毎日惰性で生きてない? 挑戦し、獲得する人になるための3つの考え方。

あなたには、行動力があるだろうか?

YESと答えられる人は少ないはずだ。何かを決める時、動く時。ためらい、足踏みしてしまうのが人の常。なかなか思いきれるものではない。これは、学生・社会人問わず、誰もが抱える悩みなのだ。

そもそも、多くの人が「行動力がない」と悩んでいるのはなぜなのだろうか。

今すぐ行動を起こした方がいいことはわかっている。早く決断を下すべきなのも重々承知している。それなのに、なぜ人は行動に移せないのだろうか。

そこには、脳や心の働きが密接に関わっている。今回は、あなたの行動力を倍増させる科学的な方法をご紹介しよう。

「足踏み」は人間の本能

あなたが今行動をためらい、足踏みしていたとしても、そのせいで自分を責める必要はない。悲しいけれど、「足踏みし、ブレーキをかける」のは人間の性だからだ。

人間は、安心・安全を求めたい、不安定は好まないといった性質を持ち合わせています。 そのため、不確実な世界に足を踏み入れることに対して、ネガティブな感情を持ってしまうことがあります。 (中略) そのままでいたいという欲求は、(中略)「時間がないから・・(やらない)」のような認識(心理的なブレーキ)を生み出します。

(引用元:産業能率大学総合研究所 プロカレッジ |何か始めたいと思っても、一歩踏み出せずにいるのはナゼ?

こう解説するのは、人材開発プロデューサーとして、マネジメント従事者を対象とした企業研修や公開セミナーを全国で展開する最上雄太氏。

よく、「決められない」「行動できない」ことを嘆いて、自己嫌悪に陥る人がいる。しかし、そもそも人間にはそういう考え方や心の働きが備わっているのだ。仕方のないことでクヨクヨと悩んでいても、物事は前進しない。

ぜひ、考え方を変えてほしい。

自分が悪い、ダメなのではなく、意識の切り替えがうまくいかないだけなのだ、と。

「死にゃあせん」と考えよう

何かとリスクを考えてしまうのも、よくあることだ。特に、その決断が大きなものであるほど、リスク思考は強まる。

例えば、あなたが学生で、起業を考えているとしよう。その時に心に浮かぶリスク・不安には何があるだろうか。

失敗したらお金を失うのではないか。学業に支障が出て、卒業できないのではないか。失敗したあと、一般企業に就職するのは厳しいのではないか。両親に反対されるのではないか。

重大な決断を前に怖気付いてしまう、このリスク思考も、人間である以上、仕方のないことなんだとか。大学で医学と心理学の両方を学んだ後、コーチングや心理コンサルティング業を行う傍ら、執筆家としても活動するT.ディースブロック氏は、人の脳・心の働きに詳しいその知見から、こう語る。

リスクを過大評価する習性がこれまで何千年ものあいだ、生命を維持するのに役立ってきました。かつては、命の危険を回避することが、新しいものを発見することよりも、はるかに重要でした。でも、それは過去の話。現代社会において――少なくとも仕事とか転職とかの文脈で――生命に関わる危険がどれだけあるというのでしょう?

(引用元:T.ディースブロック著,三谷武司訳(2012),『人はなぜ「死んだ馬」に乗り続けるのか? 心に働く「慣性の法則」を壊し、自由に「働く」ための26レッスン』, アスキー・メディアワークス. )

そう、私たちが生きる現代日本は、おそらく人類史上最も安全で暮らしやすい環境だ。その環境にあって「リスクが」「不安が」などと言い出しては、キリがない。

自分がリスク思考になっているな、と感じたら「いやいや、死にゃあせん」と考えよう。

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目標を達成した自分を強くイメージする

ある行動を起こせなくて足踏みした時は、その行動の目標と、達成した自分の姿をイメージしてみよう。

上で紹介した最上氏は、「目標を達成した時の自分を明確にイメージすれば、行動は自然とついてくる」と語る。

(目標を達成した時の)感覚的な証拠を、あたかもいま起きているかのように鮮明に思い描くことで、私たちの脳の中では前頭連合野が興奮し、やる気の脳が刺激され、行動を立ち上げるために必要な情報を自動的に探しはじめます。

(引用元:産業能率大学総合研究所 プロカレッジ |「やる気」を科学する(1)~「やる気」を生み出す脳のしくみ

ここで必要なのは、五感を使って、できる限り鮮明にイメージすることなんだとか。例えば「リンゴを食べる」という行動を目標にしているのであれば、リンゴを手に取った時の感触、リンゴの香りや甘み、食べた時の感情、そして周りで一緒に食べた人の笑顔まで鮮明にイメージすべし、と最上氏は説いている。

ここまで明確にするのは難しいかもしれないが、それだけはっきりイメージできれば、間違いなくスムーズに行動に移せるはずだ。

自分の言葉を変えてみる

弱気になり、行動できない時は、自分の言葉を変えてみよう。

あなたは「言霊」を信じるだろうか。 古来から日本では言葉には霊的な力が宿るとされ、各地で言霊信仰の形跡が見られるという。似た意味の考え方は聖書にも登場しており、言葉に力がある、と世界中の人が考えてきたようだ。

言葉に霊的な力があるとは、科学的には疑問を拭えないが、自信に満ちた人は、確かに弱気な言葉を口にしない。逆に頼りない人は、「わからないけど」「自信はないが」と言い訳だらけだ。

感情と行動に着目し、ビジネスで成果をあげる独自のメソッドを構築している池田貴将氏は、次のように語る。

ふだんから尊敬する人がよく使う言葉をマネてみよう。「面倒くさい」「腹が立つ」「ダメだ」というかわりに「いいね」「大丈夫」「ありがたい」などの言葉を使ってみよう。(中略) 言葉の力はすごい。 たったひとつの言葉で人を癒すこともできれば、傷つけることもできる。 他人だけではなく、自分自身までも。

(引用元:池田貴将著(2012),『動きたくて眠れなくなる。』,サンクチュアリ出版. )

「どうせ俺には」「無理だって」と言いたくなったら、絶対我慢。ポジティブな言葉に置き換える努力をしてみよう。

*** 以上、紹介した4つの事実は、単純なことをあなたに問いかける。「本当にあなたがそれをやりたいかどうか」と。

レンガの壁がそこにあるのは、それを真剣に望んでいない人達を止めるためだ。

(引用元:産業能率大学総合研究所 プロカレッジ |「やる気の壁」を乗り越えるために

この言葉にもある通り、あなたが本当に望むなら、目の前の壁は自ずと越えられるはずだ。これで、行動に移せない自分にはさよならできるだろう。

(参考) 池田貴将著(2012),『動きたくて眠れなくなる。』,サンクチュアリ出版. T.ディースブロック著,三谷武司訳(2012),『人はなぜ「死んだ馬」に乗り続けるのか? 心に働く「慣性の法則」を壊し、自由に「働く」ための26レッスン』, アスキー・メディアワークス. 産業能率大学総合研究所 プロカレッジ |何か始めたいと思っても、一歩踏み出せずにいるのはナゼ? 産業能率大学総合研究所 プロカレッジ |「やる気」を科学する(1)~「やる気」を生み出す脳のしくみ 産業能率大学総合研究所 プロカレッジ |「やる気の壁」を乗り越えるために

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