基礎知識を深めて『ホンモノ』に近づけていくための自主トレ法

Pensive beautiful woman in a train

先日Study Hackerでは、素早く、簡単に勉強の「とっかかり」を作る方法をご紹介しました。

Wikipediaを参照して素早く知識を回収したり、大学のプレスリリースを漁ってみたり。

今回は、それらの知識を「ホンモノ」にしていく上で重要な方法をご紹介しましょう。

badge_columns_1001711重要なのは「クリティカル・シンキング」

情報が氾濫している現代。 このブログは本当に正しいことを言っているの?あのツイートって嘘じゃないの?

こんな風に思うことも、しばしばありますよね。 自分の知識を「ホンモノ」にしていくためには、こうした情報を見抜けるようにならないといけません。

だったら最初から、信頼できるソースだけを頼ればいいじゃん!という声が聞こえてきそう。でも、考えてみてください。この世の中に、「絶対に正しい情報」なんてあるんでしょうか。

有名大学の論文だからといって、これからその仮説が覆されないとも限りません。やっぱり今の世の中必要なのは、「本当に正しいのか」「これでいいのか」という風に批判的に考えることではないでしょうか。

これを、心理学の世界では「クリティカル・シンキング」と呼んでいます。 では、実際にクリティカル・シンキングをどうやって身につけるか、一緒に考えてみましょう。

badge_columns_1001711NAVERを批判的に読んでいく

みなさんご存知NAVERまとめ。

何か単語を検索にかけた時、Wikipediaとおなじくらい上位にヒットしますよね。 今や情報発信サイトとしてはかなり大きなものになってきたNAVERまとめ。

確かに、情報がまとめてある、という点では非常に便利ではありますが、それらひとつひとつの信憑性となると、ちょっと疑問を感じます。

ここで「クリティカル・シンキング」のご紹介。 このNAVERまとめのひとつひとつの項目を、批判的に読んでみるといいでしょう。

例えば、「脳科学」のまとめを見てみましょう。 そこに、「脳が自主的にやる気を出すことはない」という項目があったとします。

何も考えずに見ているだけだったら、「ふーん、そうなんだ」とスルーして読んでしまいそうですよね。でも、ちょっと待って。ここで「クリティカル・シンキング」の活用です。

本当にそうなのか?と考え、とりあえずリンクをクリック。そうしたら、リンク先のページをよく読んでみましょう。

次はそのページが信頼に足るものなのかを考えます。もしわからなければ、そこに載っている単語で検索してみましょう。

…とこんな風にして、「批判的に考える」ことを試してみるといいかも。 すると案外、世の中の情報が意外にあやふやなものだということがわかるはずです。

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badge_columns_1001711アウトプットを繰り返すことで知識は「ホンモノ」になる

知識を「ホンモノ」にしていくために必要なこと、それはアウトプットしてみることです。

記憶、というのは神経回路が新たなネットワークを作ることだと知られています。 覚えたてのことは神経回路の接続が甘い状態なので、出力(つまり思い出すこと)がスムーズにできません。

インプットとアウトプットを繰り返すことで、その情報を伝える電気信号がそれだけ多く流れることになります。そうすることで、神経回路の接続が強化され、思い出しやすくなるのです。

教育機関や研究所にいれば、互いに教えあったり、情報を交換したりすることで「ホンモノ」に近づけることができるかもしれませんが、一般の方では難しいでしょう。

badge_columns_1001711Yahoo!知恵袋を利用してアウトプットの機会をつくる

今回ご紹介したいのは、ネットサービスを使って自分の得た知識をアウトプットする方法。

それも、Yahoo!知恵袋を使う方法です。 今では下火になったYahoo!知恵袋。いわゆる「荒らし」の存在で、あまり有効な手段ではない、と考えている人も多いようですが、捨てたものではありません。

例えば、「教養・サイエンス」のカテゴリー。ここには、これが知恵袋か?と目を疑うようなアカデミックな質問が多くあるのです。

例えば、これ。「工学」というカテゴリのものですが、非常に専門的な知識の質問がなされています。

X15TNという素材について教えて下さい。SUS材なのでしょうか? またJIS規格では何に相当するのか、具体的な典拠等がありましたら併せて教えて頂けると助かります。

(引用元:Yahoo!知恵袋|X15TNという素材について教えて下さい。 )

ちょっとびっくりですよね。

そう、自分の知識のアウトプットのためには、これらの質問に「答えて」あげればいいんです。

自分が今興味を持っている分野のカテゴリをチェック。そうしたら、自分の答えられそうな質問をピックアップして、実際に答えてみましょう。

すると、文字にしてわかりやすく説明する過程で、自分の知識がいかに曖昧なものだったかに気づくはず。あれ、ここなんだっけ?じゃあもう一回調べてみるか…となったらしめたもの。知識のブラッシュアップが自動的に行えているんです。

恐るべし、知恵袋。

***

いかがでしょうか。いずれも、簡単にできるものばかり。せっかく勉強をスタートさせたのですから、自分の知識をより一層「ホンモノ」に近づけてみませんか?

きっと自信もついてくるはずですよ。


東京大学理科二類所属。県立浦和高等学校および駿台予備校出身。小さいころから自然や生き物に関心を持ち、高校時代に読んだ福岡伸一の「生物と無生物のあいだ」に刺激をうけ、分子生物学を志す。テニス歴6年。AKB48の大ファン。

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