしたら「決断疲れ」かもしれません。 この「決断疲れ」、現代に生きる私達が、知らずの内に陥ってしまっていることの多い状態なんです。 今回は、「決断疲れ」を脱却して、自分の能力を最大限発揮できる方法をご紹介します。

badge_columns_1001711「決断疲れ」とは

「決断疲れ」とは、私たちが決断をしなければいけない時や選択肢が過剰にあるような時に、「決断する」という行為そのものが脳を疲弊させ、集中力や生産性の低下を招いてしまっている状態のこと。 この「決断疲れ」の実証については、95年にコロンビア大学の研究者グループによって行われた、有名な実験があります。 この実験では、食料品店のジャムの試食コーナーで、24種類のジャムを置く日と6種類のジャムを置く日を設定し、どちらの日の方が集客率と購入率が高くなるかが調査されました。 結果は、選択肢の多い24種類の日の方が集客率は高かったものの、その日に購入した人の割合は3% に留まり、逆に6種類の日の方は30%の人が実際に購入したというものでした。 また、別の実験では、選択肢のある課題とない課題を行った後でそれそれのグループに不快な課題を行ってもらうと、我慢強さや集中力の点において、選択肢がある課題をしてから不快な課題に取り組んだグループの方が、成績が下がる傾向が見られたという結果も報告されています。 選択肢が多いほど自由、と捉えられがちですが、実は選択肢が多いことが私たちを不自由にしている面もあるのかもしれません。

Desk, document, old fashioned.

badge_columns_1001711「決断疲れ」脱却の鍵=断捨離

一時期ブームになった断捨離。 断捨離は、

1、不要な物を徹底的に捨てる 2、部屋に入れる物を厳選する

[引用元:断捨離を実践したその後は?理想の自分になる7つの効能]

  という2つのステップから構成されています。 基本概念は「元から断つ」こと。 自分が持っている不要なものだけでなく、新しく手にいれるものに対しても目を向けるのがその特徴です。 そしてこの2つのステップに不可欠なのが、 自分が本当に必要か考え自分なりの基準を設ける「優先順位の決定」 捨てるという決断をする「決断力」 の2つ。 この2つの力が断捨離が進むにつれ自然と磨かれ、決断疲れをなくしてくれるのです。 世界中で愛されている小説「ムーミン」のキャラクター、スナフキンが言っているのは、

大切なのは、自分のしたいことを自分で知ってるってことだよ

[引用元:ムーミン谷の夏祭り]

  選択肢の多い世の中にあって、自分の判断基準がわからないまま振り回され疲弊していることはよくあることです。 断捨離によって自分の中に本当に必要なものはなんなのか基準が見えてくると、自分のしたいこともわかってきて、決断疲れを脱却することができます。 また、自分の中にきちんと基準があることを「自分軸」と名付けているのがトップアスリートの為末大さんで、為末さんは「自分軸」があることが、自分の可能性を最大化し、幸福な人生を手に入れるのに重要だと説いています。 今自分のしたいことができていないと感じる人、いつのまにか流されていたり、実力が発揮できていないと感じている人は、断捨離をしてみるといいかもしれません。

断捨離の対象は物に限られません。 やりやすいところから手を付けてみて、少しずつ自分の力を最大限発揮できる環境を作ってみてはいかがでしょうか。

参考サイト Newsweek|「決断疲れ」が生産性を奪う なんでも評点|人は選択肢が多いほど疲れることが判明 academyhills |為末大の「自分軸」のつくりかた 軸が決まれば、自分の存在を最大化できる


京都大学文学部所属。長野県立松本深志高校卒業。ぱんだとししまいがとても好き。在学中は京都でしか見られないししまいを見てまわりたい。

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