皆さんは集中力不足を感じる日はありませんか?

筆者も気が散りやすい性格であり、以前は、何かに長時間没頭できる人を見ると羨ましく思っていました。

しかしある時、集中力に関するとても興味深い一節に出合いました。それは、漫画家のかっぴー氏が大手広告代理店のクリエイターチームを題材にして描いている作品の中に出てくる、次のようなセリフです。

集中力のタイプは無数にある
集中力は…「深さ」「長さ」「早さ」
この3つの要素のかけ算だと思う

(引用元:cakes|「 才能ってもんの正体を知ってるか?」左ききのエレン|19話

これを読み、「集中力を改善するには、自分の集中力を構成している要素1つ1つを見直さなければいけないのだ」ということに気付いたのです。自分の集中力のタイプや傾向を理解すれば、集中力を最大限発揮する方法を身につけることができるはず、と思い至りました。

そこで今回は、これら集中力の3要素とはいったいどのようなものなのかについて詳しく考えていきます。そして、どうすれば、自分の集中力を改善できるのかについて考察したいと思います。皆さんも、自分の集中力のタイプについて一緒に考えてみてください。

集中力は「深さ」×「早さ」×「長さ」

まずは、集中力を構成する3つの要素「深さ」「早さ」「長さ」について理解していきましょう。

【1】深さ

集中力の深さとは、集中の度合いを指します。集中している最中に周囲の雑音などにどの程度反応できるか、と考えると分かりやすいでしょう。集中力が深いほど、周囲の音が聞こえなくなります。例えば、ゲームや本に集中していて、声をかけても気づかないような人がいる一方で、小さな雑音すらも気になる人がいますよね。このように集中力の深さは、人によって違います。

集中力は、どのようなときでも深いほうが良いというわけではなく、集中力が浅くても良い点はあります。例えば集中が浅い人は、目の前の1つのことだけではなく周りで起こるいろいろな事柄にも注意を向けることのできる、「外的集中」が優れているとも言えるのです。

【2】早さ

早さとは、集中して行動に取り掛かるまでにかかる時間のことです。集中までに要する時間が短い人は、早く集中できるタイプ。逆に時間がかかる人は、集中するのが遅いタイプだと言えます。机に向かって椅子に座りすぐに勉強が始められる人もいれば、スマホをいじったりボーっと外を見たりしてなかなか勉強が始められない人もいますよね。これはまさに、集中するまでの早さの差です。

集中するまでに時間がかかることで悩んでいるなら、自分がさっと集中モードに入れる方法を見つければ、その悩みは解決できるでしょう。

【3】長さ

長さとは、集中力が持続する時間です。ひとたび集中してしまえば、何時間でも集中し続けられる人がいる一方で、なかなか集中が持続しない人もいるでしょう。例えば、勉強に集中し始めてもすぐにお菓子に手を伸ばしたりトイレ休憩に行ったりしてしまう人は、後者の例の典型といえます。

ただし、勉強やビジネス、スポーツなど、目的によって適切な集中の長さは異なるため、一概に長ければ良いわけではありません。

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自分の集中力のタイプを知ろう

集中力とは、ここに紹介した「深さ」「早さ」「長さ」の3つの要素の掛け合わせであると言えます。そして、人によってこの3つの要素の程度はそれぞれであり、取り組むべき事柄によって望ましい集中力の程度も変わってきます。

このことについて、具体的な例を交えながら、考えていきましょう。自分の集中力を「早さ」「長さ」「深さ」の観点から分析してみてください。

・ 集中力タイプ例1「早く集中でき、長く集中し続けられるけれど、浅い人」

「目の前の課題にさっと集中でき、ひとたび集中できれば長く集中し続けられる。しかし周囲の状況には気を取られる」

こんなタイプの人は、1日のうちに様々な勉強や仕事をこなすことに向いています。

課題・作業が変わっても、素早くモードの切り替えができますし、容易にその作業をし続けることができるからです。また、周囲の状況や自分が抱えている別の課題にも随時気を回すことができるので、集中している最中だからと言って、その集中力が周囲の状況によって壊されることがありません。

しかし一方で、すべての作業のクオリティが低くなるというリスクも負っています。

そこで、自分がこのタイプに当てはまるという場合は、個々のタスクに対して雑にならず、丁寧に物事を考え、作業するように意識してみてください。これができるようになれば、複数の物事を要領よくこなす、マルチタスクに秀でることができるはずです。

・ 集中力タイプ例2「深く集中でき、長く持続するけれど、集中するまでが遅い人」

「1つのことに没頭してしまうタイプで、いつまでも熱中し続けられる。しかし集中するまでに時間がかかる」

こちらの方は、1つのことを深く考える勉強や仕事に向いています。

目の前の課題に没頭し、難題にもじっくり取り組むことが得意なタイプと言えるでしょう。しかし、自分のペース、自分に合った環境でないと、なかなか集中できないという弱点があります。

そこで、集中モードになかなか入れなくて苦労しているという人は、自分が最も集中して物事に取り組める場所を探してみてはいかがでしょう。自宅、カフェ、図書館など、どのような環境でなら集中モードに入りやすいか、いろいろ試してみてください。

あるいは、素早く集中状態に入るためのルーティンを確立するのもおススメです。例えば、深呼吸で気持ちを落ち着かせる、仕事を始める前は必ず1杯のコーヒーを飲む、勉強前は必ず机の上を整理する、など、集中する前にやるべきことを決めておくと、そのルーティンをきっかけに集中力を爆発させることができます。

***
一言に集中力といっても多種多様です。自分の集中力のタイプを分析したら、自分の特徴を活かすと何ができるか、また自分に足りない要素を補うにはどのようにすればよいかを考えてみましょう。

このようにして「自分の扱い方」を知った上で、行動計画を立ててみるのです。そうすれば、仕事も勉強も、今以上に成果を上げることができるのではないでしょうか。

(参考)
cakes|「 才能ってもんの正体を知ってるか?」左ききのエレン|19話
日本経済新聞|試合・本番での集中力 心理的テクニックで効果的に
ビジネスジャーナル|仕事が遅いのはこれが原因だった……集中できない人に見られる3つの特徴
STUDY HACKER|職場の音はなぜ気になる? 職場で集中するための “音” とのつきあい方。
STUDY HACKER|勉強でいちばん難しいのは “取りかかる” こと! いつでもパッと勉強を始めるための科学的な方法
STUDY HACKER|作業の質をぐっと高める。アスリートに学ぶ “集中力” の高め方。