みなさんは、仕事のミスが続いたり、人間関係が上手くいかずストレスが溜まっている時、どのように解消していますか?
その日あった嫌なことをなんとか忘れようと思っても、そういった“心のストレス”を癒すのはなかなか大変なことでしょう。

自分の心を元気にさせるのには意外と時間がかかるものですよね。今回は、自身で実践可能な「心」の癒し方についてお伝えしたいと思います。

「心が疲れる」とはどういうことか

「心が疲れる」と感じる時、私たちの脳や身体はいったいどのような状態になっているのでしょうか?

JOHO東京新宿メディカルセンターの耳鼻咽喉科診療部長である石井正則氏によれば、ストレスによって不安や怒り、恐怖などを感じると、脳内の「中枢自律神経線維網(CAN)」という部位が興奮し、自律神経や内分泌のバランスが崩れやすくなるのだそう。その結果、心拍数が増えて食欲などにも影響を及ぼすため、身体の変調をきたしてしまうことがあるのだと言います。

風邪を引きやすくなるなど、日常生活に乱れがないにもかかわらず身体が不調だと感じることがあるなら、もしかするとそれはあなたの心が疲れている証拠なのかもしれませんよ。

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心が疲れてしまう原因

では、私たちの心はどうして疲れてしまうのでしょうか?

ストレスへの耐性は個人差があります。
例えば、理不尽なクレームを受けた時、ある人は上手に聞き流せても別の人は真面目に受け止めて悩んでしまうことがあるかもしれません。また仕事が遅れている時、ベテランの人なら短すぎる納期を伸ばしてもらうよう頼めば良いと考える一方、新人であれば徹夜してでも間に合わせようと無理をすることもあるでしょう。

このように、年齢や価値観によってもストレスを抱える状況は異なるはずです。

そうは言っても、人間は良いニュースよりも悪いニュースに目がいきやすい「ネガテイブバイアス」によって物事の見方を左右されがちだという事実は否めません。生き残るために必要な視点ではあるのですが、この不快なことを気にしてしまう思考回路により、不安に陥るなど心が疲れることがあるのです。

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心の癒し方

ストレス社会と言われる現代において、どうすれば自身の心を癒すことができるのでしょうか。

1.マッサージをする
ストレスに対する心と身体の反応には密接な関連性があります。急に心を入れ替えるのは難しいでしょう。そういう時にはまず身体の不調を取り除くことに注力するのが効果的です。そうすれば同時に心も癒すことができるはず。

日本心身医学会役員である久保千春氏は、マッサージには、心身を緊張させる交感神経の活動を抑え、リラックスさせる副交感神経の働きを活発にする作用がある、と伝えています。また、抗ストレスホルモンとして注目されるオキシトシンを増やし、ストレスを緩和させる作用があるとのこと。

いつでも簡単にできるセルフマッサージとして、ここではツボ押しを挙げてみましょう。

・神門
このツボは、精神的な緊張をほぐしてくれる効果があると言われ、平常心を取り戻したい時にオススメです。
手首の小指側の、少しくぼんだ部分に神門があります。親指を神門にあて、残りの指で手首をつかみます。そして少し痛く感じる程度の強さで30回押しましょう。それを両手首それぞれ行ってください。

・合谷
乱れた自律神経の機能を正常に戻す働きがあると言われているツボです。
合谷は、手の甲側、親指と人差し指の骨の分かれ目のやや人差し指側の場所にあります。こちらも、親指を合谷にあて強めの力で30回程度押してみてください。

2.ヨガを行う
石井氏によると、息を長く吐くヨガの呼吸法は副交感神経の働きを活発化させるのだそう。呼吸を意識的に変化させると脳の司令塔と呼ばれる前頭前野が活性化し、自律神経や、負の感情などを調整する中枢の興奮を抑えることができると言います。

ここでオススメしたいのが、ヨガニードラ。20分で4時間の熟睡に値すると言われるほどリラックス効果が高い方法です。

まず、ベッドや布団に横になります。深呼吸をし、身体を順番に細かくゆっくり動かしていくことで力を抜いていきましょう。この簡単な方法でそのまま眠りに落ちてしまうこともあるのだそう。

現在はヨガニードラのやり方を誘導してくれるCDも発売されているようです。もし心のストレスで眠れなくなることがあったら、ぜひ試してみてください。

3.弱音を吐く
「周囲の人も頑張っているのだから自分だけが弱音を吐いてはいけない」と感じることがあるかもしれません。しかし我慢を続けていると、たとえ優秀な人でも仕事をやり遂げられなくなるなどの“折れる状態”になってしまうことがあるのです。

元陸上自衛隊メンタル教官で、現在はNPO法人メンタルレスキュー協会理事長として活動している下園壮太氏は、ある程度のストレスを高い問題解決力で対処できる人がより高レベルのストレスにさらされた時、ストレスに対処しているうちに疲労がたまり、自分の意思とは関係なく気力や集中力が落ちることがある、と言います。

どれくらいストレスを抱えているのかは自分でなかなか分からないものですよね。真面目な人なら我慢してしまい、ストレスに気づいていないことも考えられます。マラソン選手が走り疲れる前に水分補給をするように、折れてしまう前に家族や親しい友人に話を聞いてもらうと良いでしょう。愚痴ばかりでは人間関係に影響してしまいそうですが、仕事の合間に「疲れたな」と一言口にするだけでも心の持ちようは変わってきます。

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ちょっとした方法で心は軽くなります。ストレスを感じたり、身体の不調を感じたら、今回紹介した方法を試してみてください。

(参考)
下園壮太著(2013),『自衛隊メンタル教官が教える 心の疲れを取る技術』,朝日新聞出版
ハフィントンポスト|現代がストレス社会ってホント?
日経ウーマンオンライン|心のストレスを軽くしてくれる“マッサージとヨガ”
日経ウーマンオンライン|ストレスがたまると不調が表れる理由
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