TOEICで目標点に届かない。
営業成績が目標ラインに届かない。
ダイエットで目標の体重に届かない。

目標になかなか届かないということは、私たちの生活において珍しいことではありません。

努力不足が分かっているときは「つらいけど、自分のせいだからなあ」と思えますが、「努力しているのにどうして!」と叫びたくなってしまうこともありますよね。

努力をしても報われないのは、努力の方向性が間違っているからかもしれません。では、どうすれば、正しい方向性の努力ができるのでしょうか?

オリンピックまで連れて行ってくれた80冊のノート

16歳にしてオリンピックで銅メダルを獲得するなど活躍が目覚ましい、卓球の伊藤美誠選手。

伊藤選手の強さの裏にあるのは、専属コーチである松﨑太佑さんと記録した80冊にも及ぶノートです。対戦相手の対策に必要な対策と練習で気をつけることをそれぞれノートにまとめているのだそう。

対策ノートは、対戦相手の動画を見て、相手のクセや弱点、準備すべき内容など二人がそれぞれ思ったことを書いていく。(中略)
練習ノートには、体調面、メンタル面に加え、普段の練習内容と練習で気を付けること、また気が付いたことを書く。(中略)さらに試合を見て得た戦術的なことを詳細に書き留めている。

(引用元:YAHOO!JAPANニュース|卓球・伊藤美誠、躍進を支えたコーチと記した80冊のノート

試合の直前にこれらのノートを見返し、自分が気にかけていることや対策を再確認する。そして試合が終わったら、良かったことや悪かったことを書き込む。

これらの地道な復習を繰り返すことによって、伊藤選手は勝ちを重ねることができるのです。

my-885-ec
80日でTOEIC885点に! 繁忙期の激務をこなしながら230点アップできた "パーソナル学習戦略"
人気記事

科学者たちは実験を成功させるために、すべての事象を記録する

実は、多くの科学者たちも同じような方法で成功を手にしています。それが、実験ノート。行った実験の信頼性を担保すると同時に、実験が失敗した理由を考えるためにノートを活用するのです。

実験ノートとはどのようなものか、北里大学の野島高彦教授が詳しく説明しています。

実験ノートには,その実験に関係する全てのものごとを積極的に記載します.
実験テーマ,実験年月日,天候,気温,気圧,湿度,といった基本情報にはじまり,実験から得られた数値,観察結果,実験をやりながら思いついたこと,考えたこと,その他,なんでも記録します.

(引用元:Life + Chemistry|実験ノートには何を記録するのか?

細かいことまで実験ノートに記述することによって、同じ手順で実験をしたにも関わらず結果が異なった際に、何が原因で結果が変わったのかがわかります。

例えば、同濃度で同量の食塩水が入ったビーカーを窓際に放置して、塩の結晶を生成したら、なぜか重さが2つの食塩水で異なっていたとします。

何も記録を取らずにただ結晶の重さだけを記録していたのでは、結晶の重さに差があったときに、何か原因があったのか、それともただの誤差なのか見当がつきません。

食塩に問題があったとしましょう。しかし、それに気づかずに場所を変えて再実験しても意味がないですよね。しかし「食塩水を作る作業で食塩が足りなくなり、片方の食塩水を新しいパックから出した食塩で作った」と記録してあれば、それが原因かもしれないと考えることができます。

そうなれば、「次は両方の食塩水を作る際に、同じパックの食塩を使おう」と意味のある対策を練ることができますね。

これは仕事や勉強でも同じです。
TOEICの過去問を解いたとき、リスニングで5割、リーディングで8割など詳しく記録すれば、リスニングを重点的に勉強するなど、意味のある対策が立てられます。

また、朝解いたら500点だったのに、夜解いたら650点だったなど、時刻を記録することで、「実際には朝に試験があるから、朝に点を取れるようにするにはどうすればよいだろうか」などといった対策を考えることもできるでしょう。

したがって、できるだけ多くのことをノートに記録しておくことで、修正点がより明確になり、効率良い努力ができるのです。

adobestock_111561301

最初は備忘録程度でもOK

いくら書き込みが多いほうが良いとは言っても、いきなり実験ノートのように事細かに書き込みするのは難しいですよね。

まずは、手帳の片隅にスペースを作って、今日の反省点と次に気をつける点を書き出してみる程度で構いません。実際、伊藤選手と松崎さんのノートも、初めは話し合ったことの備忘録程度だったのだそうです。

何度も書いているうちに、「その時の感情も書いた方がいいかな」、「その日の起床時間は書いた方がいいな」など、書くべき情報や残したい情報が増えてきます。

どんなに小さなことでも構わないので、ノートに書き出してみましょう。書き続けていれば、きっとノートがあなたを目的地まで連れていってくれるはずです。

(参考)
YAHOO!JAPANニュース|卓球・伊藤美誠、躍進を支えたコーチと記した80冊のノート
Life + Chemistry|実験ノートには何を記録するのか?
故事ことわざ辞典|先ず隗より始めよ
地球の名言|林修の名言