「あの人はスキルがあるから結果を出せたんだ。私には無理だろう」
「目標はあるけど、達成できるかどうかわからない」

そんな風に感じたことはありませんか?
実は目標を達成するには、未来を描く力があれば良いのです。

今回は、結果を出す人が持っている「未来を描く力」の身につけ方をご紹介します。

本当に必要なのは、未来を描く力

ビジネスパーソンとして結果を残してきた人は、「未来に対する強いビジョン」や「未来を描く力」を持っており、それを固く信じています。実際に、京セラ株式会社、KDDI株式会社、日本航空株式会社など大手企業の経営に携わり、結果を残してきた稲盛和夫氏も「成功のイメージがすみずみまで明瞭にイメージできたことは間違いなく成功する」と述べています。

また、当時はまだまだ普及の進んでいなかったインターネットが世の中を変えると信じソフトバンク株式会社を率いてきた孫正義氏も、思い描いた未来を手に入れたと言えるでしょう。このように未来をありありと思い描く力こそがブレない行動につながり、結果を残すことができるのです。

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未来記憶とは

この未来を思い描く力を、学習コンサルタントである宇都出雅巳氏は「未来記憶」と呼んでいます。人生設計やリーダーシップを発揮する際に必要なことは、コミュニケーション術や話し方などの目先のテクニックではなく、明確なビジョンである「未来記憶」なのです。

また、世界No.1コーチのアンソニー・ロビンズから直接指導を受け、現在は起業家や経営者を対象にしたビジネススクールを主宰する池田貴将氏は、著書『未来記憶』の中で以下のように述べています。

未来記憶というのは、「1日に英単語を10個ずつ覚えれば、海外での仕事への道が開けるぞ」「ここでお客さんをフォローしておけば、あとで評価が上がり、お給料をたくさんもらえるはずだ」などと、その行動をしたらこの先の未来にどんなことが起きるのか、どんな自分になれるのか──という、その行動の先にある未来のイメージのことをいいます。

(引用元:池田貴将著(2011),『未来記憶――イメージする力が結果を呼び込む』,サンマーク出版.)

未来記憶を使うことで、行動の先にある未来を自分の頭の中に先取りできます。そのため、次から次へと目標へ向かった行動ができるようになり、結果的に望んだ夢が叶いやすくなるでしょう。

未来記憶を作るには

未来記憶を作り行動を変えるためには、まず感情を変えることが重要です。なぜならば私たち人間は、感情がともなわなければ行動には移せないからです。しかし裏を返せば、感情を変えることで未来への行動が驚くほど簡単になるということ。

つい先延ばしにしてしまっている部屋の掃除やダイエットなども、感情を変えればすぐに行動に移せるようになるのです。池田氏は著書の中でダイエットの未来記憶について以下の説明をしています。

ダイエットをする→体が軽くなる→歩きまわるのが苦にならなくなる→今までよりも多く営業先をまわれるようになる→営業成績がアップする→仕事が楽しくなってくる→周囲の人に変わったとほめられる→社内の人気者になる→同僚の女の子を食事に誘えるようになる→恋人も出世も手に入れられる!
(中略)「ワクワクする未来記憶」を作ることで、やりたくなかったはずのことが、やりたくてたまらないことに変わっていくのです。

(引用元:同上)

また掃除に関しても、「掃除をしたら部屋がきれいになる」→「部屋がきれいになったら集中して本が読めるようになる」→「本が読めたら、今までにないアイデアがひらめくかもしれない」→「アイデアがひらめいたら新しい企画を提案できる」など、ポジティブな未来記憶を積み上げてみましょう。

その結果のための行動であればぜひやりたい! そう思える意味づけを未来記憶で作ることが大切なのです。

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未来記憶を強化するには

未来記憶を作ったら、次は想像力を駆使して未来を思い描いていきましょう。そのときに必要なのは、「視覚」「聴覚」「触覚」「味覚」「嗅覚」の「五感」です。「あのときの料理のおいしさが忘れられない」「この香りはあの人を思い出す」という経験がある人も多いでしょう。同じように、五感をフル活用して自分の描く未来を想像します。そのときに聞こえる声や音、見える景色、体の動き、鼓動などをできるだけ詳細に自らの頭の中にありありと描き出すのです。

例えば、営業部で過去最高の契約数を獲得したいという目標があるとします。そして想像力を使って、この目標を達成できた状態を鮮明にしていくのです。「獲得した契約数は10件で、達成できたのは28日。最後の契約は新入の○○君と2人で取った。社内で表彰されて、みんなで××の焼肉を食べて打ち上げをして楽しかった……」などです。

目標を達成した状態が想像しにくい場合は、実際にその場所を訪れたりするといいですよ。

未来記憶を増やす

どんなに強化した未来記憶でも、モチベーションが上がらなくなったり、慣れてしまったりすることがあるでしょう。そんなときは、また新しい未来記憶を増やしてみてください。「部屋の掃除をしたら新しいアイデアが浮かぶかもしれない」にときめかなくなってしまったら、「きれいになった部屋でパーティーをしよう。そうしたら、新しい人脈が築けるかもしれない!」などです。

また自身で作った未来記憶に誰かの協力が必要だとするならば、「今月の目標は契約を○○件獲得することでこの地域の△割のお客様の笑顔を生み出し、自分たちがなくてはならない存在になることだ」と未来記憶を周囲の人に伝えてみましょう。周囲の人と未来記憶を共有することで、「その目標を一緒に実現したい」と思ってくれるかもしれませんよ。

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実現したい目標を単に数値などで捉えるのではなく、「その目標を達成したらどんな未来が待っているか?」とワクワクしながら未来を思い描くこと。それが結果をたぐり寄せるヒントです。ぜひお試しください。

(参考)
稲盛和夫著(2009),『働き方――「なぜ働くのか」「いかに働くのか」』,三笠書房.
東洋経済オンライン|一目置かれる人は「未来の記憶」を操っている
STUDY HACKER|チームを動かすのは細かい指示より “ストーリー” だ! 人を動かす「ストーリーの構成法」教えます。
池田貴将著(2011),『未来記憶――イメージする力が結果を呼び込む』,サンマーク出版.