人前で話すのが苦手な人へ。プレゼンを「得意」に変えるための3つのコツを伝授します

みなさんはプレゼンテーションは得意ですか? 多くの人の注目が集まっている場で何かを話すのはつい緊張してしまうもの。職場でプレゼンを任されるたびに気が重くなるという方も多いのではないでしょうか。

今回は、そんなプレゼンに対する苦手を克服する方法をご紹介します。

プレゼンが苦手な理由

そもそも、なぜプレゼンに対して苦手意識が芽生えてしまうのでしょうか。

実はこれは本能的な恐怖によるものなのです。本来人間は群れを作って生活していた生き物。群れから離れると、猛獣の脅威や飢餓によって命を脅かされる危険性が高まります。集団に受け入れられるということは、人間の生命に関わる重要な問題でした。

「自分の提案が受け入れられなかったらどうしよう」という不安を覚えるのは「集団に受け入れられなければ生きていけない」というリスクを本能的に記憶しているから。

このように、プレゼンという「集団に何かを提案する行為」は、苦手だと感じて当たり前のこと。プレゼンが得意な人と不得意な人の差は、才能ではなくコツをつかんでいるかどうかです。きちんとした方法で準備して取り組めば成功させることができますよ。

それではここからは、「苦手」を「得意」に変える具体的な方法をご紹介していきます。

1. 身体的症状の緩和

プレゼンが苦手な人の中には、緊張が身体的症状となって現れる方もいるでしょう。不安で心臓がドキドキしたり、息苦しくなったりしてプレゼンに集中できないという方のために、身体的な症状を緩和させるコツをご紹介します。

・心臓のドキドキ 「集団に何かを提案する」という行為にともなうリスクを本能的に察知したとき、人間の身体は総力を挙げて準備にかかり、全身に血を巡らせるために心臓の動きが活発になります。これはごく自然な反応です。心臓がドキドキしているのを感じたら、「これは人間の自然な反応なんだ」と言い聞かせてみてください。

・息が苦しくなる 本能的に危険を察知したら身体は準備に入り、酸素を多く必要とします。そのため、緊張すると息を吸い込みにくいような苦しさを感じることが多いのです。この場合はこまめに深呼吸をすることが大切です。

プレゼンの途中でも小休止を取り入れ、静かに深呼吸してみてください。うまく息が吸えないときには、まず肺の中の空気を絞り出すイメージでゆっくりと鼻から息を吐くと、スムーズに深呼吸がしやすくなりますよ。

2. 人を引き込むプレゼンのコツ

プレゼンが苦手であっても、ちょっとしたコツをつかめば人を引き込むことができます。聴衆が聞き入っているのを感じられれば、格段に話しやすくなるでしょう。

・初めに自己紹介をする 社内のプレゼンであればともかく、自分のことを知らない聴衆に向かってプレゼンをするときには、まずしっかりと自己紹介をしましょう。プレゼンが苦手な人にとってはハードルの高い「つかみ」の代用にもなります。

ただし、単に「本日はお集まりいただきありがとうございます。わたくし、〇〇と申します。それではまず……」と流れ作業のように苗字を名乗るだけの自己紹介では、なかなか聴衆は引き込まれません。

「本日はお集まりいただきありがとうございます。わたくし、本日のスピーカーを務めさせていただきます、〇〇△△と申します。可愛らしい名前のおかげでよく女性と間違えられるんですけれども、見ての通り男です。生まれも育ちも大阪でして、大学進学を機に上京しましたが、いまだ関西弁が抜けません。初めて就いた仕事は……」といった具合に、フルネームやそれにまつわるエピソード、出身地など、親近感を持ってもらえるような簡単なプロフィールを話してみましょう。

・結論から話す ただグダグダと資料を読み上げるだけでは聴衆も飽きてしまいますし、こちら側も聴衆の飽きを感じると一層話しづらくなってしまいます。資料に書いてあることはなるべく読まずに、「このスライドが何を訴えているのか」という結論から先に話しましょう。「では、次のページをご覧ください。このグラフ、何を示しているかお分かりでしょうか。そうです。新商品に対する満足度が低いということです……」といった具合ですね。

・常に反論が存在することを想定して話す よほどの権力がある人でない限り、聴衆に嫌われないようなプレゼンが理想的ですよね。意見には常に反論が存在することを想定して「いろいろなお考えもありますが」などの一言を付け加えてから意見を述べるように心がけましょう。

海外であれば「△△という点から〇〇よりも××の方が有力です」と自信たっぷりに話した方が有効な場合もあるかもしれませんが、日本では「賛否両論ありますが、私は△△という点から〇〇よりも××の方が有力かなと考えております」という言い回しの方が好感を持たれやすいのです。

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3. スライド作成のコツ

重要なのは話し方ですが、聴衆にとって分かりやすいスライド作成も非常に大切です。いくら喋りがうまくても、スライドによる説明が伝わりづらいと印象が変わりますよね。

・文字は少なく分かりやすく スライドに入れる文字は最低限にし、最低でも20ポイント以上の大きな字ではっきりと表示しましょう。推奨されるサイズは28~32ポイント。場合によっては36ポイントを使っても良いですね。また、無駄な情報を入れないために背景は白が良いでしょう。スライドに使う色も同系色の方がごちゃごちゃせずに見やすいですね。

・起承転結をイメージして組み立てる スライドは起承転結を意識して構成するのがおすすめです。導入では聴衆に「なぜ?」と思わせる問題提起と結論を与えて「起」。問題提起をする理由を述べて「承」。具体例を加えて肉付けをする「転」。プレゼンにおける最も重要な結論を述べて「結」です。結論において理由と具体例を挟むことで、聴衆に「なるほど」という感想を抱かせやすくなります。

*** ドキドキしたり息苦しくなったりしたときには、人間の本能的な反応だと落ち着いてとらえるようにしましょう。聴衆の心をつかんで、プレゼンへの苦手意識を克服できればどんどん上達できますよ。

(参考) NIKKEI STYLE|会議での発言やプレゼンが苦手 その意外な理由と対策 LIG|プレゼンが苦手な人でも人前で話すのが上手になる6つのコツ U-NOTE|勝てるプレゼンテーション資料と話し方のコツ:プレゼンで聴衆の心をグッと掴む! STUDY HACKER|良いプレゼンは “つかみ” がうまい。聞き手の興味を惹きつける “つかみ” 4つのテクニック

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