みなさんは夕方や金曜日でも、仕事でいつもと変わらないパフォーマンスを発揮できるでしょうか。むしろそこからが本番という方もいらっしゃるかもしれませんが、夕方や金曜日になって疲労が蓄積してくると、集中力が途切れてミスが増えたり、些細なことにいら立ったりしてしまうものです。1日や1週間の終盤ですから、やはり何事もなく帰宅したいですよね。

実は、私たちが疲れてきたときにパフォーマンスが落ちてしまうのは、肉体的に疲れているからではなく、脳が疲れているからなのです。では、どうすれば脳の疲労を取り除いて、いつもと変わらないパフォーマンスを維持できるのでしょうか。そこで今回は、脳の疲労を取り除く方法について紹介します。

同じことを続けると、脳は疲れてしまう

私たちが疲労を感じるのは、脳の同じ部分を酷使してしまっているからです。東京疲労・睡眠クリニック院長の梶本修身さんは、次のように話しています。

パソコンなど1つの作業に集中し続けると、脳の一部が酷使され、活性酸素が発生。脳が酸化ストレスにさらされ、“飽きた=これ以上使わないで”という信号を送る。

(引用元:NIKKEI STYLE|すべての疲れは「脳の疲れ」 脳疲労をためない新習慣

集中してパソコンで作業した後、休憩しようと気を緩めたときに大きな疲労感が襲ってきた経験はないでしょうか。ほかにも、小説や映画に夢中になった後にどっと疲れを感じることがありますよね。「飽きた」とまでは思わなくても、同じ作業を続けた後に疲労感を感じるのは、脳の一部が酷使されてしまっているからなのです。

では、脳の疲労を取るためには脳を使わないようにすればいいのでしょうか。実は、ただ使わなければいいというわけではありません。

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ぼーっとしていても脳は疲労する

疲れを取ろうと考えたとき、多くの人は何もせずにぼーっとしようとするのではないでしょうか。しかしながら、何もせずにぼーっとしているということも、脳を疲労させるのです。というのも、脳は何もしなくてもDMN(デフォルト・モード・ネットワーク)という脳回路が過剰に活動するようになっているから。

『世界のエリートがやっている 最高の休息法 ― 脳科学×瞑想で集中力が高まる』の著者であり、精神医療の専門家である久賀谷亮博士は、次のように説明します。

DMNとは、内側前頭前野、後帯状皮質、楔前部、下頭頂小葉などから構成される脳内ネットワークで、脳が意識的な活動をしていないときに働くベースライン活動です。自動車の「アイドリング」をイメージしてもらうとわかりやすいでしょうか。(中略)
このDMNは、脳の消費エネルギーのなんと60~80%を占めていると言われています

(引用元:ダイヤモンド社 書籍オンライン|「何もしない」でも「脳疲労」は消えずに残る

何もせずにぼーっとしているつもりでも、私たちはいろいろなことを想像してしまいます。内容は、仕事での後悔であったり、将来への漠然とした不安であったり。だいたいは過去や未来のことを考えるのではないでしょうか。こういった多くの考え事が、脳を疲労させてしまうのです。

では、いったいどうすれば、脳の疲労を取り除き、すっきりと集中することができるのでしょうか。

脳の疲れを取るために、集中する対象を切り替える

脳の疲労を取り除くために必要なのは、集中する対象を切り替えるということ。このとき、なるべく全く違う頭の使い方をするのが重要です。

例えば、パソコンで文書を作成していて疲れてきたのなら、ぼーっと休むのではなく、短時間だけ読書をしてみたり、音楽を聞いてみたりするとよいでしょう。あるいは、自分の心臓が動いている感覚や、足が地についている感覚など、いつもは全く気にも留めない「現在」のことを意識して考えるようにすると、普段全く使わない部分の脳を使うことができます。こうすることで、いつも使っている部分の脳が休まりますし、ぼーっとしているときでも起こってしまうDMNの活動を抑制することができますよ。

実は、全ての意識をほかに向けるというのは、瞑想につながる考え方でもあります。これまで瞑想について気になっていたという方は、瞑想を始めてみてもよいかもしれませんね。

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脳の疲労を取る唯一の方法は、睡眠を取ること

以上のことを試してみても、どうしても疲れが取れない……。忙しい日々の中では、そういうこともあるかもしれません。そんなときは、短時間でもいいので寝てください。そもそも、脳の疲労を完全に消し去る方法は睡眠しかないと言われています。先ほど紹介した梶本修身さんも、そのことについて言及しています。

脳の疲労を取る唯一の方法は、睡眠を取ることです。

(引用元:NIKKEI STYLE|すべての疲れは「脳の疲れ」 脳疲労をためない新習慣

私たちの脳では毎日大量の老廃物ができています。それらの物質は、睡眠を取らなくては脳から除去されません。そのため、普段から睡眠時間を削り無理をしている人は、どんな方法を試したとしても疲れが取れなくなってしまうのです。

幸い、睡眠不足は後から多く眠ることによって解消できます。どうしても疲れが取れない、頭が重いという方は、充分な睡眠を取るよう心がけてみてください。

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日頃からつい酷使しがちな「脳」。たまには疲労の原因となるものから遠ざけてあげて、よいパフォーマンスを発揮できるようになりましょう!

(参考)
NIKKEI STYLE|すべての疲れは「脳の疲れ」 脳疲労をためない新習慣
NIKKEI STYLE|睡眠不足に注意! 脳の老廃物掃除は夜勤体制
ダイヤモンド社 書籍オンライン|「何もしない」でも「脳疲労」は消えずに残る
ダイヤモンド社 書籍オンライン|「ただ休むだけ」だと、脳のパフォーマンスは高まらない 【イェール対談】斉藤淳×久賀谷亮[前篇]
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