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会議で決めるべきことがあって効果的なブレストをしているはずが、話や思考が脱線したり同じところばかりをグルグル回って全くゴールにたどり着かない、なんていう経験はありませんか?
これは、参加者の視点や思考がバラバラすぎることが原因です。
今回は、あえて“全員が同じ方向”を見て議論することで、さまざまなアイデアが出てくる「シックスハット法」について紹介します。

badge_columns_1001711シックスハット法とは

シックスハット法とは、エドワード・デ・ボノ博士によって考案された、アイデア発想や思考の整理を行うフレームワークの1つです。
通常の会議やブレストでは、様々な意見や対立意見が出ることで議論を深めていきますが、このシックスハット法では、全員が同じ方向性を持って話し合っていくという方法です。例えば、「今は全員情報提供だけに徹しましょう」「では次は、全員アイデアの良いと思うところだけを論じましょう」と、話し合う方向性を完全に一致させるのです。
この時に役に立つのが、6色の色の帽子です。「参加者がこの色の帽子をかぶった時にはこのテーマだけ」と決めることから、シックスハット法と名付けられました。

それではこのシックスハット法について、具体的に見ていきましょう。

yoko815
苦手の文法を克服! TOEIC815点を獲得し、国際会議でスピーチ。英語力を大きく変えた3ヶ月の科学的トレーニング。
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badge_columns_1001711帽子の色の意味

シックスハット(six hat)という名前の通り、このフレームワークには6色の帽子が必要で、各色にそれぞれの意味があります。

☆白色の帽子
白い帽子には、「客観的な情報やデータを確認する」というルールがあります。
現在分かっているデータや事実を確認する一方で、どんな情報が足りないのかを皆で考えます。ただし、白い帽子の時はそのデータや事実の長所や短所には触れてはいけません。あくまで、客観的事実の確認にとどめます。

☆黄色の帽子
黄色い帽子には、「アイデアの長所だけを見る」というルールがあります。
現在議題に上がっているアイデアや課題、議題に対しての長所や利益、良いと思うところだけを述べます。仮にそのアイデアに反対だったとしても必ず長所しか述べてはいけません。それにより、最初には見えてこなかった良い面が見つかる可能性があります。

☆黒色の帽子
黒色の帽子には、「アイデアの短所だけを見る」というルールがあります。
上の黄色の帽子の反対で、今回はマイナスな面のみを探し出します。仮に、そのアイデアに200%賛成だったとしても、否定的な意見や、実行時に障害になり得る要因など、ネガティブな意見を挙げなければなりません。

☆青色の帽子
青色の帽子には、「現在の議論の内容は果たして適切か」を論じるというルールがあります。
最初は正しいゴールを設定して話し合っているはずが、途中から論点がずれてしまったり方法も合わなくなっている可能性もあります。そのために、現在行っている会議や思考の方法について考えたり、議論の内容が偏ったりしていないかを確認します。一番最初に方向性をこのステップで決めてから会議を行うのも有効です。

☆緑色の帽子
緑色の帽子には「新しいアイデアや解決法を探る」というルールがあります。
緑色の帽子は、議論に行き詰まったりして新しいアイデアを必要としている時にかぶります。また、黄色で出たメリットを伸ばすための方法や、黒色で挙げられた問題点に対する対策を練るという、ゴールに近づくための重要なプロセスでも用います。

☆赤色の帽子
赤色の帽子には「好き・嫌いを中心とした、直感だけを論じる」というルールがあります。
ここではアイデアや課題に対して、思ったことを率直に口にすることが求められます。しっかりとした根拠や論理的な理屈づけなどは一切必要ありません。それぞれが、自分が感覚的に感じたことを口にします。

それぞれの帽子の色のイメージは分かりましたか?
シックスハット法では、「どんなに異なる意見を持っていたとしても強制的に同じ視点を持って論じ合うこと」が重要です。反対意見の人が無理矢理長所を探したり、逆に賛成意見の人が欠点を探し出すことで嫌でも視点が広がり、今まで見えなかった気付きが得られるのです。

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badge_columns_1001711使えるのは6色の帽子だけ?

もちろんこの場合の“ハット”はあくまで道具なので、必ず全員が帽子をかぶっている必要はありません。
グループでのディスカッションでは、仕切る人が「次は白!」と色のついた画用紙を見せても良いですし、自分の心の中でこの思考を進める場合には、ペンで色を区別して書き出すのもおすすめです。斎藤孝先生は、色を変える際の「カチカチ」という音が思考の切り替えを促してくれるそう。これも一種の、思考を切り替える訓練かもしれませんね。

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いかがでしょうか。用意するものは6色のものだけ。これだけできる簡単な思考整理ツールです。会議がいつも脱線するという方や、考えがいつまでもまとまらないという方はぜひ試してみてください。

(参考)
OUTFOCUS Wiki – wifky!|シックスハット法
カラーセラピーランド|色彩心理学(色の効果と心身への影響)
色カラー
三色ボールペン情報活用術 斎藤 孝 著 角川書店 (2003/06)
Idea Tool|シックスハット法


早稲田大学先進理工学部生命科学科所属。松本深志高校出身。大学では理系分野を浅く広く勉強している。