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英語の勉強方法はなんとなくわかるけど、数学の勉強方法はよくわからないという人はいませんか?

英語の勉強では、単語、文法(例文集)、長文(文章解釈)といったように順を追ってこなしていきますよね。数学の勉強法も、実は英語の学習方法に似ているのです。今回は、そんな数学の勉強法について述べたいと思います。

まずは定義や定理を覚えよう

昔、ある天才小学生がいて、中学や高校の問題を解いたりしていたのですが、その人は次の問題が解けませんでした。

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この問題の意味は「1+2+3+4+5+6+7+8+9+10=? 」という意味です。もちろん、その小学生は左のように出題されていれば解くことができたでしょう。記号の意味さえ知っていれば解けたわけです。定義が分からなければどんな天才でも問題を解くことはできません。このような例からもわかる通り、定義は数学において一番といってもいいほど重要。それが、英語学習でいえば「単語」に当たります。

「そんなのわかってるよ」と思った人も、もう一度見直しておくことをお勧めします。例えばsinやcosの定義、ちゃんとわかっていますか?

定理というのは、定義などから導かれたもの(結果)を指します。なので覚えていなくても、定義をしっかり覚えていれば定理は導くことができます。しかし、導けることも重要ですが、覚えておくことももちろん重要。それは、次のような理由からです。

第一に、入試などの試験本番は時間制限が厳しく、定義から定理を導いている暇はほとんどないから。

第二に、入試ではしっかり定理(結果)を覚えているか、その定理をうまく使えるかということを調べるための問題が出題されるから(実際、毎年多く出されている! )。大学は科学者の養成機関ですから、その入試では、科学者としての素養があるかを見るための問題を出しているというわけです。

定義・定理は、教科書の練習問題や例題、章末問題等を解くことで自然と覚えることができますので、おろそかにせずしっかりと取り組みましょう。

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基礎問題を暗記しよう

定義や定理を覚えたら、次は基礎問題を解き、暗記しましょう。英語でいえば「文法・例文集」を覚えたり、関連する問題を解くことに当たります。

基礎問題でも、初見だと全然解けず、かなり苦しい思いをすることもあります。しかし、ここで心が折れてしまってはいけません。そもそも、初見で解ける人はかなり少ないのですから。苦しみながらも、とにかく解き続けましょう。5分考えて全く何も思いつかなかったら、答えを見ましょう。

ここで重要なのは、答えを丸暗記するのではなく、答えの流れを暗記することです。流れを暗記するというのは、単語を覚えるように丸暗記するということではありません。時間を空けて何度も解いたり、類題を解いたりすることで、解き方を潜在的に記憶することを指します。

これはちょうど、自転車の訓練と似ています。自転車に乗れるようになるためには、何度も自転車に乗っては転び、乗っては転びを繰り返し、自転車に乗る方法を体に潜在的な記憶として植え付けますよね。数学の基礎問題の場合も、最終的には、問題を見た瞬間に体が勝手に動くところまで行けると完璧です。

参考書や問題集によっては、解答が不親切でよくわからない箇所がある場合があります。この場合でも、できる限り一人で解決するようにしましょう。なぜかというと、大学の教科書が基本的にとても不親切だから。受験勉強のうちから、できる限り自分の力で問題を解決する習慣をつけておくといいでしょう。その方法の一つが、解答を何度も丸写しすること。丸写しを繰り返すにつれ、なんとなく論理の流れが見えてきます。どうしてそうなったのか、どうしてその式が出たのかということが分かってくるのです。ただ、そうは言っても受験生は時間がありませんから、信頼できる先生に頼って教えてもらうということも忘れずに。

この段階でおすすめの参考書をまとめておきますので、活用してください。

・チャート式系
定義や定理を身につけるための簡単な問題、基礎問題が載っている。青や赤ではそれに加え、応用問題や知っておくと便利なことなどが載っている。

・Focus Gold
チャート式と同じ。青チャートくらい。

・基礎問題精講
基礎問題までが載っている。比較的薄いので数学に苦手意識がある人にはやりやすい。

・大学への数学(雑誌)
基礎から応用まで幅広い問題が載っている。月ごとにテーマが決まっているので、苦手なテーマの時だけ買うのもあり。数学に関連する面白い話題も載っている。

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応用問題・過去問を解こう

基礎が固まったら応用問題を解きましょう。これは英語でいえば「長文を読む」ことに当たります。応用問題の9割は、基礎問題の集合体です。つまり基礎問題が完璧であれば、原理的にはほとんどの問題が解けます。

応用問題の難しいところは、どの基礎問題の集合体なのか見抜かなければいけないというところ。このセンスを磨くためにはとにかく応用問題をたくさん解くしかありません。たくさん解けば見抜くスピードも速くなり、解答の速度が上がります。この点も英語長文と同じですね。

応用問題をある程度解いたら、志望校やそれと同等レベルの大学の過去問を解いてみましょう。大学ごとにちょっとしたクセがあったりするので、それを確認しておくと良いかと思います。

応用の問題集はたくさんありますが、鉄板のものを上げておきたいと思います。

・やさしい理系数学
やさしい(大嘘)応用問題が載っている問題集。別解がたくさん載っているので、解けた問題でも別方向からのアプローチを見ることができ、選択の幅を広げてくれる。また、計算テクニックなどが多数収録されているので、計算力を上げることができる。国内の大学受験なら、どの大学が目的でも使える。

・良問プラチカ
かなり難しい問題集。これをしっかりこなせれば相当な実力がつくはず。ただし、解答の解説がやや不親切なので、そこそこの実力がないと読みこなせないかもしれない。

・マスターオブ整数
受験生が苦手な整数問題だけに焦点を当てた参考書兼問題集。第2章までは受験生必須だが、第3章はもはやお遊びの域かも。整数問題が好きな人だけどうぞ。

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数学の学習方法は英語の学習方法と似ていることが分かっていただけたかと思います。裏を返せば、英語の学習法は数学の学習法に似ているということでもあります。英語が苦手で数学が得意な人は、数学の勉強法を英語に生かすように意識して勉強すると良いでしょう。

このように、学習法が似ているのは数学と英語に限ったことではありません。すべての学習法は互いにリンクしているもの。勉強が苦手な人は、とにかく一科目でも極めましょう。そうすれば、他の科目の学習も比較的楽にできるようになるはずです。このようなことを、心理学の用語で転移と呼ぶのだそう。受験勉強にも、この転移効果が期待できますよ。


早稲田大学先進理工学部物理学科所属。横浜サイエンスフロンティア高校卒業。大学では理論物理学を中心に日々勉強に励んでいる。