ホワイトボードに書かれた会議の大事な板書や図など、スマホのカメラで撮ったり議事録に頼るばかりで、最近メモをすることが減っていませんか?

実は、「メモをとる」という行為は、単に情報を整理してまとめるだけではなく、新しいアイデアを生み出す力もあるそう。コピーライターであり、「伊右衛門」や「プレミアムモルツ」、「プレイステーション4」などの素晴らしいCMを手がけた小西 利行さんから、できる人のメモのコツを学びましょう。

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仕事のスピード・質が劇的に上がる すごいメモ。

小西利行著

かんき出版・2016年

「メモをとる」行為は、単に過去を記録するものではなかった!

みなさん、会議中にメモをとったり、ホワイトボードに書かれていることを写すとき、どのような意識でやっていますか? 「後から見返せるように“とりあえず”記録しとこ」という方が多いのではないでしょうか。でもそれでは、単なる過去メモにすぎません。

「みなさんが考える一般的なメモは過去メモです。つまり、今聞いている情報や考えを書残すもの。決して未来の自分へ向けたメッセージではないでしょう。でもその過去メモから未来メモへの転換こそが、あなたのビジネスを大きく変えるきっかけでもあるのです。」

(引用元:小西 利行著(2016),『仕事のスピード・質が劇的に上がる すごいメモ。』,かんき出版.)

現代は、「情報の過多」と「頭の切り替えの難しさ」が、仕事のスピードに非常に影響しています。見たこと聞いたことを残すのが過去メモですが、行動のきっかけを生む未来メモをうまく活用すれば、即座にやるべきことに着手でき、飛躍的に仕事が速くなるそうです。

そもそも「未来メモ」とは何なのでしょうか。未来メモの3つの具体的な活用法も含めて、しっかりと見てみましょう。

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1.情報をまとめて、考えを整理する「まとメモ」

情報をわかりやすく「使える情報」にまとめるためのメモです。単に情報を時系列に書いていくのではなく、因果関係や関係性、最終的な結論がどうなったのか、などが分かるよう、○や→、ふきだしといった様々な記号を使用してください。「あとから見たときに必要なことは何か」という未来の自分の目を意識することがポイントです。また、起点・確認・重点やポイントもしっかりと残しておきます。

デジタルで記録する場合は、また関係のあるキーワード、検索するであろうキーワードを入れておけば、必要な情報を一発で「検索」して取り出すことも可能です。

2.アイデアを引き出す「つくメモ」

ただ単に「たくさんアイデアを書き出そう」と言われてもそんなにぽんぽんとは生まれないもの。そこで本書で提案しているのは、様々なルールを用いたメモの方法です。

・「それは本当に◯◯◯するか?」「××することができるのか?」などの思考のハードルをあえて設け、超えることをルールにする「ハードルメモ」。
・イラストやセリフを追加して、共感できるポイントを加える「マンガメモ」。
・「不満」や「隠れニーズ」を探り、真ん中に左右を満たすようなアイデアを書く組み合わせで言葉をつくる「ブラック三角メモ」や「ホワイト三角メモ」。
・思い浮かんだことをただ「→」でつないでいく「つなぎメモ」。
・「原因→結果」ではなく、「結果→原因」の逆で発想する「あまのじゃくメモ」

などが挙げられています。このように、普段の思考に一ひねりを入れることで、急に視界が開けてくるのですね。

3.大切なことを伝える「つたメモ」

上で述べた「まとメモ」「つくメモ」で生み出した内容を、わかりやすく伝えるためのメモ術。それが「つたメモ」です。そこにも、ただ必要事項を記入しておけば良いわけではなく、さまざまな工夫をほどこします。

メモが読みたくなるような「見出しメモ」、直感的に理解ができる大小ズ(大きさ)、設計ズ(建物のイメージ)、関係ズ(関係を線と太さでイメージ)などの3つの図で難しい情報をスッキリ伝える「ズメモ」、書籍のタイトルやスピーチ原稿のように何を話すかをアシストしてくれる「スピーチメモ」などがあります。

情報をまとめてそこからアイデアを生み出し、さらにそれを第三者に興味を持ってしっかりと見てもらう。この三点セットがそろって始めて、メモが大きな効果を発揮するのですね。

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メモを取るハードルを上げないために

ここまで読んで「じゃあ次からは会議の内容を議事録に頼るんじゃなく、自分でメモしてみようかな」と思った方へ。

一字一句漏らさないように、と気合いを入れすぎると疲れ果ててしまいます。1回の会議で目安として10個だけをメモする方法が「1会議、10メモ」を心がけてください。重要な点だけにしぼれば、思考もしやすくなります。大事なのは、「メモはきれいに取る必要なない」こと。自分が読めればよく、きれいな文字、色ペンやいい言葉も入りません。そこに時間をかけすぎると、本末転倒ですよ。

ただ、見た目のきれいさにこだわる必要はありませんが、いろいろな記号などを上手に用いて、思考経路を思い出す「未来メモ」を試してくださいね。

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希代のヒットメーカーのメモ術。いかがでしたか? シンプルですが、メモを使いこなすことによって、誰でも大きな効果を生み出せるそう。ただし書いたままにしておくと、メモも鮮度が落ちて腐るそうですよ。「未来の自分を信じない」心構えで、「覚えているだろう」と過信せず、「情報を知らない人(未来の自分)に伝える」ことを意識しましょう!

「メモの取り方を変えたら、人生が前向きに変わった。それ、あなたにもきっと起こることです。」

(引用元:小西 利行著(2016),『仕事のスピード・質が劇的に上がる すごいメモ。』,かんき出版.)

ぜひあなたもメモをうまく利用して、人生を変えていきましょう!

(参考)
小西 利行著(2016),『仕事のスピード・質が劇的に上がる すごいメモ。』,かんき出版.
東洋経済オンライン|「伊右衛門」コピーライターのすごいメモ術 情報の扱い方が変わり、仕事と収入が激変!