タスクは "思い出した順" で片付けろ! 計画性がムダである脳科学的理由

日々増える山のようなタスクが片付かない、と嘆いていませんか?

モバイル端末やメールの登場で、スピード感がより一層求められる仕事現場。今日は、マルチタスクに喘ぐあなたを救う「タスク管理術」をお教えしましょう。 ものごとを進める際。別に計画性なんて、なくたっていいんですよ。

タスクは思い出した順でやれ!

タスク管理ツールとして、何をお使いですか?

ウェブアプリやメモ帳が一般的でしょうか。ひょっとすると、何も使っていない、という人も多いかもしれませんね。締め切り日時や仕事の規模などを勘案して優先順位を決定し、管理ツールに整理。上から順番に片付けていく……。確かに、一つのやり方ではあるのですが、今日ご紹介したい方法は違います。

それは「思い出した順」でタスクを消化する、ということです。

そんなんじゃ、タスクを網羅することができない! 抜け漏れがあるかもしれないじゃないか!

そんな声が聞こえてきそうですね。実際に、どんな風にやるのか見ていきましょう。

「思い出した順」を実践しよう

やりかたは簡単。「今自分は何をしなければいけないのか」それを想像し、一番最初に思いついたタスクをまず片付ける、ということ。

大切なのは、スピード感です。

あれ、このタスクよりも重要なものはなかったっけ? まだ締め切り先だから…他のものに手をつけよう!

そんなことを考える必要はありません。とりあえず、思いついたものから。すぐに動き出すことが大切です。

脳を一気にブーストさせろ!

この方法が有効な理由は、脳の構造から説明することができます。「作業興奮」という言葉をご存知でしょうか。「始めるのは難しいが、一度始めればあとは簡単」という現象のこと。

例えば、テスト勉強。机に座るまではなかなか踏ん切りがつきませんが、一度計算問題を始めれば、すらすらと勉強が進んだ、という経験はありませんか。それは作業興奮そのものです。

脳は、なかなかエンジンがかかりません。あれこれと優先順位を考えていては、いつまでたっても仕事がはかどらないのです。まずは、動き出すこと。簡単な作業でも、思いついた順でもいいから、取り掛かってみること。スピード感を大切にしましょう。

スロースターターの自覚がある人はもちろん、自分は完璧主義だという人も、難しいタスクで1日を終わってしまった……なんてことを避けるために、この方法がおすすめです。

「タスク整理」が自己満足になってない?

この方法が有効性なのは「タスク整理の自己目的化」を防げるところにあります。タスク整理って、かなりしんどいです。重要タスクは日々増えていくし、あれも、これも、いろんなタスクがある中で、それに優先順位をつけ、整理するのですから。 下手すると、タスク整理すら一つのタスクになりかねません。

筆者がよく思い出すのは、大学受験時代に作った「まとめノート」や「暗記カード」の類です。作り始めの時はモチベーションが保てるし、なんだか勉強している気分になれていいのですが、完成に時間がかかってしまい、ボロボロ。結局あまり使わずじまい……。こんな経験は、誰にでもありますよね。

これが「自己目的化」です。タスク整理も気をつけましょう。複雑なアプリや管理ツールに振り回されてはいけません。大切なのはタスクをきれいに管理することではなく、タスクを完了することなのですから。

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タスクの優先順位をつけるのは難しい。

実際、タスクの優先順位をつけるのは、難しいものです。 なぜって、状況は日々流動的で、その中でどれが絶対優先で、どれが不必要、なんてことは決められないから。

仕事として任されている以上、それは必要なのです。たしかに、ある程度のグラデーションはあるかもしれませんが、あくまで相対的な基準にすぎません。その整理に必要以上の時間を取られてしまうのは、本末転倒です。

それなら思いきって、作業興奮を利用して思いついた順でやってみましょう。解放感と同時に圧倒的なスピード感を感じられるはずですよ。

(参考) 池谷先生のカガクテキ学習法|作業興奮 タスク管理がうまくいかないのはタスク管理が「目的化」しているから-タスク管理ツールを「使いこなさなければならない」から解放されよう | いつでも スタオバ!!! 時間管理術研究所|時間管理のポイント: タスクを実行する順番を決める指針 タスクがはかどらない時は処理する順番を入れ替えてみるといい

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