みなさんは、朝に勉強しますか? それとも夜に勉強することが多いでしょうか?

「朝活」という言葉も流行し、なんとなく朝の方が学習に向いているのではないかと感じる方もいらっしゃるかもしれませんね。しかし、夜の時間帯も捨てたものではありません。夜は夜で、とても重要な役割を担っているのです。

そこで今回は、朝活が苦手な人にもうってつけの、効果が高い「寝る前の学習」についてお伝えします。

寝る前の1~2時間は勉強に向いている

1日のうち、頭が良くなる時間は一体いつなのでしょうか。

東京大学大学院薬学系研究科教授の池谷裕二氏によれば、午前中、夕方に続いて就寝前の時間帯にも記憶力は高まると伝えています。

睡眠には、脳に蓄えた知識を整理整頓して使える状態にする役割があることが分かっています。知識の量が変わるのではなく、知識の質が変わるわけです。また「ひらめき」も睡眠が助けてくれることが分かっています。問題に目を通してから眠ると、翌朝にひらめく確率が高いのです。

(引用元:PRESIDENT Online|「寝る前1時間」は勉強のゴールデンアワー

このように、睡眠の役割を考えると、朝の時間帯だけでなく睡眠前の時間帯も貴重な学習時間として活用することができます。朝起きてすぐは頭がぼーっとして勉強をする気にならない人でも、寝る前の1~2時間を学習時間とすれば効果的に勉強することができるわけです。

また、朝活と夜活の両方ができるならさらに文句なしですよね。

yoko815
苦手の文法を克服! TOEIC815点を獲得し、国際会議でスピーチ。英語力を大きく変えた3ヶ月の科学的トレーニング。
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寝る前1~2時間に向いている勉強

寝る前の勉強には、英単語や古文単語など、特に論理的思考を必要としない暗記モノがぴったり。

というのも、睡眠時には、身体を休めるレム睡眠と脳を休めるノンレム睡眠が交互に繰り返されます。中でもレム睡眠は、新たな記憶を既に記憶していることと関連付け、次回思い出す際にスムーズに記憶を引き出せるようにする働きがあるのです。

つまり、覚えたことが寝ている間に短期記憶から長期記憶に変わるため、昼間に暗記学習をするよりも効率が良いと言えます。

寝る前の暗記学習について実際に取り組み効果を実証した以下のような例もありますので、一度ご覧になってみてはいかがでしょうか。
・STUDY HACKER|勉強に使わないなんて損! 東大生が『夜寝る前の30分』を英単語学習にあてて感じた、驚きの効果。

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記憶の定着に大切なこと

では、私たちはどうすれば勉強した内容をより記憶に定着させることができるのでしょうか。

1.睡眠時間を削らない
寝る前の学習がオススメだとはいっても、大事な睡眠時間をわざわざ削ってまで勉強する必要はありません。

脳は眠っている間に情報を整理しています。睡眠時間を削ってしまうと、その日の目的は達成されて満足できるかもしれませんが、一方で思考能力は著しく落ちてしまい記憶の定着につながらないのです。

徹夜もするべきではありません。オーストラリアで行われた研究によれば、24時間起きっぱなしでいると、ビールの大瓶1本程度を飲んだときと同じほどにパフォーマンスが低下するのだそう。勉強時間が足りなくて不安だからと夜中まで取り組みたくなることもあるかもしれませんが、効率が悪いだけでなく自身の健康にも悪影響を与えることになります。

2.学習に熱中している状態を避ける
『寝る前1分 記憶術』の著者であり、勉強コンサルタントの高島徹治氏によれば、理解のために知識の深追いをしてしまうと、アドレナリンが出て脳の興奮に繋がり、眠れなくなることがあるのだそう。

例えば、分からない問題をずっと考えていて、就寝直前にようやく良い解法を思いついたとします。そんな時はきっと誰でもうれしくて興奮してしまうことでしょう。もちろんそれ自体は喜ばしいことですが、心身を落ち着かせ、元の状態に戻すには時間がかかります。結果、私たちの脳は混乱し、記憶の再生作業が遅れてしまうのです。

寝る前には、複雑だったり難しいと感じたりする問題に手をつけるのをやめて、できるだけ簡単なものに取り組むようにしましょう。

3.部屋を暗くする
甲南大学知能情報学部准教授である前田多章氏は、明るい照明によって入眠作用や睡眠維持作用を持つ物質とされる「メラトニン」の分泌が抑制されてしまうと言います。

学習の際に用いる照明は、たいていの場合が白色光でしょう。しかし、白色光ではメラトニンの分泌が抑制されやすく、安眠の妨げになってしまう可能性があります。

そこで代替案として、白色光よりは少し暗めの、暖色系(オレンジ色や黄色)の光を発する照明下で勉強するようにしましょう。睡眠の質や記憶の精度の向上が期待できるという研究結果も確認されており、効果的な学習を助けてくれるはずです。

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寝る前の時間をリラックスして過ごすのも良いでしょう。しかし、まずは寝る前のたった10分だけでも勉強に充ててみてください。そうすれば、学習の効率がぐんと上がるようになりますよ。

(参考)
PRESIDENT Online|「寝る前1時間」は勉強のゴールデンアワー
DIAMOND online|寝る前にどんな勉強をすればいいのか
日経ビジネスオンライン|睡眠を削る人は出世できない?
甲南大学|知っていますか?「勉強に効果てきめんな睡眠」の手に入れ方|第1回「睡眠と記憶について/基本的な睡眠とは」
甲南大学|知っていますか?「勉強に効果てきめんな睡眠」の手に入れ方|第3回「夜の過ごし方を変えて、良質の睡眠を手に入れる!」
STUDY HACKER|勉強に使わないなんて損! 東大生が『夜寝る前の30分』を英単語学習にあてて感じた、驚きの効果。