「エス・コヤマ」代表パティシエの小山進さんは、「小山ロール」が大ヒット商品となったことからローケーキブームの火付け役と言われ、今や日本を代表するパティシエの一人です。しかしそれに飽き足らず、ショコラの世界にも進出し、海外で権威ある賞を次々に受賞するなど、53歳になられた今でも、進化を続けています。

今回は、そんな小山さんの姿勢から、成長し続けるために必要な考え方をご紹介します。

自分を好きでいるために、自分の「自慢」の更新を目指して精進する

小山さんが子どもの頃に気付いて以来、大事にしている教訓があります。
それは、「自慢話を常に更新していく」ということ。

いまでも僕のお菓子の新作は、子どもの時の自慢話と何ら変わらないんです。学校で図画工作の先生に『こんな大きなロボット作ったよ』、オカンに『こんなにザリガニ捕ったで』と言うのと同じ。
(中略)
いろいろな人の自慢話を聞いていて、同じ話ばっかりして新しいことを生み出さない人は嫌われるってことに気づいたの。つまり、ずっと自慢話をしたければ、好奇心の扉を開け続けて、子どものピュアなものの見方を維持していくことが大事。子どものころは何の技術もいらなくて、ネタの新鮮さだけが重要だったけど、今は身につけた技術の力でそれをお菓子に変えるってことです

[引用元:WEDGE Infinity|この熱き人々 少年のころのままの柔らかな感性 ロールケーキブームの火付け役]

自慢話を更新し続けられることは、自分をずっと好きでいられることにつながります。自分で自分を肯定できることは、人生の幸福度にとって非常に重要な要素です。

最近誇れることが何もない、と感じている人は、子供のころの物の見方を思い出してみるといいかもしれません。

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「夢」ではなく「具体的な目標」を持つ

自慢話の更新のために、子どもの見方を忘れないことと同時に小山さんが心がけているのが、「具体的にして行動する」ということです。小山さんは「夢を持つのではなく、目標を持つこと」が重要だと説きます。

「夢」を持ってしまうと、そのことに安心して、実現するために今日やるべき「具体的な一歩」を踏み出さなくなってしまいます。夢を抱くよりも、まずは目の前のやるべき具体的な目標を一つ一つクリアしていくことが重要です。

そうして小さな目標を一つ一つクリアしていけば、自然と「夢」と呼ばれるゴールにたどり着くことができるのです。

どんな場所に置かれても、楽しみ方を見出す

ケーキ職人になるため製菓学校で学び、卒業後小山さんが就職したのは、神戸の老舗ケーキ店「スイス菓子ハイジ」でした。最初の配属は喫茶部門で、ケーキ職人になりたいのに、と不満を抱いた小山さんですが、それも2、3日の間だけだったそう。すぐに、「ここなら先輩の人数が少ないから、主任に一番乗りできるはずだ」と新しい目標を立てたのです。

さらに、お店で出されていたトーストセットにも、自分なりの工夫をします。半分に切って焼いたパンにただバターを載せるだけのメニューでしたが、こっそりそのバターをバラの形に絞ってお客さんに提供したのです。それが社長の目に留まり、2年後には星稜台店の店長になりました。

自分の置かれた場所が希望通りのものでなかったとしても決して腐らずに、目標を見出したり、自分なりの工夫をすることが、成長につながっていくのではないでしょうか。

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自分の「苦手」は、見ぬふりをせず、口に出す

小山さんは、自分ができないことを言葉にして語ることが、成長にとって必要だと言います。

自分ができないことを言葉にして語ることが、今の自分には必要だと思っています。僕は今52歳ですが、この年で「イケてない自分」を発見できることは、自分が成長する大きなチャンスです。普通、52歳の「親父」だったら、たいていのことは不自由なくできるでしょう。たとえ苦手なことがあったとしても、どうしてもできるようにならなければ、という必要性に迫られるわけじゃない。でも僕はそれを放置できません。知っているフリをしている人が多い、フェイクな今の世の中において、自分はこれが不得意だと大声で言いたい気分なんです。

[引用元:東洋経済ONLINE|ショコラ界の”超一流”、小山進の「頭の中」 世界一になった52歳がここまでやる!]

不得意なことがあることは成長のチャンス。そう捉えることで、いくつになっても進化し続けることができるのです。

***
小山さんは言います。

「大人になると、子どものころはよかったのにと言う人いるでしょ。子どもに向かって、社会に出たら子どものようにはいかんのやと言う大人にだけはなりたくないって思ってましたから」

[引用元:WEDGE Infinity|この熱き人々 少年のころのままの柔らかな感性 ロールケーキブームの火付け役]

小山さんの姿勢の根幹には、常に子どもの頃の発見や感じ方があります。
私たちにとっても、忙しい日々の中で忘れがちなことこそ、成功の原動力になるのかもしれません。
ぜひ一度、自分の子どものころに抱いていた気持ちを思い出してみてはいかがでしょうか。

参考・引用サイト
WEDGE Infinity|この熱き人々 少年のころのままの柔らかな感性 ロールケーキブームの火付け役
東洋経済ONLINE|ショコラ界の”超一流”、小山進の「頭の中」 世界一になった52歳がここまでやる!
FELISSIMO|小山 進さん(「エス コヤマ」代表・パティシエ)レポート「自分のことは好きですか?」
WISDOM|NEC presents 『Crossroad』第6回 伝説のロールケーキを作った男 天才パティシエ・小山進の新しい挑戦
シェフごはん|小山進シェフ 前編
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