“挑戦” が私たちを強くする。困難な道を突き進むための、2つのたいせつなマインドセット

「今は疲れているから、勉強したくない……」 「昇進のチャンスがありそうだけれども、仕事はこれ以上がんばりたくない……」 「今の会社に満足しているわけではないけれども、転職する勇気は出ない……」

私たちの人生には、たくさんの岐路があります。そこでの選択を、皆さんはどのように行なっていますか?

つい安易な道を選んでしまいがち。そんな方のために、今回は “より困難な道を選ぶ” ことについて考えてみました。挑戦は確かに大変なことですが、長い長い目で見れば、私たちに大きな可能性をもたらしてくれますよ。

人は楽なほうに進みがち

仕事でも勉強でも、私たちは “困難なもの” より “楽なもの” を選択してしまいがちですよね。でもこれは、人間の本能を考えれば仕方がないこと。生き残ること(=死なないこと)が何よりも重要であるため、安全でリスクの少ないほうをつい選んでしまうのです。

しかし現代社会の情勢を考えると、むしろ楽なほうを選び続けることのほうが危険かもしれません。数年前までは必要のなかった知識が今や常識と化している、新しく開発された技術が社会を席巻しようとしている。自然のなかで “一動物” として暮らしていた大昔と比べれば、世界の変化のスピードは比べ物にならないほど速くなっています。

楽な道を選ぶことは、新たな挑戦をしないということと同義です。「挑戦なくして成長なし」という言葉もある通り、私たちの成長の機会が永遠に閉ざされてしまいます。心理的に楽なほうに流されやすいのは仕方がないことですが、ちょっと立ち止まって考えてみる必要がありそうですね。

困難が成功を与えてくれる

困難な道を突き進んでいくのは大きな困苦を伴うものではありますが、そのぶん見返りも大きいはず。実際、困難を乗り越えて成功をつかんだ人も数多く存在します。

例えば、Apple創業者のスティーブ・ジョブス氏。彼は「安全にやろうと思うのは、一番危険な落とし穴なんだ」と述べており、常に困難な道を選び続けてきました。Appleが次々と革新的な発明を生み出し、それが世に浸透していったのも、この考えに基づいて行動していたからにほかならないでしょう。

「私はいつも革新的な変化に魅了されてきた。理由はわからない。より困難だからかも知れない」 革新という困難な道と、追従や改良という楽な道があれば、ジョブズは常に困難な道を選ぶ。

(引用元:桑原晃弥 (2012),『図解スティーブ・ジョブズ全仕事』, 学研パブリッシング. )

また、「太陽の塔」などで知られる芸術家・岡本太郎氏も、困難を進むことで成功を手にしたひとりです。

私は、人生の岐路に立ったとき、いつも困難なほうの道を選んできた。

(引用元:Inquiry|岡本太郎

彼は同時に「危険だという道は、必ず自分の行きたい道なのだ」「僕はいつでも最低の悪条件に自分を突き落とす。そうすると逆にモリモリっと奮い立つ」という言葉も残しています。あえて困難を突き進むことで自分を奮い立たせ、その状況を楽しむことで「太陽の塔」をはじめとする創造力が育まれたのかもしれませんね。

楽な道を進み続けているだけでは得られない大きな成功が、困難の先にはあるのです。

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困難な道を選ぶときに心がけておきたいこと

困難な道を選ぶことが非常に大切です。とはいえ、やみくもに困難な道ばかり進んでしまうのも行き詰まる原因となってしまいます。そこで、困難な道を選ぶ・進むときに大切にしたいマインドセットを考えてみましょう。

まずは、困難な道を選択する目的をしっかり見据えることです。私たちの脳は、目的が鮮明になればなるほど目標達成に向けて機能を発揮するようになってきます。これは脳の部位 “前頭連合野” の働きが関係しています。何かを強くイメージすることで側坐核に刺激が与えられ、頑張ろうという意欲が生み出されるのです。スティーブ・ジョブス氏が困難な道を選び続けてきたのも、まさに「世の中を変える」というイノベーションに対する強い思いがあったからでしょう。

目的がなければ、意欲を持って突き進み続けることはできません。「ここを乗り越えて同期に一歩先んじたい」「このプロジェクトを成功させて上のポジションを目指したい」など、生々しい目的でもかまいません。達成したときの自分の姿を鮮明にイメージすることで、脳の機能が発揮されますよ。

また、一度や二度の失敗では決して歩みを止めないことも大切です。業績が低迷していた2001年に株式会社良品計画の社長に就任した松井忠三氏は、以下のように述べています。

とにもかくにも1年目は出血を止める作業に専念しました。国内外の不採算店舗を閉鎖し、売り場面積を縮小し、在庫も処分した。(中略)ところが半年も経つと、また在庫がたまり始めているのです。なぜか。マーチャンダイザーが欠品を恐れて100の商品を売るために150の商品を作っていたからです。(中略)これもすぐに処分しましたが、そのときに、「一度の失敗では学ばない。二度失敗して初めて現実に気づいてくれる」とつくづく思いました。本当の意味で改革がスタートしたのは、ここからでしたね。

(引用元:DIAMOND online|困難な道を選ばない限り、ビジネスの本質を解決することはできない

失敗したからといって、その先の道が完全に閉ざされてしまったわけではありません。「プロジェクトでミスをしてしまった」のであれば、ミスの原因を分析して次回に生かす。「満を持して世に送り出したサービスが酷評された」のであれば、ユーザーの声ひとつひとつに耳を傾けて細かな改善を繰り返す。失敗から得られる教訓はたくさんあります。それらは必ず、次に挑戦するときにあなたの糧になってくれるはずです。

*** 挑戦は確実に私たちを成長させてくれます。楽なほうをつい選んでしまいがちな方は、「困難な道を選ぶ」という選択肢も視野に入れてみてはいかがでしょうか?

(参考) 桑原晃弥 (2012),『図解スティーブ・ジョブズ全仕事』, 学研パブリッシング. 株式会社アドバンス経営|書籍:勝ち残るリーダーシップ Inquiry|岡本太郎 PRESIDENT Online|仕事へのモチベーションが上がらない。やりがいをどう見つけるか 産業能率大学 総合研究所|「やる気」を科学する(1)~「やる気」を生み出す脳のしくみ DIAMOND online|困難な道を選ばない限り、ビジネスの本質を解決することはできない

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