勉強が "順調" な時こそ注意したい、成果を邪魔する3つの落とし穴

「最近勉強どう、順調?」と聞かれて「順調」と答える人はなかなかいないでしょう。ですが、たまには順調な時だってありますよね。勉強がスイスイ進んでなんだか頭がよくなったように思えることが、時にはあるはずです。

でもここで注意してほしいのが、勉強が順調なときの落とし穴です。その落とし穴にはまってしまうと、その順調は「単なる錯覚」になってしまうかもしれません。

見せかけだけの順調には、いつか不調がおとずれます。そうならないよう、順調な時ほど気を付けたい3つの落とし穴について説明します。

「その順調は、本当に順調だと言えるのか? 順調だと錯覚していないか?」と確認してみてください。

落とし穴その1 できる問題ばかり解いている

どんな問題を解いても躓いてばかり。そんな状況はつらいものですが、あるときそれが嘘のように問題がスラスラとける瞬間が来ると思います。しかし、その順調があまりにも長く続くようなら、もしかするとあなたは解ける問題しか解かないようにしているだけなのかもしれません。

学習曲線では、勉強にかけた時間と成果は、停滞期→成長期→停滞期という曲線を描きます。学習における成果が目に見えて現れる成長期は一瞬で、成長期に至るまでの時期と成長期を過ぎてからの時期の、なかなか新しい成果が出にくい停滞期のほうが大多数を占めています。

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(画像引用元:オルタナティブ・ブログ|学習曲線のS字カーブとイノベーションの普及を表すS字カーブは似ているので、相互に深い関係があるだろうというメモ

だからこそ、勉強していて「アレ、そういえば最近スラスラとけるな、順調だな」と思う時期が長く続いていれば、要注意なのです。そういう時はたいてい、もうすでに解ける問題ばかりに取り組んでいる状態。そのような状態で、分かる問題ばかり何度解いていても、点数は伸びません。

順調な時こそ「今の自分ならもっと高いレベルの問題にも挑戦できるのでは」と考え、おそれずに勉強の難易度をあげてみましょう。

落とし穴その2 知識のうわすべり

何事に対しても知的好奇心があるのはとてもよいことです。ですが、その知的好奇心もある程度のレベルを超えてしまうと、勉強時の落とし穴になりかねません。

いろいろなことに興味をもって首を突っ込むという経験を何度か繰り返すと、2、3度聞いたことのある知識が出てきます。例えば、とりあえず同じジャンルのいろいろな参考書に手を出して眺めているだけのような場合です。

何冊にも手を出すと、同じ内容の知識が2、3度登場しますよね。その知識、内容までしっかり記憶できているでしょうか?

2、3回読んだだけでちゃんと理解できているならそれは良いのですが、何回か聞いたけど実はよく知らない、という状況のまま放置してしまうと危険です。「あ、それ聞いたことある。何となく知っている」という状態になるものですから、理解という実態は伴わないのに自信だけがついていってしまいます。

すると、自分では知識も増えて順調に勉強が進んでいるように思えても、いざ試験などでアウトプットしてみようとすると、実はよく理解できていなかったために結果が出せない、という事態に陥ります。そこで初めて、きちんと理解できていなかったことを痛感する、といことになるのです。

このような落とし穴にはまらないようにするためには、聞きかじった程度のことやきちんと知らないことは、理解できるまでその場で調べること、なんでも安易に知っていると思い込まず、少しでも理解が浅い知識が出てきたら臆せずその場で質問する姿勢が大切になります。

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落とし穴その3 ストレスのかけすぎ

よく「今日からは遊びも趣味も、1年間お預けだ」といった宣言をする人がいますよね。一見これは素晴らしいことのように思えますが、決して立派な行為だとは言えません。

勉強すること自体が趣味だという人でもない限り、多くの人にとって勉強は頑張りを要求されるもの。その過程は、決して楽しい時ばかりとは言えません。

ただでさえ勉強はストレスのかかることなのに、さらに趣味や遊びを全カットしてストレスを増やしていては、たとえ一時、勉強時間が増えて順調に進んだとしても、その頑張りは長くは続かないでしょう。

睡眠も同じことが言えます。勉強時間を確保するために睡眠時間を削り、その分勉強が順調に進んだとしても、起きている間にボーっとしてしまったり勉強中に眠くなってしまったりして、勉強効率が下がり、結局うまくいかなくなってしまいます。

一時の順調をとるのではなく、長い目で見て成果をあげるためにも、適度な休息と息抜き、適切な睡眠は欠かせません。このことを意識して、ストレスレスな勉強をしていきましょう。

(参考) 東洋経済ONLINE|勉強の効率を下げない「息抜き法」、教えて! ザ・チェンジ|受験勉強を乗り切る基本!失敗例から学ぶ、5つの落とし穴 ShareWisPRESS|理解力がない原因は中途半端な理解で満足しているから オルタナティブ・ブログ|学習曲線のS字カーブとイノベーションの普及を表すS字カーブは似ているので、相互に深い関係があるだろうというメモ

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