相手の長所を見極める! 人間関係を好転させ、自分も成長できる「尊敬スパイラル」の確かな効果

職場や学校の人間関係に悩んでいる人はいませんか? 一日の大半を過ごす場所で人間関係がうまくいかないのは、なかなか苦しいものですよね。特に苦手な人がいる場合、もはや苦痛しか感じられないなんてこともあるかもしれません。そして、このような悩みは放置していてもなかなか解決しないもの。今の自分自身が行動することでしか解消できないものなのです。

では、どうすれば苦手な人ともうまく付き合うことができるのでしょうか。今回は、人間関係で悩んでいる方に向けて、その悩みを解消する方法を心理学をもとにお話しします。

「長所を見つけ出すこと」は閉ざされた人間関係を開く鍵

苦手な人に関する悩みを解決するための一番手っ取り早い方法は、相手への苦手意識を無くすことです。相手を無条件に好きになることができなくても、相手の長所を探し出すことはできますよね。相手の長所が分かれば、その人をただの苦手な人としてではなく、尊敬の対象として見ることができます。

苦手な人と話すのは非常にストレスがたまることですが、相手が尊敬できる人だった場合はどうでしょうか。きっとストレスはたまらなくなるはず。さらに尊敬の眼差しを浴びせることによって、相手の承認欲求や「能力があると思われたい」というコンピテンス欲求を満たすことができます。これらの欲求が満たされると、人はやる気が出たり有能感を得たりできるのです。自分のことを尊敬しこんなに気持ち良くしてくれる人を誰が蔑ろにできるのでしょうか。実際、自分のことを慕ってくれる後輩がいたら特別扱いしたくなりますよね。後輩に限らず、どんな人も慕ってくれる相手に対しては良い印象を持つものなのです。

相手を「すごい」と思えれば自分自身の精神衛生も良くなり、相手を尊敬する気持ちが自然と言動や態度に表れます。それによって相手も態度を軟化させ、さらには相手のほうから自分の良いところを見てくれるようにもなるのです。このような尊敬のスパイラルを作ることができれば、人間関係は大幅に改善されるはず。

しかし、相手の長所を見つけ出すのって意外と難しいことですよね。特に相手に対してあまり好ましい印象を持っていない場合ならばなおのこと。そこで次に、相手の長所を見つけ出す方法を考えてみましょう。

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長所を見つけ出すコツ

長所を見つけるというと難しそうに感じるかもしれませんが、コツさえ掴めば誰でも見つけられるようになります。ここでは、そのコツを3つ紹介します。

(1)色眼鏡を外す 長所を見つけ出すには、まずは色眼鏡をかけずにその人を見ることが大切です。「過去にこんなことがあったから」とか「こんなうわさがあるから」とかではなく、今そこにいるその人を見るようにしましょう。実際に話してみたらうわさは事実無根でとても良い人だった、なんて経験もあるかもしれませんね。人に関するうわさや話を聞いた時には、それが本人も認めているものなのか、それとも別の人が言っているだけなのかをしっかりと区別するようにしましょう。

(2)積極的に相手と関わる 次に大切なことは、長所を見つけようと積極的にその相手と関わることです。関わろうとせず、避けていては長所を見つけるべくもありません。関わろうとするコツは、相手について自分が知らないことを考え、相手に興味を持つこと。興味を持てば、少しは関わろう、話そうと思えるはずです。そう思えたら、あとは話しかけてみるだけ。自分のことを聞かれて不快になる人はそうそういませんから、ぜひ積極的に質問してみてください。

(3)ポジティブに物事を捉える あらゆることをポジティブに捉えるのも大切なことの一つです。一見ネガティブなことでも、見方を少し変えるだけで非常にポジティブな事柄になります。

例えば、仕事をたくさん振ってくる上司がいたとしましょう。その上司を大量の仕事を押し付けてくる傲慢な人だと捉えることもできますが、成長させるためにたくさんの経験を積ませてくれているんだと捉えることもできますよね。他にも、一日おきに指示を変えてくる気分屋な上司は柔軟で慎重な人だと考えることができますし、記憶力が無い人はいつも新鮮に物事を考えられる人だと思えます。空気が読めない人は、人が言えないことを言える貴重な人だ、などと考えることができます。

結局、相手の長所を見つけられる、それが出来ずに苦手に感じてしまうかは、自分の考え方次第だということです。それならば、長所を認めることで尊敬スパイラルを作り上げた方が自分にとっても相手にとっても幸せなことは明らかですよね。まずは自分自身の認識を変えていきましょう。

「他人の長所」は「自分の長所」にもつながる

アメリカの有名な教育哲学者であるウィリアム・アーサー・ワードは次のような言葉を遺しています。

他人の長所を見つけようとすると、どういうわけか、自分のよいところが引き出される。

(引用元:Brainy Quote|William Arthur Ward Quotes

他人の良いところを見つけようとすることは、そのまま自分の長所を見つけることにもなるということですね。相手の中に自分を見ることはありませんか? そういう自分と似ている人の良いところを見つけた時には、「相手の長所=自分の長所」となることも多く、自分の良いところの発見にもつながるのです。

また、他人の長所をうまく見つけ出そうとすると、「長所を見つける力」を養うことができます。その力が身につけば、他人よりも遥かに関わりの深い自分自身の長所なんて山ほど出てくることでしょう。相手の長所を見つけることは、そのまま自分のためにもなるのです。

*** 「十人十色なのだからどんな人にも必ず長所は存在する」、良い人間関係を築くためには、まずはこのように思うことが大切なのだと思います。そして同時にそれは自分自身に対しても言えるはず。相手の長所を見つけながら、自分自身の長所も探し、お互いに尊敬し合えるような、やさしい人間関係が構築できると良いですよね。

(参考) Brainy Quote|William Arthur Ward Quotes Psychology Today|See the Good In Others nikkei BP net|論理思考:長所をたくさん見つける方法 ~「解釈力」を高めて持っている能力を最大活用する~ 「他人と過去は変えられない第2回」, 日経情報ストラテジー, 2003年7月号, p.133.

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