Businessman working at his desk

みなさんは小中学校で授業中にペン回しをしていると怒られたことってありませんか? ペン回しに限らず貧乏ゆすりなど、「落ち着きが無い!」と怒られがちな勉強中の癖。でも実はそれ、あなたの脳にとって必要な動きなのかもしれませんよ。今回は思考中の癖について考えてみたいと思います。

badge_columns_1001711多くの人には考えるとき独特の癖がある

勉強だけでなく、思考中に独特な癖を持つ人は少なくありません。悪癖といわれるものですが、カードゲームのプレーヤーには音を鳴らしながら手札をシャッフルする方がいますし、棋士の方々には扇子をパチパチを鳴らす方がいます。有名な棋士である羽生善治氏もその一人。羽生氏は脳科学者の茂木健一郎氏との対談で、思考中に扇子を鳴らす癖はイライラを発散するためのものだと語っています。

羽生:そこで考えてることってかなりイライラすることなんですよ。
つまり、こうやっても、こうやっても、こうやっても中々うまくいかないっていう状況を考え続けてるっていう意味なんで、そこですごくこう、あの、ストレスが溜まるというかですね、イライラするんですね。扇子にぶつけてるんですよ要するに(笑)

引用元(chomoshのブログ|シャカシャカするカードゲーマー達
ここでは軽い調子で「イライラ」といっていますが、イライラからくるストレスは脳に大きな影響を及ぼすんです。したがって、どんな形であれイライラを発散することは大切なことなのです。

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badge_columns_1001711ストレスは脳の天敵

ところで、ストレスが脳に及ぼす影響とはどういったものなのでしょう?ストレスと脳の関係について、コーネル大学のGary Evans氏とMichelle Schamberg氏は、「長期的なストレスが脳のワーキングメモリに悪影響を与えるかもしれない」という重大な研究結果を示しています。(ワーキングメモリとは、情報を短い間保ちながら処理を行う脳の働きのことで、読み書き計算といった能力の根幹です。)

実験動物の場合、ストレスホルモンと高血圧は、細胞の結びつきの減少や、前頭前皮質と海馬の縮小を引き起こす。ワーキングメモリは脳のこの2領域を中心とするものだ。

引用元(WIRED|脳の形成に貧困やストレスが影響、記憶力を阻害

どうやら脳は長期的なストレスによってその機能を落としてしまうそう。考えても考えても答えがわからないというイライラが長く続けば、脳に大きな影響が出てしまう可能性も。自分でも無意識のうちに出てくるイライラを緩和できる「思考中の癖」は、実は脳の機能低下を食い止めてくれているのかもしれません。

startled young woman with questionable gestures

badge_columns_1001711癖は抑制しないで

思考中の癖を無理やり抑えると、長期的なイライラの影響を受けやすくなるだけでなく、発揮できる能力が落ちてしまうという事も分かっています。オックスフォード大学で行われた「癖の影響を調べる研究」では、癖を抑制して問題を解いたグループは普段通り問題を解いたグループに対して、1/3のパフォーマンスしか発揮できなかったそうです。その癖は、脳がいつも通りに働くための大事な要素なのかもしれませんね。

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いかがでしたか。あなたは考えている時に思わず出てしまう癖はありますか?「無くて七癖」と言うので自覚していない癖もあるかしれません。中には「やめなくては」と長年思っている癖もあるかもしれませんが、その癖こそがあなたの脳をしっかり動かしているのかもしれませんよ。ただ、髪をむしったりしてしまうといった病的な癖や、周りに迷惑がかかっていないかには注意したほうがいいかもしれませんね。

(参考)
chomoshのブログ|シャカシャカするカードゲーマー達
WIRED|脳の形成に貧困やストレスが影響、記憶力を阻害
児童・生徒のワーキングメモリと学習支援|「ワーキングメモリ」とは
cafecolline|ペン回しの癖を止めさせない方が学習効率が上がるのはなぜ?


早稲田大学先進理工学部生命科学科所属。松本深志高校出身。大学では理系分野を浅く広く勉強している。