資格試験の勉強において最も重要な教材であると言っても過言ではないのが「過去問題集」です。過去問から試験の出題傾向をつかみ、やるべきことを戦略的に絞ったピンポイントな勉強をすることが、最も効率の良いやり方だからです。

とはいえ、簿記検定や宅建士、行政書士といったメジャーな資格などでは、多数の出版社から様々な過去問題集が出ていたりもしていて、どれを選んだらいいのか迷ってしまったという経験をお持ちの方もいらっしゃるのではないでしょうか。

過去問題集選びの3つのポイント

私が考える「過去問題集」を選ぶポイントは、以下の3つです。

1. とにかく多くの過去問が載っているもの
2. 読み進めやすい構成・つくりになっているもの
3.「この本なら勉強していける」と思えるもの

1について、取り組むべき過去問の量は、基本的には多ければ多いほどよいです。少なくとも直近の5回分、できれば10回分の過去問には一通り目を通しておきたいところです。一問一問「ちゃんと考えて解く」必要はないので、まずはざっくりレビューしましょう。これくらいやれば試験の出題傾向はだいたいつかめるので、「この分野はよく出るから特に注力すべきだな」「このへんは捨てても大丈夫そうだな」「こんな形式の問題が出るからこういう勉強が必要だな」といった見当がつくようになります。

3について、本との「フィーリングが合う」かどうか、みたいなことも意外と大事です。勉強(=本との付き合い)が続かなければ意味がないですからね。人間関係や恋愛と同じです(笑)。最近では「ハローキティと公式にコラボした秘書検定問題集」なんて書籍も出ていたりしますが、「そういうかわいい参考書なら頑張れる!」というのであれば、見た目重視で選んでみるのも全然アリだと思いますよ。

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こういう問題集が断然勉強しやすい!

2についてはもうちょっと具体的に補足します。私が考える理想的な過去問題集は、「一問一答形式」「見開き完結型」「分野別」のつくりになっているものです。この3つの要素をすべて満たしている過去問題集が都合よく存在している資格ばかりでもありませんが、できるだけこれに当てはまるものを選ぶようにしています。

【一問一答形式】とは…

「次の4つの選択肢のうち、正しいものを1つ選べ」的な問題の個々の選択肢が分割されて、1つの選択肢が1つの問題という形にアレンジして掲載されているものです。「肢別問題集」と呼ばれることもあります。

「選択肢単位」で小分けになっているため、覚えるべきポイントがはっきりするほか、選択肢単位での出題頻度や類問出現頻度がわかりやすいといった利点があります。

【見開き完結型】とは…

これは私が便宜上名付けたものですが、左開きで左ページに問題、右ページに解答・解説が書かれた構成になっている問題集を指します。本の中で「問題が書かれた箇所」と「解答・解説が書かれた箇所」がページをまたいで分断されていると、離れたページを何度も行ったり来たりしながら読まなければいけませんが、「見開き完結型」であれば同じ見開き内に問題と解答・解説が書かれているため、断然読み進めやすいのです。

このような「勉強するうえでの物理的なストレス」を極力なくしてやることも、勉強の継続や効率化を図るにあたって重要な要素となります。

【分野別】とは…

数年分の過去問、全数百問を全体的に並べ替え、同じ分野・論点ごとに整理して配置した問題集で、「体系別」と称されることもあります。過去数年間で出題された問題が、関連する法律の条文番号や、対応する公式テキストのページなどの順に並べて配列されているため、内容を順を追って理解しやすく、何度も出題されている論点などもわかりやすいのが特長です。

逆に、各年(各回)の過去問をただ問題番号順にそのまま並べた問題集は「年度別」と呼ばれますが、これだと出題される内容・分野があちこちに飛んでしまう並びになってしまっているので、出題傾向や出題内容を大局的につかむ作業には不向きです。

こんな点にも気を付けよう

最後にいくつか、参考書選びにまつわる補足TIPS的なお話です。

まず、インターネットの情報はあくまで参考程度とし、気にしすぎないこと!
たとえAmazonでの読者評価があまり高くない本だったとしても、参考書選びの好みやフィーリング、適切なレベル感は人それぞれなので、たまたまあるユーザにとっては合わなかっただけで、あなたにとっては最良の一冊かもしれません。ある程度上級の学習者が「入門者向けの内容で自分には簡単すぎた」というだけの理由で★1つをつけてしまうケースもあります。インターネットの情報だけに流されるのではなく、できれば書店に足を運び、実際に手に取って選ぶことをお薦めします。

そして、参考書を選んで買ったら、真っ先に「正誤表の確認」をすること!
資格試験の参考書は、専門的な内容がかなり細かく書かれている分、実は誤植がけっこう多いのです。誤った内容をそのままインプットしてしまうのは致命的なので、最初にきちんと確認しておきましょう。正誤表は各出版社のウェブサイトに掲載されているので、必ずチェックすべきです!

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