それ、『スマホ認知症』かも!? 「手書き」と「ぼんやり」で脳に休息を。

非常に便利なツールであるスマートフォン。ときには電話、ときには音楽プレーヤー、ときにはゲーム機、ときにはカメラというように、日常生活で必要な大半のことはスマートフォンひとつで用が済んでしまいますよね。速度の速いインターネットも使えるため、様々なサイトをそれほどストレスなく閲覧することができるのも大きな特長です。こうした性能から、スマートフォンは世の中に様々な良い影響を与えている発明品であるといえます。

しかしながら、スマートフォンは様々な悪影響をもたらしていることも否定できません。目の疲れや、SNSでのいじめ、スマホ依存による生産性の低下……。これらはスマートフォンの弊害としてよく語られるものですが、最近になってまた新たなものが話題となっているのです。

それは、「スマホ認知症」とよばれるもの。

突然ですが質問です。あなたは最近、何か用事があって部屋に入ったのに、何をしに来たのかを忘れてしまったことはありませんか? または、最近会話中に「えーと、あれだよあれあれ」と言う回数が増えていませんか? こうした物忘れの症状は、スマホ認知症によるものかもしれませんよ。

そこで今回の記事では、そんなスマホ認知症を治療したり、防いだりする方法を紹介していきます。

スマホ認知症とは

2012年ほどから話題に上がり始めた「デジタル認知症」という言葉をご存知でしょうか。これは、デジタル機器を使いすぎることによって脳が情報過多に陥り、様々な症状を引き起こすというもの。例えば、物忘れが多くなった、最近やる気があまり起きない、些細なことでイライラするといった症状は、スマートフォンをはじめとするデジタル機器の使い過ぎによって発生しているかもしれないというのです。

なかでもスマートフォンがその大きな要因となっていることから、最近になってスマホ認知症という言葉が知られるようになりました。

スマホ認知症が発症する原因は、過剰な量の情報にデバイスを通じて常にさらされることで、脳や神経が疲弊するためなのだといわれています。また、頭を使わない(自分で考えるのをやめる)ことに脳が慣れ、記憶などの機能が衰えていってしまうことも、スマホ認知症の原因のひとつです。

スマートフォンを使い過ぎると脳の機能が衰えてしまうとは言っても、皆さんにとってスマートフォンが無い生活など考えられませんよね。そこで、スマートフォンとうまく付き合いながらもスマホ認知症を防ぐための方法を、いくつかご紹介しましょう。

手書きでメモを取る

先ほど述べたように、スマホ認知症の原因のひとつは、デジタル機器に頼りすぎるあまりに脳を使わなくなるということ。

皆さんは、気になる情報を見つけたときやスケジュールを管理する際に、スマートフォンのカメラやスクリーンショットなどを使っていませんか。これらは非常に便利な機能ですよね。

しかし、記憶をスマートフォンに頼りすぎるようになると、記憶力は衰えていってしまいます。多少面倒ではありますが、情報はすべてをpdfや画像で保存するのではなく、手帳やノートに自分の言葉で記録してみましょう

自分の頭で考えて要約した情報を自分の手で記録する、といったひと工夫が、「あれ、何しようとしてたんだっけ?」を予防することとなるのです。

デジタル機器から意図的に離れる

デジタル機器の使い過ぎによる脳の疲労を和らげる最適な方法は、いたってシンプル。デジタル機器から適度に距離を置くことです。

トイレに入る際、あなたはスマートフォンを触っていませんか? 信号待ちの際に、メッセージなどをついついチェックしていませんか? 思い当たる節が多い方は要注意です。同じようなことを長い間続けていると、脳は疲弊し、スマホ認知症につながっていくことでしょう。

ですから、スマートフォンを触らない時間を作ることが必要です。最初のうちは、少しずつで構いません。トイレに行く際にはスマートフォンをデスクに置いていくことや、信号待ちなどのちょっとしたタイミングにスマートフォンをいじるのを我慢することから始めましょう。慣れてきたら、寝る前2時間はスマートフォンを触らないようにしてみてください。また、可能であれば、週末のうち1日はスマートフォンやパソコンなどに全く触らない日を作れるとベストでしょう。

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ぼんやりする

脳は、時々に応じて異なった部位を使って情報のやり取りをしています。そのやり取りに使われるネットワークは、大きく分けて次のふたつ。ひとつは、私たちが周囲の世界に反応するための、外界に向けられたネットワーク。スマートフォンを使って情報を集めたり、知り合いとコミュニケーションをとったりしている際には、このネットワークがおもに働いていると考えられます。そしてもうひとつが、脳が「ぼんやり」している時に活性化する「デフォルト・モード・ネットワーク」(DMN)。実はこのDMNは、脳内にある情報を整理する役割を持っているのです。

スマホ認知症を予防するには、このDMNを活発化させ、脳の情報を整理することが重要です。しかしながら、忙しい日常の中で意図的にぼんやりした時間を作るのは難しいもの。そこで積極的に活用していきたいのが、マインドフルネス瞑想です。

瞑想と聞くと難しく感じられるかもしれませんが、方法はとっても簡単。たった2分間の間以下のことを行いましょう。

1. 呼吸していることを自覚する 2. 呼吸のプロセスに注意を払う 3. 気がそれるたびに、そっと注意を向け直す

(引用元:StudyHacker|Google発の “心を磨く” 研修プログラム「Search Inside Yourself」。今日から実践してみない?

また、2分間椅子に座って何もしないでいるだけでもマインドフルネス瞑想の効果は得られるようです。

こうした瞑想は、脳にかかったストレスを減らすだけでなく、思考力や発想力を上げることも分かっています。忙しいビジネスパーソンの方でも、ほんの2分であれば割くことができますよね。ぜひ実践してみてはいかがでしょうか。

*** スマートフォンには様々な弊害があるものの、今や私たちの生活からは切り離すこともできません。スマートフォンとの上手な付き合い方を見出していきたいものですね。

(参考) 琉球新報Style 沖縄の毎日をちょっと楽しく新しくするウェブマガジン|メモは写メでなく「手書き」で!スマホ認知症防ぐためには みんなの介護|【特集】超高齢社会の「今」がわかる ニッポンの介護学 第319回 情報社会の渦中、”デジタル”認知症が高齢者にとっての新たな脅威に!?それでもメリットのあるデバイス機器と上手に付き合っていくためには? HUFFPOST|Defaulting to the default mode of your brain during meditation StudyHacker|Google発の “心を磨く” 研修プログラム「Search Inside Yourself」。今日から実践してみない?

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