日頃から勉強に励んでいるStudyHackerの読者の皆さん。勉強の合間に、きちんと休憩を取れていますか?

長時間勉強に取り組むのももちろん大切。でも人間の集中力には限界があります。たまには休憩を挟んであげないと、勉強の効率はかえって下がってしまうものなのです。

そこで今回のテーマは、勉強の効率が上がる「休憩の仕方」と「サボり方」。ちょっとした息抜きの方法を知って、勉強のためのエネルギーをチャージしましょう。

“頑張り続ける” の罠

イスラエル工科大学の心理学者 Peretz Lavie氏の研究によると、私たちが良いパフォーマンスを維持できるのは90分間が限界とのこと。それ以上の時間が過ぎてしまうと、集中力の低下や眠気に襲われてしまいます。また、長時間同じ姿勢を続けていると肩や腰なども痛くなってきますよね。心身ともに万全の状態ではなくなってしまうのです。

それに、私たちはひとつのことに集中すればするほど、目の前のタスクにとって不要な情報を無意識の領域に押し出してしまいます。これは一見すると良いことのように思えますが、視野が狭くなりアイデアが浮かばなくなるという弊害があるのです。皆さんの中にも、ずっと頭を悩ましていた問題が休憩後にするする解けたという経験がある方はいないでしょうか。頑張りすぎ・集中しすぎが、視野を狭くしていたのです。

しっかりと休憩を取って心身をリフレッシュさせれば、休憩前よりもむしろ勉強が捗ることが期待されます。その具体的な例をいくつかご紹介していきましょう。

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【昼寝】

勉強は脳の運動です。頭をフル回転させて考えることで大量の酸素が消費されます。あくびが出たり眠気を感じ始めたりしたら要注意。脳に酸素が足りていない証拠ですよ。

早稲田大学研究戦略センターの枝川義邦教授によれば、昼寝は10分程度であっても効果的なのだそう。睡魔が襲ってきたら、潔く昼寝をして頭を休め、眠気を覚ましましょう。

【瞑想】

余計な思考が排除され集中力が高まる、不安感が解消される、創造性や発想力が高まる、記憶力が上がるなど、非常に多くのメリットがある瞑想もおすすめです。やり方はいたってシンプルで、体は動かさず呼吸に意識を集中しながら、ゆっくりと呼吸を繰り返すだけ。

ケリー・マクゴニガル氏の世界的ベストセラー『スタンフォードの自分を変える教室』によれば、瞑想は意志力のコントロールにも効果があるのだそう。集中力を取り戻すだけでなく、勉強を続ける意志力を持ち続けるのにも大いに役立ちそうですね。

【運動】

身体的な疲労のみならず精神的な疲労も回復させてくれる効果があり、近年注目されている “積極的休養” 。その代表格といえば運動ですね。体を動かすことで血行が良くなり、疲労物質が除去されやすくなります。

ウォーキングやジョギングでも良いですし、外に出るのが億劫でも、簡単なストレッチ程度であれば机から離れることなく行なえます。本番まで時間がないと焦っている人こそ、心を落ち着かせるためにも一度背を伸ばしてみてはいかがでしょうか。凝り固まった体がほぐされてリフレッシュできますよ。

【料理】

料理をすると、脳の前頭前野と呼ばれる部分が働き、脳が活性化します。なぜならば、料理は味覚だけでなく、触覚・視覚・聴覚・嗅覚といった五感のすべてを使うため、脳の各領域がまんべんなく刺激されるから。確かに、献立を考えたり、材料を準備したり、作業の段取りをしたりと、料理は頭を使う場面がたくさんありますよね。料理好きな人は、ぜひ休憩がてら料理をしてみてはいかがでしょうか。

あるいは料理まではしなくても、たとえばお茶に含まれるテアニンには集中力アップやストレス解消といった効果があったり、チョコレートに含まれるテオブロミンには思考力や記憶力を高めてくれる効果があったりするのだそう。こういったものを休憩時に口に入れてから勉強に戻ると良さそうですね。

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【何もしない】

ただただぼーっとする。これも有効な休憩の仕方です。今までの努力が無駄になってしまう……。そんな心配は要りません。何もしない時間こそが発想力を高め、ひらめきを生むのです。

アメリカの広告業界において今なお歴史に名を刻むジェームス・W・ヤング氏は、「何もしない時間」こそがアイデア作成で重要な段階だと言っています。アイデア作成というと勉強とは少し離れているように思われるかもしれませんが、わからなかった問題がわかるようになるブレイクスルーは、得てして何もせずにぼーっとしていた時間に生まれるものです。

ニュートンが万有引力の法則を発見したのは、りんごの木の下でくつろいでいる時でした。アルキメデスが浮力の原理を思いついたのは、お風呂につかっている時でした。大昔から、ひらめきや発見は「何もしない時間」に生まれたのです。現代も同じ。忙しい毎日を駆け抜けるだけでは、貴重な気づきを見逃してしまうのかもしれません。

(引用元:Study Hacker|「なにもしない時間」が成果を生む。その “多忙” 見せかけだけになってない?

休憩の効果的な “タイミング” とは?

ここまで息抜きの方法をご紹介してきましたが、休憩に入ったまま勉強に戻れなくなってしまったなんて事態は避けなければなりませんよね。そこで、勉強から逃げてしまわず休憩に留めるためのポイントとして、問題の途中で休憩することを提案いたします。

これは心理学でツァイガルニク効果と呼ばれている、人間は中途半端なことを嫌うという性質に基づいています。中途半端な状態で休憩を挟むことで、勉強のことが適度に頭に残っているため、勉強に戻りやすくなりますよ。

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勉強の効率が上がる「休憩の仕方」や「サボり方」をご紹介しました。「サボり」という響きが悪いかもしれませんが、勉強の効率を上げるためにも休憩は必要不可欠。適度な息抜きを取り入れて、学習効率をアップさせていきましょう。

(参考)
Stress Management for Patient and Physician
Woman nikkei Online|頑張りすぎは逆効果!?あなたが問題解決できない本当の理由
NIKKEI STYLE|「睡眠負債」をためない方法 10分昼寝も効果的だが
Study Hacker|集中力と発想力と記憶力が高まり、不安が抑えられる!受験生は必ず押さえたい瞑想の技術。
ケリー・マクゴニガル 著, 神崎朗子 訳 (2012),『スタンフォードの自分を変える教室』, 大和書房.
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