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今やデキル人の必須スキルともなった速読。

一般的なスピードが500~700文字/分であるのに対し、速読のトレーニングを重ねた人は一分間に数千文字から一万文字以上も読めるとも。これだけ差があれば得られる情報量も大きく異なりそうですが、果たしてそうなのでしょうか……。

速読をすると内容理解が伴わない?

「速読をした人は普通に読んだ人よりも内容を覚えていない」

この衝撃の研究結果を発表したのはカリフォルニア大学サンディエゴ校の研究チーム。目が動いている時間は全読書時間中10%程度しかないのに、速読トレーニングは「文字を見る」処理のスピードを上げるばかりで、肝心の脳の理解スピードが追い付かないため、効果がないと批判しています。有名な速読スキルの「視点停留時間の短縮」や「視点回帰の抑制」もむしろ文章全体の理解を妨げてしまうと一刀両断。読書にかけた時間と内容理解の正確さはトレードオフの関係にあり、早く読めるようになりたいのなら内容理解を伴う読書の経験をひたすら積むしかなく、読書に王道はないと締めくくっています。

当たり前ではありますが、よりスマートなStudyを求める我々はここで引き下がるわけにはいきません。

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速読は本をスキミングして要旨を探すためのスキル

散々に言われてしまった速読ですが、決して無意味な自己満足ではありません。

速読やななめ読みといった読み方はテキスト全体をさらっと流すため、頻出するキーワードやその本の中でまとめとなっている部分を迅速に見つけだせるという利点があります。言わば、本をスキミングしているということ。

先ほど紹介した研究でも、十分な知識がある分野の本を読んだ場合は速読でも内容理解が伴っていたとしています。特定の分野の類書をたくさん読まなければならないときなどには、やはり速読は必要なスキルと言えそうです。

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効率よく情報を得るための速読活用法

このように、速読は「本全体をスキミングし、その要旨を探し出す」ことに長けた読書法。では、速読はどのような場面で活用できるのでしょうか。

・ニュースを読むとき
見出しでその内容を予め知っておけるニュースは、速読との相性は大変良いといえるでしょう。
また、細かい内容よりもその要旨を理解することが求められたり、数多く情報を得ることが重要であったりするので、ニュースは速読向きです。

・ハック系のビジネス書
ビジネス書の中でもハック系のものは似通った内容の書籍が多くあります。
また、要旨だけを把握すれば本の構成が分かるということも、速読向きの要因の一つです。

・対談・会話形式の本
会話調の文章は概して冗長であることが多いもの。また、一つの文中でも「私は~」「~だと思っているんですよね」のように、読まなくても十分に理解できる部分が多いので、速読すべきと言えます。

また、初めて読む分野の本であってもより速く理解しながら読むための読書法として、目次読みをおすすめします。目次読みとは、本のタイトルと目次を予め読み、その内容やストーリーを把握しておく読書法です。

一見とても速読につながるようには思えませんが、目次とはその内容を究極的に要約したものであり、目次を読めばその本がどのように展開していくかを最も簡単に把握できます。初めて読む本であっても、理解は比較的容易にできますよ。

***
いかがでしょうか。

速読は無意味という衝撃を受けるような事実ですが、よくよく聞いてみれば大変納得の出来ることだったと思います。速読が必要かどうかの見極めもしっかりしたいですが、たまにはゆっくり本を読んで、楽しみとしての読書をするのもまた、スマートな生き方なのかもしれませんね。

(参考)
Daily Mail Online|Speed reading DOESN’T work: Researchers say people don’t understand information they take in
日本速読・記憶法セミナー|速読の基本原理
日本経済新聞 電子版|1週間で2.2倍に 速読の集中特訓、記者が挑戦


京都大学農学部森林科学科所属。岐阜県立岐阜高校卒業。高校時代は剣道部、大学では体操部に所属。大の神社好き。年間60社以上参拝している。