皆さん、朝はどんな環境で目覚めますか?
ドラマだと、目覚めとともに、閉じていたカーテンを勢いよく開け、太陽の光を浴びて伸びをする……なんてイメージがありますよね。実際にああやって毎朝起きている人はいるのでしょうか?(笑)

しかし、実はカーテンは開けっ放しで寝ていたほうがいいかもしれない、ということがわかりました。

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badge_Columns_100徐々に明るくなっていく中で目覚めるとポジティブになれる

富山大学の神川康子教授は、35名の小学生を対象に、目覚めについて、ある実験をおこないました。

日光を模した「徐々に明るくなる照明器具」を用意します。

これを使用して目覚めた日、普通の照明器具を使用した日のそれぞれで、一日の生活の中で生まれる違いを調査。すると、次のような結果が得られたということです。

50目覚めたときの気分がよくなる
学校がある日の目覚めの気分を「悪い」と答えた小学生が、ふつうの照明器具では16.0%だったのに対して、徐々に明るくできる照明器具では5.3%と減少しました。
学校がない日でも、3.3%から1.8%に減少しました。

50学校で集中できる
学校できちんと集中できたか、という問いにたいして、「とても集中できた」と答えた小学生が、ふつうの照明器具では35.0%だったのに対して、徐々に明るくできる照明器具では58.6%に増加しました。

501日をポジティブに終えられる
寝る前に、今日1日どうだったかを答えてもらったところ、「楽しかった」という答えが、平日・休日を問わず、徐々に明るくできる照明器具を使ったほうが高かったのです。
(平日:使わない時が71.1%、使った時が84.6% 休日:使わない時が73.5%、使った時が83.1%)

これらの効果についての理由はさまざまなものが考えられています。規則的に光を浴びることで体内時計のリズムが安定する(小山ら、1996)という考えもあれば、光により交感神経が活動し、目覚めのための準備がおこなわれた(白川ら、1997)からだという研究者もいます。

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いかがでしょうか?
カーテンを閉じて寝ると、せっかくの日光をシャットアウトしてしまうことになります。
これだと、なんだかもったいない気がしますよね。
皆さんも、カーテンを開けて朝日を浴びて目覚める、ということを習慣にしてみては?

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<参考>
神川康子、森綾乃、野口公喜、戸田直宏(2013)「起床前漸増光が児童の睡眠と生活の質に与える影響」『富山大学人間発達科学部紀要』8(1)、pp. 129-135 http://ci.nii.ac.jp/naid/120005342983

野口公喜(2001)「快適な睡眠のための照明環境整備に関する研究」
http://catalog.lib.kyushu-u.ac.jp/handle/2324/1398265/o013-001.pdf

白川修一郎、小林敏孝、荒川一成、亀井雄一ほか(1997)「起床前漸増低照度光照射の目覚め間に対する効果」『第6回日本睡眠環境学会大会報告集』pp. 3-6 http://www.design.kyushu-u.ac.jp/lib/doctor/2002/o013/o013-006.pdf

小山恵美、中野紀夫、荻原啓(1996)「深部体温を指標としたサーカディアンリズム同調状態の評価-通常生活における体温波形変化の解析-」『第11回生体生理工学シンポジウム論文集』pp. 121-124
http://jglobal.jst.go.jp/public/20090422/200902164748055813


東京大学文科二類所属。明星高等学校卒業。東京でも大阪弁を貫く決意で日々を送っている。現在は、有名フリーペーパー制作にかかわり、多くの企業の協賛を獲得している。