"さりげない気遣い" のできる人は何が違う? チームの仕事の質と効率を上げる「気遣い上手」な動き方

一緒に仕事をすると気付かないうちに資料をまとめておいてくれる。取引先との打ち合わせに使う場所はどれも相手の好みを押さえたところばかり。そんな気遣い上手な人。

そんな気遣いのできる人が一人いれば、仕事が円滑に回るのはもちろんのこと、周りの人もより高い成果を上げることができますよね。自分自身が気遣いを身につければ、同僚だけでなく上司や取引先からの評価も上がり、職場で重宝されるはず。

しかし、具体的にどのような行動をとればいいのかが分からないという方も多いのではないでしょうか。今回は、仕事の潤滑油となる「さりげない気遣い」をするコツについてお伝えしたいと思います。

「気遣い」をすると仕事が捗る

もしかすると、「気遣い」を見せることは相手の機嫌を取って媚びているようで嫌だと考える方も中にはいらっしゃるかもしれません。しかし、「媚びること」と「気遣いをすること」は全く異なるもの。なぜなら、媚びることが相手からの見返りを期待した行動であるのに対し、気遣いは相手を思いやって行動することだからです。

例えば、上司へ届いた郵便物を渡す時、「重要度の高いものと低いものに分類しておきました」と伝えたとしましょう。場合によっては確かにしらじらしいと感じることもあるかもしれません。ただ、忙しい上司なら重要度の高いものをあらかじめ選んでおいてもらえる方が助かるのではないでしょうか。

ビジネスシーンにおいては、チームプレーが重要な場面は多くあります。もちろん、自分自身の能力を高めて成績を上げることはもちろん大切です。しかし、周囲の人が活動しやすいように環境を整えてあげるのも、チームとして結果を出すためには大切なことなのです。適切な気遣いができれば、自分だけでなく、周囲の人に対してもスムーズな仕事の進行を促すことが可能となりますよ。

プロから学ぶ「さりげない気遣い」のポイント

元CAであり人材育成コンサルタントの三上ナナエ氏によれば、「さりげない気遣い」は「相手の気持ちを早めに察すること」であるのだそう。

例えば大雨の日に取引先から来客があった時、「お足元の悪い中お越しいただきありがとうございます」と言って迎えるのと、「大変な雨でしたね」とタオルを渡すのとではどちらが喜ばれるでしょうか。おそらく後者の方ですよね。

丁寧な言葉で出迎えることも気遣いの1つですし、こちらの印象を下げないためには必要かもしれません。しかし迎えられる側としては、濡れたまま担当者と会うのは気が引けるでしょう。担当者の方も気まずいまま話を進めるに違いありません。そうなれば、取引先との仕事にも影響が出る可能性があります。

つまり、相手が本当に求めていることは何なのかを汲み取る「観察力」や「想像力」、そしてそれを素早く行動に移す「行動力」が、ただの気遣いではなく「さりげない気遣い」のポイントとなるのです。そのため、日頃から周囲の人をよく観察し、何を求めているのか、どう行動すればいいのかを考えるようにしましょう。上司や先輩に対して実行するのが難しければ、最初は同僚や後輩に対してでもかまいません。自分がしてもらって助かったことや普段の同僚たちの行動をヒントにしながら、何かできそうなことが思いついたらぜひ実践してみてくださいね。

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日常で「さりげない気遣い」をするコツ

では、私たちは実際にどうすれば「さりげない気遣い」ができるようになるのでしょうか。2つのシチュエーションを見ながら、具体的な方法をご紹介します。

1. 忙しい上司や同僚に対して 手伝う意思があることをさりげなく伝える時に便利なのが、「やっておきましょうか」という言葉です。職場で、全ての仕事に手が回っていない人がいたとしましょう。そのような時には自分から「やっておきましょうか」と提案してみてください。もし人手を必要としていたなら「お願いします」と頼まれるでしょう。そうでなければ「今それをやってもらう必要はないよ」と伝えてもらえるはずです。

事前にいったん確認をしておくことで、自分の行動が空回りすることもありません。余計なことをしてしまう心配もなく、相手をうまくフォローすることができるため、「仕事を任せるならあの人だ」と職場で信頼されることでしょう。

2. 仕事関係者や取引先に対して 取引先との商談などのために、会食の機会を設けることもあるかと思います。この場合の「さりげない気遣い」としてお伝えしたいのは、相手のグラスに飲み物が残っているかをチェックすることではありません。

ハースト婦人画報社が運営するメディア・MEN’S CLUBの編集長である戸賀敬城氏は、会食の際には相手が自宅に帰りやすい場所にあるお店を選ぶのだとか。帰りの電車や翌日の仕事について考えるストレスをできるだけなくす気遣いをすることで、相手に安心して会食を楽しんでもらうことができるそうです。

職場の新人であっても、幹事としてお店の予約を任されることはありますよね。もしお店選びがうまくいけば、一緒に参加した上司の顔を立てられたり、取引先に気に入られて仕事を新たに請け負えたりするかもしれません。単純に雰囲気が良ければいいというわけではなく、一緒に食事に行く人のニーズに合わせることが大切です。会社の同じ部署内の飲み会と、取引先の人との重要な商談が控えている会食とでは、もちろん適切なお店は変わります。日頃から相手の好みをチェックしたり使えそうなお店をピックアップしたりすると良いでしょう。

*** みなさんも「さりげない気遣い」ができるよう、ぜひお伝えした方法を試してみてください。

(参考) 三上ナナエ著(2014),『仕事も人間関係もうまくいく「気遣い」のキホン』,すばる舎. 中村由美著(2013),『日本一のプロ秘書はなぜ「この気遣い」を大事にするのか?』,プレジデント社. PRESIDENT Online|気が利く人になるための方法とは? 東洋経済 ONLINE|一流の人が飲み会で実践する「すごい気遣い」

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