いつも自分の部屋で勉強しているが、どうもモチベーションが上がらない。もしかして、何の変哲もない退屈な空間だからかもしれない……。そう感じているならば、その「空間」を変えてしまいましょう。勉強の意欲が高まり、集中できて、なおかつ“おしゃれ”な空間に。

もちろん、カフェや図書館へ行くのも効果的ですが、毎日出向くのは難しいですものね。そこで今回は、勉強が捗る「おしゃれ空間」を、自分の部屋につくるコツをご紹介します。

どれほど「空間」は勉強に影響する?

ところで、「空間」の影響はどれほどのものでしょう。

英サルフォード大学の建築環境学部と、建築事務所Nightingale Associates社が行った研究で、小学校の教室における建築条件や設計は、生徒の成績に影響を及ぼすと分かったそうです。複数の環境因子「配色・選択・接続・複雑さ・柔軟性・光」は、明らかに成績と相関していたとのこと。

諸葛正弥教育総合研究所株式会社、代表取締役の諸葛正弥氏も、「生活の中で上手に学びを演出することが大切」だといい、「学習道具や教材などを整理収納しやすくすることで、子供の意欲が高まる場所へと変えられる」と述べています。

上記の対象は子どもですが、もちろん大人だって同じこと。なおさら、毎日忙しく働くビジネスパーソンであれば、仕事で疲れた脳とカラダで勉強に取り組むのですから、それを行う「空間」からの影響が無いわけがありません。住生活アドバイザーの、すはらひろこ氏は、「社会人の学びには自分の意志力が大きく影響するので、自然と勉強したくなるような部屋づくりを心掛けて、目標達成へとつなげましょう」と述べています。

最近は、空調・照明にIoT(モノのインターネット)やAI(人工知能)を取り入れ、集中力や安全維持に役立てようという動きも始まっています。「空間」が、学習意欲や集中力に大きな影響力があるのは間違いありませんね。

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苦手の文法を克服! TOEIC815点を獲得し、国際会議でスピーチ。英語力を大きく変えた3ヶ月の科学的トレーニング。
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「空間」はおしゃれであるべき?

では、「空間」からの影響はあるとして、それが「おしゃれ」であるべきなのでしょうか。

実のところ「おしゃれ」に定義はありません。世間一般の人がおしゃれだと感じるファッションは、その最先端をリードするファッショニスタから見れば、おしゃれではない場合があるからです。その逆も然り。モードの祭典パリ・コレクションのなかには、たまに一般人が理解できないようなビジュアルのものもありますよね。

したがって、「おしゃれ」は自分の主観からなるもの。もちろん、「おしゃれな人のマネをしてみた」という場合も少なくはないでしょう。しかし、もしもそれが自分にとって「心地悪いもの」であれば意味がありません。なぜならば、不快感は「意欲」や「集中力」に悪影響だから。つまり、

・自分が素敵だと思える
・自分にとって印象がいい

といった「おしゃれ空間」は、その人にとって心地がいいから、あるいは楽しくなって活気づくから、良い影響を及ぼすわけです。では、そういったことを踏まえ、次に勉強が捗る「おしゃれ空間」を、自分の部屋につくるコツをお伝えします。

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おしゃれ空間のコツ

1. おしゃれな収納で誘惑をなくそう

周囲にモノが少なければ少ないほど、集中しやすくなるといいます。それに、自分の部屋には誘惑があふれているはず。そこで、ふと手にとってしまいそうなスマートフォンやタブレット、雑誌、漫画などの「誘惑」を視界から遠ざけるためにも整理収納して、集中しやすいスッキリした部屋にしてしまうのです。

その際、積み重ねてつかうスタッキング収納は、簡単にお部屋をスッキリおしゃれにしてくれるので便利ですよ。買い足してもインテリアがチグハグにならず、移動させやすいのでフレキシブルに活用できます。学習道具や教材が増えても片付けやすいはず。インテリア雑誌などを参考に、素敵なものを見つけてくださいね。

2.好きな色相ひとつに絞ってみよう

すはらひろこ氏は、さまざまな色があふれている部屋で勉強すると、無意識のうちに視覚を刺激され集中を妨げるとし、「色の数をなるべく減らすことが肝心」だと伝えています。

ならば、自分の部屋にある雑多な色を整理し、逆に好きな色相をひとつ絞って集めてみましょう。好きな色に囲まれると、気持ちが楽しくなり居心地が良くなるからです。また、カラーを減らしていくことにより、統一感のある、おしゃれな空間を演出できます。

なお、ひとつのカラーでも暗い、明るい、薄い、濃い、鮮やかと、さまざまなトーンがあるので、それでメリハリをつけたり、小さなものでアクセントとなる他色を一部分に加えたりすると、部屋に奥行きが生まれます。白はインテリアにおいて万能なので、いずれの色も最大のハイトーンは「白」としていいでしょう。好みから外れていなければ、精神状態を安定させてくれる「ブルー」の採用もおすすめです。集中力アップに役立ちますよ。

3.おしゃれなデスクライトを取り入れよう

窓と机の配置で手元を明るくすると、集中しやすくなるといわれています。しかし、そういった配置が難しい場合や、天候が悪く日中でも暗い場合、日が落ちてからの勉強という場合もあるでしょう。そこで、活躍するのが「おしゃれなデスクライト」です。心理学者の多湖輝氏は、「集中力をはかるためなら、まわりを暗くして、手元に光を集めれば意識も手元に向いていく」と述べています。

これについては筆者も体感しました。少し古い建物に事務所を借りたとき、照明が十分ではなかったため、ちょっと奮発しておしゃれなデスクライトを置いてみたのです。すると、その空間がグッとおしゃれになったことから、机の上の整理整頓にも気合が入りました。さらに、お気に入りライトのスイッチを入れることが楽しくなり、スイッチオンと同時に集中力のスイッチも入るように。

なお、“度々ノートやテキストをよく見える場所に移動させなければならない”といったことが起きないよう、机の上を十分に照らしてくれるデスクライトを選びましょう。

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気分を変え意欲を高めてくれる、おしゃれなカフェや、無駄なものがなく集中しやすい図書館にも負けない「おしゃれ空間」を、自分のお部屋に作ってくださいね。

(参考)
Study Hacker|仕事や勉強の環境づくり。机の前には スペース を作るのがコツ!
Study Hacker|自宅が汚い人は仕事ができない! 空間心理学で紐解く、成功する人の片付けのコツ
WIRED.jp|「教室の設計が成績に影響」を実証
イトーキ|生活の中にデザインする学習環境づくり
ニュースイッチ(日刊工業新聞社)|IoT・AIで人の集中力を向上させる空間づくりが進む
マナトピ|学びの成功には部屋が大事!勉強に集中できる部屋作り3つのポイント
照明のライティングファクトリー|おしゃれで機能的なデスクライト選びの完全マニュアル
多湖輝 (2014),『多湖 輝先生の合格の心理学』,ゴマブックス.